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数学1 方程式不等式「不等式」の問題3 解説

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数学1方程式不等式不等式問題3
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数学1 方程式不等式 不等式 問題3の問題画像
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解説

方針・初手

与えられた分数不等式を解くために、まずはすべての項を左辺に移項して通分し、$\frac{A}{B} > 0$ の形を作る。分数不等式 $\frac{A}{B} > 0$ は、分母と分子が同符号であることと同値なので、$AB > 0$ という多項式の不等式に帰着できる。 その後、因数分解を行い、$x$ に関する3次不等式を導く。その際、解の境界となる値の大小関係が変わるため、定数 $a$ の値による場合分けが必要になる。

解法1

不等式 $x + \frac{1}{ax} > 1 + \frac{1}{a}$ において、分母に $x$ が含まれるため、前提として $x \neq 0$ である。

すべての項を左辺に移項し、通分して整理する。

$$ x - 1 + \frac{1}{ax} - \frac{1}{a} > 0 $$

$$ \frac{ax^2 - ax + 1 - x}{ax} > 0 $$

分子を因数分解する。

$$ \frac{ax(x-1) - (x-1)}{ax} > 0 $$

$$ \frac{(ax-1)(x-1)}{ax} > 0 $$

分子から $a$ をくくり出すと、次のようになる。

$$ \frac{a\left(x - \frac{1}{a}\right)(x-1)}{ax} > 0 $$

$a \neq 0$ であるから、分母分子を $a$ で約分する。

$$ \frac{\left(x - \frac{1}{a}\right)(x-1)}{x} > 0 $$

ここで、$x \neq 0$ より $x^2 > 0$ であるから、両辺に $x^2$ を掛けても不等号の向きは変わらない。

$$ x\left(x - \frac{1}{a}\right)(x-1) > 0 $$

これは $x$ についての3次不等式であり、解は $0, 1, \frac{1}{a}$ の大小関係によって決まる。 $\frac{1}{a}$ と $0, 1$ との大小関係により、以下の4つの場合に分ける。

**(i)** $a < 0$ のとき $\frac{1}{a} < 0$ であるから、大小関係は $\frac{1}{a} < 0 < 1$ となる。 したがって、不等式の解は $$ \frac{1}{a} < x < 0, \quad x > 1 $$

**(ii)** $0 < a < 1$ のとき $\frac{1}{a} > 1$ であるから、大小関係は $0 < 1 < \frac{1}{a}$ となる。 したがって、不等式の解は $$ 0 < x < 1, \quad x > \frac{1}{a} $$

**(iii)** $a = 1$ のとき $\frac{1}{a} = 1$ となり、不等式は $$ x(x-1)^2 > 0 $$ となる。$x \neq 1$ のとき $(x-1)^2 > 0$ であるから、解は $$ 0 < x < 1, \quad x > 1 $$

**(iv)** $a > 1$ のとき $0 < \frac{1}{a} < 1$ であるから、大小関係は $0 < \frac{1}{a} < 1$ となる。 したがって、不等式の解は $$ 0 < x < \frac{1}{a}, \quad x > 1 $$

解法2

不等式 $x + \frac{1}{ax} > 1 + \frac{1}{a}$ において、分母に $x$ が含まれるため、$x \neq 0$ である。

両辺に $ax^2$ を掛けて分母を払うことを考える。$x \neq 0$ より $x^2 > 0$ であるため、$ax^2$ の符号は $a$ の符号と一致する。よって、$a$ の符号で場合分けを行う。

**(i)** $a > 0$ のとき $ax^2 > 0$ であるから、両辺に $ax^2$ を掛けても不等号の向きは変わらない。

$$ ax^3 + x > ax^2 + x^2 $$

すべての項を左辺に移項し、整理する。

$$ ax^3 - (a+1)x^2 + x > 0 $$

$$ x \{ax^2 - (a+1)x + 1\} > 0 $$

$$ x(ax-1)(x-1) > 0 $$

$a > 0$ より両辺を $a$ で割ると、次の3次不等式が得られる。

$$ x\left(x - \frac{1}{a}\right)(x-1) > 0 $$

ここで、境界値 $0, 1, \frac{1}{a}$ の大小関係によってさらに場合分けをする。

**(ア)** $0 < a < 1$ のとき $\frac{1}{a} > 1$ であるから、解は $0 < x < 1, \quad x > \frac{1}{a}$

**(イ)** $a = 1$ のとき 不等式は $x(x-1)^2 > 0$ となる。解は $0 < x < 1, \quad x > 1$

**(ウ)** $a > 1$ のとき $0 < \frac{1}{a} < 1$ であるから、解は $0 < x < \frac{1}{a}, \quad x > 1$

**(ii)** $a < 0$ のとき $ax^2 < 0$ であるから、両辺に $ax^2$ を掛けると不等号の向きが反転する。

$$ ax^3 + x < ax^2 + x^2 $$

同様に移項して因数分解すると、次のようになる。

$$ x(ax-1)(x-1) < 0 $$

$a < 0$ より両辺を $a$ で割ると、再び不等号の向きが反転する。

$$ x\left(x - \frac{1}{a}\right)(x-1) > 0 $$

$a < 0$ より $\frac{1}{a} < 0$ であるから、境界値の大小関係は $\frac{1}{a} < 0 < 1$ となる。 したがって、解は $\frac{1}{a} < x < 0, \quad x > 1$

解説

分数不等式を解く際の定石として、以下の2つのアプローチがある。 1. すべての項を片辺に集めて通分し、$\frac{A}{B} > 0 \iff AB > 0$ を利用する。(解法1) 2. 分母を払うために、正であることが確定している式(例えば分母の2乗など)を両辺に掛けるか、分母の符号で場合分けをする。(解法2)

本問では、解法1のように通分して約分すると、$a$ の符号に関わらず $x\left(x - \frac{1}{a}\right)(x-1) > 0$ という1つの3次不等式に帰着できるため、非常に見通しが良くなる。 最後に3次不等式を解く際、境界値となる $0, 1, \frac{1}{a}$ の大小関係が変わるため、$a$ の値による丁寧な場合分けが求められる。

答え

$$ \begin{array}{ll} a<0 & \text{のとき } \dfrac{1}{a}<x<0,\quad x>1,\\ 0<a<1 & \text{のとき } 0<x<1,\quad x>\dfrac{1}{a},\\ a=1 & \text{のとき } 0<x<1,\quad x>1,\\ a>1 & \text{のとき } 0<x<\dfrac{1}{a},\quad x>1. \end{array} $$

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