基礎問題集
数学1 方程式不等式「方程式の解の個数」の問題1 解説
数学1の方程式不等式「方程式の解の個数」にある問題1の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
方程式 $|x(x+2)| = -x+k$ の実数解は、関数 $y=|x(x+2)|$ のグラフと直線 $y=-x+k$ の共有点の $x$ 座標である。したがって、絶対値記号をはずして関数のグラフを描き、 $y$ 切片が $k$ である直線を平行移動させて共有点の個数や接する条件を調べると見通しがよい。重解はグラフと直線が接するときの接点の $x$ 座標に対応する。
解法1
関数 $y = |x(x+2)|$ について、絶対値の中身の正負で場合分けを行って式を整理する。
$x(x+2) \ge 0$ すなわち $x \le -2, 0 \le x$ のとき、 $$ y = x^2+2x $$ である。
$x(x+2) < 0$ すなわち $-2 < x < 0$ のとき、 $$ y = -x^2-2x $$ である。
与えられた方程式の解は、このグラフと直線 $y=-x+k$ の共有点の $x$ 座標として得られる。
**(1)**
方程式が重解をもつのは、関数 $y=|x(x+2)|$ のグラフと直線 $y=-x+k$ が接するときである。それぞれの場合について接する条件を調べる。
**(i)** $x \le -2, 0 \le x$ の部分と接する場合
$x^2+2x = -x+k$ より、 $$ x^2+3x-k = 0 $$ この2次方程式が重解をもつための条件は、判別式を $D_1$ とすると $D_1=0$ であるから、 $$ D_1 = 3^2 - 4 \cdot 1 \cdot (-k) = 0 $$
$$ 9+4k = 0 $$
これより $k = -\frac{9}{4}$ である。 このとき、重解は $x = -\frac{3}{2}$ となるが、これは $x \le -2, 0 \le x$ を満たさないため不適である。
**(ii)** $-2 < x < 0$ の部分と接する場合
$-x^2-2x = -x+k$ より、 $$ x^2+x+k = 0 $$ この2次方程式が重解をもつための条件は、判別式を $D_2$ とすると $D_2=0$ であるから、 $$ D_2 = 1^2 - 4 \cdot 1 \cdot k = 0 $$
$$ 1-4k = 0 $$
これより $k = \frac{1}{4}$ である。 このとき、重解は $x = -\frac{1}{2}$ となり、これは定義域 $-2 < x < 0$ を満たすため適する。
問題文の条件 $k \neq 0, -2$ も満たしている。 以上より、$k=\frac{1}{4}$ であり、そのときの重解は $x=-\frac{1}{2}$ である。
**(2)**
方程式が4個の異なる実数解をもつのは、関数 $y=|x(x+2)|$ のグラフと直線 $y=-x+k$ が異なる4つの共有点をもつときである。 直線 $y=-x+k$ は傾き $-1$、 $y$ 切片 $k$ の直線であり、$k$ の値が変化すると上下に平行移動する。
**(1)** の **(ii)** より、$k=\frac{1}{4}$ のとき、直線は上に凸の部分 ($-2 < x < 0$) と接し、さらに下に凸の部分 ($x \le -2, 0 \le x$) と2点で交わるため、共有点は3個である。
また、直線が原点 $(0,0)$ を通るとき、$0 = -0+k$ より $k=0$ である。このとき、直線の式は $y=-x$ となり、グラフとの共有点の $x$ 座標は $x=-3, -1, 0$ の3個である(問題文で $k \neq 0$ と除外されている点でもある)。
直線が $y=|x(x+2)|$ のグラフと4点で交わるのは、直線が「原点を通るとき」と「上に凸の部分に接するとき」の間にある場合である。 したがって、求める $k$ の値の範囲は $0 < k < \frac{1}{4}$ である。 この範囲は、問題文の条件 $k \neq 0, -2$ にも矛盾しない。
解説
絶対値を含む方程式の実数解の個数や条件を問う問題では、方程式を関数とみなし、グラフの共有点の個数に帰着させるアプローチが極めて有効である。今回は $y=|x(x+2)|$ のグラフと直線 $y=-x+k$ の位置関係を視覚的に捉えることで、容易に解の個数の変化を追うことができる。「重解をもつ」という条件を「放物線と直線が接する」ことと言い換えたのち、得られた接点の $x$ 座標が絶対値をはずした際の定義域を正しく満たしているかを必ず確認しなければならない。
答え
(1) $k=\frac{1}{4}$、重解 $x=-\frac{1}{2}$
(2) $0 < k < \frac{1}{4}$