基礎問題集
数学1 方程式不等式「方程式の解の個数」の問題10 解説
数学1の方程式不等式「方程式の解の個数」にある問題10の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
**(1)** は2次方程式の実数解の個数条件であるから、判別式を調べる。 **(2)**, **(3)** は、複2次式 $x^4+ax^2+b=0$ の実数解の個数を扱う問題である。$x^2=t$ とおき、$t$ についての2次方程式 $t^2+at+b=0$ の実数解の条件に帰着させる。$t$ の符号によって対応する $x$ の実数解の個数が変わることに注意する。具体的には、$t>0$ なら $x$ は2個、$t=0$ なら $x$ は1個、$t<0$ なら $x$ は0個となる。 **(4)** は **(3)** で求めた条件を $ab$ 平面上に図示する基本的な領域図示問題である。
解法1
**(1)** 2次方程式 $x^2+ax+b=0$ が異なる2つの実数解をもつための条件は、その判別式を $D_1$ とすると、$D_1 > 0$ となることである。
$$ D_1 = a^2 - 4b > 0 $$
よって、求める条件は $a^2 - 4b > 0$ である。
**(2)** $x^4+ax^2+b=0$ について、$x^2=t$ とおくと、次のように表される。
$$ t^2+at+b=0 \quad \cdots (*) $$
与えられた $x$ についての4次方程式が異なる4個の実数解をもつのは、方程式 (*) が異なる2つの正の実数解をもつときである。 $f(t)=t^2+at+b$ とおく。$f(t)=0$ が異なる2つの正の解をもつための条件は、以下の3つが同時に成り立つことである。
(i) $f(t)=0$ の判別式 $D_2 > 0$ (ii) 放物線 $y=f(t)$ の軸の位置が $t>0$ の範囲にある (iii) $f(0) > 0$
(i) より、$D_2 = a^2 - 4b > 0$ である。 (ii) より、軸は $t = -\frac{a}{2}$ であるから、$-\frac{a}{2} > 0$ すなわち $a < 0$ である。 (iii) より、$f(0) = b > 0$ である。
以上より、求める条件は
$$ a < 0 \text{ かつ } 0 < b < \frac{a^2}{4} $$
である。
**(3)** $x$ についての4次方程式が異なる2個の実数解をもつのは、方程式 (*) が以下のいずれかの場合を満たすときである。
**(ア)** (*) が正の実数解と負の実数解を1つずつもつ場合 **(イ)** (*) が正の重解をもつ場合
(注意:(*) が $t=0$ を解にもつ場合、もう1つの解が正であれば $x$ は3個、負であれば $x$ は1個、$0$ の重解であれば $x$ は1個となり、いずれも異なる実数解が2個という条件を満たさない。)
**(ア)の場合** 2次方程式 (*) が正の解と負の解をもつための条件は、$f(0) < 0$ である。
$$ b < 0 $$
**(イ)の場合** 2次方程式 (*) が正の重解をもつための条件は、$D_2 = 0$ かつ軸が正となることである。
$$ a^2 - 4b = 0 \text{ かつ } -\frac{a}{2} > 0 $$
これを解いて、$b = \frac{a^2}{4}$ かつ $a < 0$ である。
**(ア)** と **(イ)** は同時に成り立たない。よって求める条件は、
$$ b < 0 \text{ または } \left( b = \frac{a^2}{4} \text{ かつ } a < 0 \right) $$
である。
**(4)** **(3)** で求めた条件を $ab$ 平面上に図示する。 横軸に $a$ 軸、縦軸に $b$ 軸をとる。 領域は、直線 $b=0$ より下の領域、および放物線 $b = \frac{a^2}{4}$ の $a < 0$ の部分(曲線)を合わせたものである。 境界線については、放物線 $b = \frac{a^2}{4}$ 上の $a < 0$ の部分は領域に含まれ、直線 $b=0$ 上の点および原点 $(0,0)$ は領域に含まれない。
解説
複2次式 $x^4+ax^2+b=0$ の実数解の個数問題の定石である、$x^2=t$ とおき、$t$ の2次方程式の解の配置問題に帰着させる手法を確認する問題である。 **(3)** において、$x$ の実数解が2個になるパターンとして、正の解と負の解をもつ場合 **(ア)** は思いつきやすいが、正の重解をもつ場合 **(イ)** は見落としやすいので注意が必要である。また、$t=0$ を解にもつ場合を安易に含めてしまうと、解の個数が3個や1個になってしまうため、丁寧に $t$ の値と $x$ の個数の対応を確認することが重要である。
答え
**(1)** $$ a^2 - 4b > 0 $$
**(2)** $$ a < 0 \text{ かつ } 0 < b < \frac{a^2}{4} $$
**(3)** $$ b < 0 \text{ または } \left( b = \frac{a^2}{4} \text{ かつ } a < 0 \right) $$
**(4)**
$ab$ 平面において、$b<0$ の領域、および放物線 $b=\frac{a^2}{4}$ の $a<0$ の部分。
境界線は、放物線 $b=\frac{a^2}{4}$ の $a<0$ の部分は含み、それ以外の境界線(直線 $b=0$)は含まない。