基礎問題集
数学1 方程式不等式「方程式の解の個数」の問題4 解説
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解説
方針・初手
方程式 $|9-x^2| = x+k$ の実数解は、関数 $y = |9-x^2|$ のグラフと直線 $y = x+k$ の共有点の $x$ 座標である。 絶対値を外して関数のグラフの概形を描き、$y$ 切片 $k$ を変化させて直線を上下に動かすことで、共有点の個数がどのように変化するかを視覚的に調べる。特に、直線が放物線に接するときや、グラフの折れ曲がる点を通るときの $k$ の値が場合分けの境界となるため、これらを優先して求める。
解法1
関数 $y = |9-x^2| = |x^2-9|$ のグラフを $C$ とする。絶対値を外すと以下のようになる。
$$ y = \begin{cases} x^2-9 & (x \le -3, \ 3 \le x) \\ -x^2+9 & (-3 < x < 3) \end{cases} $$
直線 $l: y = x+k$ を $k$ の値を変化させながら上下に動かし、$C$ との共有点の個数を調べる。 個数が変化する境界となるのは、$l$ が $C$ の境界点 $(\pm 3, 0)$ を通るときと、$l$ が上に凸の部分に接するときである。
**(i) 直線 $l$ が点 $(3, 0)$ を通るとき** $0 = 3 + k$ より $k = -3$ である。 このとき、直線は $y = x-3$ となる。 $x \le -3, \ 3 \le x$ において、$x^2-9 = x-3$ を解くと $x^2-x-6 = 0$ より $(x-3)(x+2) = 0$ となる。 定義域を満たすのは $x=3$ のみである。 $-3 < x < 3$ において、$-x^2+9 = x-3$ を解くと $x^2+x-12 = 0$ より $(x+4)(x-3) = 0$ となる。 これを満たす解は存在しない。 よって $k=-3$ のとき、共有点は $(3,0)$ の1個のみであり、解は $x=3$ である。
**(ii) 直線 $l$ が点 $(-3, 0)$ を通るとき** $0 = -3 + k$ より $k = 3$ である。 このとき、直線は $y = x+3$ となる。 $x \le -3, \ 3 \le x$ において、$x^2-9 = x+3$ を解くと $x^2-x-12 = 0$ より $(x-4)(x+3) = 0$ となる。 よって $x = -3, 4$ であり、これらはともに定義域を満たす。 $-3 < x < 3$ において、$-x^2+9 = x+3$ を解くと $x^2+x-6 = 0$ より $(x+3)(x-2) = 0$ となる。 定義域を満たすのは $x=2$ である。 よって $k=3$ のとき、共有点は3個であり、解は小さい順に $x = -3, 2, 4$ となる。
**(iii) 直線 $l$ が $y = -x^2+9 \ (-3 < x < 3)$ の部分に接するとき** $-x^2+9 = x+k$ より $x^2+x+k-9 = 0$ となる。 この2次方程式の判別式を $D$ とすると、接する条件は $D=0$ である。
$$ D = 1^2 - 4 \cdot 1 \cdot (k-9) = 37 - 4k = 0 $$
これを解いて $k = \frac{37}{4}$ を得る。 このとき、接点の $x$ 座標は $x = -\frac{1}{2}$ となり、$-3 < x < 3$ を満たすため適する。 また、このとき $l$ は $x \le -3, \ 3 \le x$ の部分ともそれぞれ1点で交わるため、共有点は全体で3個となる。
以上 **(i)** から **(iii)** の結果とグラフの上下関係より、実数解の個数は次のように変化する。 ・$k < -3$ のとき:0個 ・$k = -3$ のとき:1個 ・$-3 < k < 3$ のとき:2個 ・$k = 3$ のとき:3個 ・$3 < k < \frac{37}{4}$ のとき:4個 ・$k = \frac{37}{4}$ のとき:3個 ・$k > \frac{37}{4}$ のとき:2個
これより各設問の答えが定まる。 (1) 1個の解をもつのは $k=-3$ のときであり、その解は $x=3$ である。 (2) 3個の解をもつのは $k=3, \frac{37}{4}$ のときである。 (3) $k=3$ のときの3個の解は、小さいものから $x=-3, 2, 4$ である。
解説
絶対値付きの関数のグラフと、切片をパラメータに持つ直線の共有点の個数を調べる典型問題である。 計算のみで解の個数を把握しようとすると場合分けが煩雑になるため、必ずグラフを描いて視覚的に捉えるのが定石である。グラフの折れ曲がる点と接点が、共有点の個数が切り替わる境界となるため、まずはその点の $k$ の値を正確に求めることが重要である。また、求めた交点や接点の $x$ 座標が、その関数の枝の定義域($x \le -3, 3 \le x$ や $-3 < x < 3$)に属しているかの確認を怠らないようにしたい。
答え
・$[ア]$:$-3$
・$[イ]$:$3$
・$[ウ]$:$3$
・$[エ]$:$\frac{37}{4}$
・$[オ]$:$-3$
・$[カ]$:$2$
・$[キ]$:$4$