基礎問題集
数学1 方程式不等式「不等式」の問題9 解説
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解説
方針・初手
絶対値記号を含む不等式の問題である。絶対値の中身の正負によって場合分けをして、絶対値を外すのが基本の方針となる。また、不等式の右辺が $2x+2 = 2(x+1)$ と因数分解できることに着目し、両辺に共通する $x+1$ の符号で場合分けを行うアプローチも有効である。
解法1
絶対値の中身である $(x-7)(x+1)$ の符号によって場合分けをする。
**(i)** $(x-7)(x+1) \geqq 0$ すなわち $x \leqq -1, \quad 7 \leqq x$ のとき 絶対値記号はそのまま外れるので、与えられた不等式は
$$ (x-7)(x+1) > 2x + 2 $$
となる。展開して整理すると、
$$ x^2 - 6x - 7 > 2x + 2 $$
$$ x^2 - 8x - 9 > 0 $$
$$ (x-9)(x+1) > 0 $$
これを解いて、
$$ x < -1, \quad 9 < x $$
このうち、場合分けの条件 $x \leqq -1, \quad 7 \leqq x$ を満たす範囲は、
$$ x < -1, \quad 9 < x $$
**(ii)** $(x-7)(x+1) < 0$ すなわち $-1 < x < 7$ のとき 絶対値記号は負の符号をつけて外れるので、与えられた不等式は
$$ -(x-7)(x+1) > 2x + 2 $$
となる。展開して整理すると、
$$ -(x^2 - 6x - 7) > 2x + 2 $$
$$ -x^2 + 6x + 7 > 2x + 2 $$
$$ x^2 - 4x - 5 < 0 $$
$$ (x-5)(x+1) < 0 $$
これを解いて、
$$ -1 < x < 5 $$
これは場合分けの条件 $-1 < x < 7$ を満たす。
**(i)**, **(ii)** より、求める解はこれらの範囲を合わせて、
$$ x < -1, \quad -1 < x < 5, \quad 9 < x $$
解法2
不等式の右辺をくくり、絶対値の性質 $|ab| = |a||b|$ を利用して式を変形する。
$$ |(x-7)(x+1)| > 2(x+1) $$
$$ |x-7||x+1| > 2(x+1) $$
ここで、$x+1$ の符号によって場合分けを行う。
**(i)** $x+1 > 0$ すなわち $x > -1$ のとき $|x+1| = x+1$ であるから、不等式は
$$ |x-7|(x+1) > 2(x+1) $$
となる。$x+1 > 0$ より、両辺を $x+1$ で割って、
$$ |x-7| > 2 $$
これを解くと、
$$ x-7 < -2, \quad 2 < x-7 $$
$$ x < 5, \quad 9 < x $$
条件 $x > -1$ との共通範囲をとって、
$$ -1 < x < 5, \quad 9 < x $$
**(ii)** $x+1 = 0$ すなわち $x = -1$ のとき 不等式の左辺は $0$、右辺は $0$ となり、$0 > 0$ となるためこの不等式は不成立である。
**(iii)** $x+1 < 0$ すなわち $x < -1$ のとき $|x+1| = -(x+1)$ であるから、不等式は
$$ -|x-7|(x+1) > 2(x+1) $$
となる。$x+1 < 0$ より、両辺を負の数 $x+1$ で割ると不等号の向きが変わるため、
$$ -|x-7| < 2 $$
$$ |x-7| > -2 $$
絶対値は常に $0$ 以上であるため、この不等式はすべての実数 $x$ について成り立つ。したがって、条件 $x < -1$ のもとで常に成立する。すなわち、
$$ x < -1 $$
**(i)**, **(ii)**, **(iii)** より、求める解はこれらの範囲を合わせて、
$$ x < -1, \quad -1 < x < 5, \quad 9 < x $$
解説
絶対値を含む方程式・不等式の基本は「絶対値の中身の正負で場合分けをして絶対値を外す」ことである。解法1はこの大原則に忠実な解き方であり、確実性が高い。
一方、解法2は式の形をよく観察し、共通因数 $x+1$ に着目した解法である。絶対値の性質をうまく用いることで、2次不等式を解く手間を省き、1次不等式の処理に帰着させることができる。ただし、文字式で両辺を割る際の「符号による不等号の向きの反転」や「$0$ で割る場合の除外」には十分注意して論理を展開する必要がある。
答え
$$ x < -1, \quad -1 < x < 5, \quad 9 < x $$