基礎問題集
数学1 方程式不等式「不等式」の問題13 解説
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解説
方針・初手
絶対値記号を含む不等式である。絶対値の中身の符号によって場合分けをして絶対値を外すのが基本方針である。また、$x^2 = |x|^2$ であることに着目すると、全体を $|x|$ の2次不等式とみなして解くこともできる。
解法1
$x$ の符号で場合分けをして絶対値を外す。
**(i)** $x \ge 0$ のとき
$|x| = x$ であるから、与えられた不等式は次のように変形できる。
$$ x^2 - x - 6 < 0 $$
左辺を因数分解して、
$$ (x - 3)(x + 2) < 0 $$
これを解くと、
$$ -2 < x < 3 $$
場合分けの条件 $x \ge 0$ との共通範囲をとって、
$$ 0 \le x < 3 $$
これを①とする。
**(ii)** $x < 0$ のとき
$|x| = -x$ であるから、与えられた不等式は次のように変形できる。
$$ x^2 - (-x) - 6 < 0 $$
$$ x^2 + x - 6 < 0 $$
左辺を因数分解して、
$$ (x + 3)(x - 2) < 0 $$
これを解くと、
$$ -3 < x < 2 $$
場合分けの条件 $x < 0$ との共通範囲をとって、
$$ -3 < x < 0 $$
これを②とする。
求める解は①と②の和集合であるから、
$$ -3 < x < 3 $$
解法2
$x^2 = |x|^2$ が成り立つことを利用し、$|x|$ についての2次不等式として解く。
与えられた不等式 $x^2 - |x| - 6 < 0$ は、次のように書き換えられる。
$$ |x|^2 - |x| - 6 < 0 $$
左辺を $|x|$ について因数分解すると、
$$ (|x| - 3)(|x| + 2) < 0 $$
ここで、すべての実数 $x$ に対して $|x| \ge 0$ であるから、$|x| + 2 > 0$ は常に成り立つ。
したがって、両辺を正の数である $|x| + 2$ で割って、
$$ |x| - 3 < 0 $$
$$ |x| < 3 $$
絶対値の性質より、これを解いて、
$$ -3 < x < 3 $$
解説
絶対値を含む方程式・不等式の基本的な解法を問う問題である。解法1のように場合分けをして絶対値を外すのが最も汎用的な解法であるが、本問の場合は $x^2 = |x|^2$ という性質に気づくことで、解法2のように場合分けを回避して素早く解くことができる。
解法2において、$|x|$ を一つの文字に置き換えて処理を進めてもよい(例えば $t = |x|$ とおくなど)。その際、$t \ge 0$ という隠れた条件に注意する必要がある。本解説では置き換えずにそのまま因数分解を行い、常に正となる因数を処理することで簡潔に記述した。
答え
$$ -3 < x < 3 $$