基礎問題集
数学1 方程式不等式「不等式」の問題8 解説
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解説
方針・初手
絶対値を含む不等式の解法は、大きく分けて2通りある。1つは絶対値記号の中身の正負で場合分けして絶対値を外す方法、もう1つは絶対値の性質 $|X| < a \iff -a < X < a$ (ただし $a>0$)を利用して連立不等式に帰着させる方法である。
解法1
絶対値の性質を利用して解く。
与えられた不等式は $|2x-3| < x$ である。 不等式が成り立つためには、右辺が正である必要があるため $x > 0$ である。 このとき、不等式は次のように変形できる。
$$ -x < 2x - 3 < x $$
これは以下の2つの不等式を同時に満たすことと同値である。
$$ \begin{cases} -x < 2x - 3 \\ 2x - 3 < x \end{cases} $$
それぞれの不等式を解く。
**第一式より**
$$ -3x < -3 $$ $$ x > 1 $$
**第二式より**
$$ x < 3 $$
両者を同時に満たす $x$ の範囲を求めると
$$ 1 < x < 3 $$
これは前提条件 $x > 0$ を満たす。
解法2
絶対値記号の中身の正負によって場合分けをして解く。
$$ |2x-3| < x $$
**(i)** $2x - 3 \geqq 0$ すなわち $x \geqq \frac{3}{2}$ のとき
絶対値記号はそのまま外れるので
$$ 2x - 3 < x $$ $$ x < 3 $$
場合分けの条件 $x \geqq \frac{3}{2}$ との共通範囲をとって
$$ \frac{3}{2} \leqq x < 3 \quad \cdots \text{①} $$
**(ii)** $2x - 3 < 0$ すなわち $x < \frac{3}{2}$ のとき
絶対値記号はマイナスをつけて外すので
$$ -(2x - 3) < x $$ $$ -2x + 3 < x $$ $$ -3x < -3 $$ $$ x > 1 $$
場合分けの条件 $x < \frac{3}{2}$ との共通範囲をとって
$$ 1 < x < \frac{3}{2} \quad \cdots \text{②} $$
**(i)**, **(ii)** より、①と②の範囲を合わせて
$$ 1 < x < 3 $$
解説
絶対値を含む不等式の基本的な問題である。解法2の場合分けによる解法は絶対値の定義に基づいた最も汎用性の高い方法であるが、解法1のように絶対値の性質 $|X| < Y \iff -Y < X < Y$ (ただし $Y > 0$)を利用すると、より計算量を抑えて簡潔に解くことができる。
また、グラフを用いて視覚的に考えることも可能である。関数 $y = |2x-3|$ のグラフと直線 $y = x$ を描き、直線 $y = x$ の方が上にあるような $x$ の範囲を求めることでも、同じ結果を得ることができる。
答え
$$ 1 < x < 3 $$