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数学1 方程式不等式「方程式の解の個数」の問題2 解説

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数学1 方程式不等式 方程式の解の個数 問題2の問題画像
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解説

方針・初手

与えられた方程式を定数 $k$ について解いた形に変形し、絶対値を含む関数のグラフと、水平な直線 $y=k$ の共有点の個数や位置関係を調べる方針をとる。方程式の実数解の個数はグラフの共有点の個数と一致し、重解をもつことはグラフが接することに対応する。

解法1

与えられた方程式 $-x+k = |x(x+2)|$ を $k$ について解くと、

$$ k = |x(x+2)| + x $$

となる。ここで、右辺を $f(x)$ とおく。方程式の実数解は、曲線 $y=f(x)$ と直線 $y=k$ の共有点の $x$ 座標に等しい。関数 $f(x)$ の絶対値を外すために、場合分けを行う。

**(i)** $x(x+2) \ge 0$ すなわち $x \le -2, \ 0 \le x$ のとき

$$ \begin{aligned} f(x) &= x^2+2x+x \\ &= x^2+3x \\ &= \left(x+\frac{3}{2}\right)^2 - \frac{9}{4} \end{aligned} $$

**(ii)** $x(x+2) < 0$ すなわち $-2 < x < 0$ のとき

$$ \begin{aligned} f(x) &= -(x^2+2x)+x \\ &= -x^2-x \\ &= -\left(x+\frac{1}{2}\right)^2 + \frac{1}{4} \end{aligned} $$

これらより、関数 $y=f(x)$ のグラフは以下の性質をもつ。

**(1)**

方程式が重解をもつのは、曲線 $y=f(x)$ と直線 $y=k$ が接するときである。 グラフの概形より、接するのは $-2 < x < 0$ の範囲にある放物線の頂点においてのみである。 したがって、接点の座標は $\left(-\frac{1}{2}, \frac{1}{4}\right)$ となる。 よって、$k$ の値は $\frac{1}{4}$ であり、そのときの重解は $x = -\frac{1}{2}$ である。

**(2)**

方程式が4個の異なる実数解をもつのは、曲線 $y=f(x)$ と直線 $y=k$ が異なる4つの共有点をもつときである。 グラフの概形から、直線 $y=k$ を上下に動かして共有点の個数を調べると、以下のようになる。

したがって、4個の異なる実数解をもつための $k$ の値の範囲は $0 < k < \frac{1}{4}$ である。 (これは問題文の条件 $k \neq 0, -2$ を満たしている)

解法2

定数分離を行わず、与えられた方程式の左辺と右辺のグラフをそれぞれ考えて解くこともできる。 方程式 $-x+k = |x(x+2)|$ の実数解は、直線 $y = -x+k$ と曲線 $y = |x^2+2x|$ の共有点の $x$ 座標に等しい。 ここで、$g(x) = |x^2+2x|$ とする。

**(i)** $x \le -2, \ 0 \le x$ のとき、$g(x) = x^2+2x$

**(ii)** $-2 < x < 0$ のとき、$g(x) = -x^2-2x$

**(1)**

重解をもつのは、曲線 $y=g(x)$ と直線 $y=-x+k$ が接するときである。 それぞれの場合について、接する条件を判別式 $D$ を用いて調べる。

**(i)** の範囲で接する場合

方程式 $x^2+2x = -x+k$ すなわち $x^2+3x-k=0$ が重解をもてばよい。 判別式を $D_1$ とすると、

$$ D_1 = 3^2 - 4 \cdot 1 \cdot (-k) = 9+4k = 0 $$

これより $k = -\frac{9}{4}$ である。 このとき、重解は $x = -\frac{3}{2}$ となるが、これは $x \le -2, \ 0 \le x$ の範囲にないため不適である。

**(ii)** の範囲で接する場合

方程式 $-x^2-2x = -x+k$ すなわち $x^2+x+k=0$ が重解をもてばよい。 判別式を $D_2$ とすると、

$$ D_2 = 1^2 - 4 \cdot 1 \cdot k = 1-4k = 0 $$

これより $k = \frac{1}{4}$ である。 このとき、重解は $x = -\frac{1}{2}$ となり、これは $-2 < x < 0$ の範囲にあるため適する。 以上より、$k = \frac{1}{4}$ であり、重解は $x = -\frac{1}{2}$ である。

**(2)**

曲線 $y=g(x)$ と直線 $y=-x+k$ が異なる4つの共有点をもつ $k$ の範囲を調べる。 直線 $y=-x+k$ は傾き $-1$ の直線であり、$k$ はその $y$ 切片を表す。 直線が **(ii)** の範囲の放物線に接するとき、$k = \frac{1}{4}$ である(このとき共有点は3個)。 また、直線が曲線 $y=g(x)$ の境界点である原点 $(0, 0)$ を通るとき、

$$ 0 = -0 + k \implies k = 0 $$

であり、このとき共有点は3個である。 さらに $y$ 切片 $k$ を小さくすると、共有点は減少する。 図形的な位置関係を考慮すると、接する瞬間($k = \frac{1}{4}$)と、原点を通る瞬間($k = 0$)の間に直線があるとき、異なる4つの共有点をもつことがわかる。 よって、求める $k$ の値の範囲は $0 < k < \frac{1}{4}$ である。

解説

絶対値を含む方程式の実数解の条件を求める典型問題である。代数的な計算のみで解を調べるのは煩雑になりやすいため、グラフを利用して視覚的に処理するのが有効である。

本問のように定数 $k$ が1次式として含まれる場合、解法1のように $k = (\text{式})$ の形に変形する「定数分離」を用いると見通しが良い。定数分離を行えば、考えるべき直線は $x$ 軸に平行な $y=k$ となり、グラフの上下の移動だけで共有点の個数を容易に把握できるからである。

また、方程式が「重解をもつ」という条件は、グラフにおける「接する」という状態に対応することを正しく理解しておく必要がある。解法2では接する条件を判別式から求めているが、接点の $x$ 座標が正しく場合分けの定義域に含まれているか(いわゆる「隠れた条件」)を確認する手順を忘れないようにしたい。

答え

**(1)** $k = \frac{1}{4}$、重解は $x = -\frac{1}{2}$

**(2)** $0 < k < \frac{1}{4}$

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