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数学1 方程式不等式「方程式の解の個数」の問題11 解説

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数学1 方程式不等式 方程式の解の個数 問題11の問題画像
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解説

方針・初手

与えられた4次方程式は、2つの2次式の積の形に因数分解されている。したがって、2つの2次方程式 $x^2 - 2(\cos\theta)x - \cos\theta + 1 = 0$ $x^2 + 2(\tan\theta)x + 3 = 0$ の少なくとも一方が虚数解を持つことを示せばよい。 $0 \leqq \theta < 90^\circ$ において $\cos\theta, \tan\theta$ は実数であるから、それぞれの2次方程式について判別式を考え、「両方が実数解を持つ(虚数解を持たない)」と仮定して矛盾を導く背理法が有効である。

解法1

与えられた4次方程式を構成する2つの2次方程式をそれぞれ考える。

$$ x^2 - 2(\cos\theta)x - \cos\theta + 1 = 0 \cdots \text{①} $$

$$ x^2 + 2(\tan\theta)x + 3 = 0 \cdots \text{②} $$

$0 \leqq \theta < 90^\circ$ より $\cos\theta$ および $\tan\theta$ は実数であるから、①、②はともに実数係数の2次方程式である。 与えられた4次方程式が虚数解を持たないと仮定すると、①、②はともに実数解を持つ。 ①、②の判別式をそれぞれ $D_1$、$D_2$ とすると、$D_1 \geqq 0$ かつ $D_2 \geqq 0$ が成り立つ。

$$ \frac{D_1}{4} = (-\cos\theta)^2 - (-\cos\theta + 1) = \cos^2\theta + \cos\theta - 1 \geqq 0 $$

$$ \frac{D_2}{4} = (\tan\theta)^2 - 3 = \tan^2\theta - 3 \geqq 0 $$

$D_2 \geqq 0$ より、

$$ \tan^2\theta \geqq 3 $$

$0 \leqq \theta < 90^\circ$ において $\tan\theta \geqq 0$ であるから、

$$ \tan\theta \geqq \sqrt{3} $$

これを満たす $\theta$ の範囲は $60^\circ \leqq \theta < 90^\circ$ である。 この範囲において、$\cos\theta$ は以下の値をとる。

$$ 0 < \cos\theta \leqq \frac{1}{2} $$

ここで、$f(t) = t^2 + t - 1$ とおき、$t = \cos\theta$ とする。 上記の範囲 $0 < t \leqq \frac{1}{2}$ における $f(t)$ の値の範囲を調べる。

$$ f(t) = \left(t + \frac{1}{2}\right)^2 - \frac{5}{4} $$

関数 $y = f(t)$ は $t > -\frac{1}{2}$ において単調増加であるから、$0 < t \leqq \frac{1}{2}$ において最大値 $f\left(\frac{1}{2}\right)$ をとる。

$$ f\left(\frac{1}{2}\right) = \left(\frac{1}{2}\right)^2 + \frac{1}{2} - 1 = \frac{1}{4} + \frac{1}{2} - 1 = -\frac{1}{4} $$

したがって、$0 < t \leqq \frac{1}{2}$ において常に $f(t) < 0$ となる。 これは $D_1 \geqq 0$ であること(すなわち $f(t) \geqq 0$)に矛盾する。

よって、$D_1 \geqq 0$ かつ $D_2 \geqq 0$ を満たす $\theta$ は存在しない。 ゆえに、$D_1 < 0$ または $D_2 < 0$ の少なくとも一方が成り立つため、与えられた4次方程式は虚数解を少なくとも1つ持つ。

解法2

2つの2次方程式

$$ x^2 - 2(\cos\theta)x - \cos\theta + 1 = 0 \cdots \text{①} $$

$$ x^2 + 2(\tan\theta)x + 3 = 0 \cdots \text{②} $$

の判別式をそれぞれ $D_1$、$D_2$ とする。

$$ \frac{D_1}{4} = \cos^2\theta + \cos\theta - 1 $$

$$ \frac{D_2}{4} = \tan^2\theta - 3 $$

①が実数解を持つとき、$D_1 \geqq 0$ であるから、

$$ \cos^2\theta + \cos\theta - 1 \geqq 0 $$

$t = \cos\theta$ とおくと、$0 \leqq \theta < 90^\circ$ より $0 < t \leqq 1$ であり、

$$ t^2 + t - 1 \geqq 0 $$

これを解くと $t \leqq \frac{-1 - \sqrt{5}}{2}$ または $\frac{-1 + \sqrt{5}}{2} \leqq t$ となるが、$t > 0$ より

$$ t \geqq \frac{\sqrt{5} - 1}{2} $$

ここで、$\sqrt{5} > 2$ であるから $\sqrt{5} - 1 > 1$ となり、

$$ t \geqq \frac{\sqrt{5} - 1}{2} > \frac{1}{2} $$

すなわち、$\cos\theta > \frac{1}{2}$ である。 $0 \leqq \theta < 90^\circ$ の範囲でこれを満たすのは $0 \leqq \theta < 60^\circ$ のときである。 このとき、$\tan\theta$ は $0 \leqq \tan\theta < \sqrt{3}$ を満たすため、$\tan^2\theta < 3$ となる。 よって、

$$ \frac{D_2}{4} = \tan^2\theta - 3 < 0 $$

となり、②は必ず虚数解を持つ。

逆に①が虚数解を持つときは、①自体が条件を満たす。 以上より、①と②の少なくとも一方は虚数解を持つため、与えられた4次方程式は虚数解を少なくとも1つ持つ。

解説

「少なくとも1つ」の証明では、背理法を用いて「すべて実数解を持つ」と仮定して矛盾を導くアプローチが基本である。本問では2つの判別式 $D_1, D_2$ を立式したのち、扱いやすい $D_2$ から $\theta$ の範囲を絞り込み、もう一方の $D_1$ を評価するとスムーズに解答できる。 また解法2のように、$D_1 \geqq 0$ となる条件から $\cos\theta$ の値の範囲を求め、それが確実に $D_2 < 0$ を引き起こすことを直接示す論法も鮮やかである。黄金比に関連する値 $\frac{\sqrt{5}-1}{2}$ と $\frac{1}{2}$ の大小関係に気づけるかが鍵となる。

答え

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