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数学1 方程式不等式「方程式の解の個数」の問題14 解説

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数学1 方程式不等式 方程式の解の個数 問題14の問題画像
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解説

方針・初手

方程式の実数解の個数は、関数のグラフの共有点の個数と言い換えることができる。 本問では、左辺 $y = |(x-4)(x-2)|$ のグラフと、右辺 $y = ax - 5a + \frac{1}{2}$ のグラフの共有点を考える。 右辺は $a$ の値にかかわらず定点 $\left(5, \frac{1}{2}\right)$ を通る直線であることに着目し、傾き $a$ を変化させたときの共有点の個数を調べる方針が有効である。

解法1

与えられた方程式を $f(x) = g(x)$ とおく。

$$ f(x) = |(x-4)(x-2)| = |x^2 - 6x + 8| $$

$$ g(x) = ax - 5a + \frac{1}{2} = a(x-5) + \frac{1}{2} $$

求める条件は、曲線 $y = f(x)$ と直線 $y = g(x)$ が異なる4つの共有点をもつことである。 直線 $y = g(x)$ は、定点 $P\left(5, \frac{1}{2}\right)$ を通り、傾きが $a$ の直線である。

曲線 $y = f(x)$ は、$x$ 軸との交点が $(2,0), (4,0)$ であり、絶対値を外すと以下のようになる。

$$ f(x) = \begin{cases} x^2 - 6x + 8 & (x \le 2, \ 4 \le x) \\ -x^2 + 6x - 8 & (2 < x < 4) \end{cases} $$

直線が区間 $2 < x < 4$ にある「山の部分」の曲線 $y = -x^2 + 6x - 8$ と接するときの傾きを求める。 連立して $x$ の2次方程式を作る。

$$ -x^2 + 6x - 8 = a(x-5) + \frac{1}{2} $$

整理すると、以下のようになる。

$$ x^2 + (a-6)x - 5a + \frac{17}{2} = 0 $$

接する条件は、この2次方程式の判別式 $D$ が $0$ になることである。

$$ D = (a-6)^2 - 4\left(-5a + \frac{17}{2}\right) = a^2 + 8a + 2 = 0 $$

これを解くと $a = -4 \pm \sqrt{14}$ を得る。 接点の $x$ 座標は $x = \frac{-(a-6)}{2} = \frac{6-a}{2}$ である。 $a = -4 + \sqrt{14}$ のとき、接点の $x$ 座標は $x = 5 - \frac{\sqrt{14}}{2}$ となる。 $3 < \sqrt{14} < 4$ であるから、$1.5 < \frac{\sqrt{14}}{2} < 2$ となり、$3 < x < 3.5$ である。 これは $2 < x < 4$ を満たすため、適切な接点である。 ($a = -4 - \sqrt{14}$ のときは接点の $x$ 座標が $4$ より大きくなり不適である) このとき、直線は山の部分と接し、左右の枝と1点ずつ交わるため、共有点は3個である。

次に、直線が点 $(2,0)$ を通るときの傾き $a$ を求める。

$$ 0 = a(2-5) + \frac{1}{2} $$

これを解いて $a = \frac{1}{6}$ を得る。 このとき、直線は $(2,0)$ を通り、山の部分の右側と $x > 4$ の部分で交わるため、共有点は3個である。

図形的な位置関係を考慮すると、共有点が4個となるのは、直線が山に接するときの傾きよりも大きく、点 $(2,0)$ を通るときの傾きよりも小さい場合である。 したがって、求める $a$ の範囲は以下の通りとなる。

$$ -4 + \sqrt{14} < a < \frac{1}{6} $$

解法2

方程式の解の配置問題として代数的に解く。 方程式 $|x^2 - 6x + 8| = a(x-5) + \frac{1}{2}$ が異なる4つの実数解をもつ条件を考える。 絶対値を外し、以下の2つの方程式に分ける。

**(i)** $x \le 2$ または $4 \le x$ のとき

$$ x^2 - 6x + 8 = a(x-5) + \frac{1}{2} $$

整理して $f_1(x) = x^2 - (a+6)x + 5a + \frac{15}{2} = 0$ とする。

**(ii)** $2 < x < 4$ のとき

$$ -x^2 + 6x - 8 = a(x-5) + \frac{1}{2} $$

整理して $f_2(x) = x^2 + (a-6)x - 5a + \frac{17}{2} = 0$ とする。

**(ii)** は2次方程式であり、区間 $2 < x < 4$ において高々2つの実数解しかもたない。 したがって、全体で4つの異なる実数解をもつためには、**(ii)** が $2 < x < 4$ の範囲に2つの異なる実数解をもち、かつ **(i)** が $x \le 2$ および $4 \le x$ の範囲に合わせて2つの実数解をもつことが必要十分である。(境界の $x=2, 4$ での解の重複は、それぞれの開区間で解をもつようにすれば避けられる)

**(ii)** が $2 < x < 4$ に異なる2つの実数解をもつ条件を考える。 $y = f_2(x)$ は下に凸の放物線であり、条件は以下の4つをすべて満たすことである。

1. 判別式 $D = a^2 + 8a + 2 > 0$ 2. 軸の位置について $2 < \frac{6-a}{2} < 4$ 3. 端点の値について $f_2(2) > 0$ 4. 端点の値について $f_2(4) > 0$

条件1より、$a < -4 - \sqrt{14}$ または $-4 + \sqrt{14} < a$ 条件2より、$-2 < a < 2$ 条件3より、$f_2(2) = -3a + \frac{1}{2} > 0 \iff a < \frac{1}{6}$ 条件4より、$f_2(4) = -a + \frac{1}{2} > 0 \iff a < \frac{1}{2}$

これら4つの不等式の共通範囲を求めると、以下のようになる。

$$ -4 + \sqrt{14} < a < \frac{1}{6} $$

このとき、**(i)** の方程式 $f_1(x) = 0$ の解の配置を確認する。 端点の値は以下のようになる。

$$ f_1(2) = 4 - 2(a+6) + 5a + \frac{15}{2} = 3a - \frac{1}{2} $$

$$ f_1(4) = 16 - 4(a+6) + 5a + \frac{15}{2} = a - \frac{1}{2} $$

得られた範囲 $-4 + \sqrt{14} < a < \frac{1}{6}$ においては、$a < \frac{1}{6}$ および $a < \frac{1}{2}$ を満たすため、$f_1(2) < 0$ かつ $f_1(4) < 0$ となる。 $y = f_1(x)$ は下に凸の放物線であるため、$f_1(2) < 0$ であれば $x < 2$ の範囲に必ず1つの実数解をもち、$f_1(4) < 0$ であれば $x > 4$ の範囲にも必ず1つの実数解をもつ。 よって、**(i)** の方程式は条件を満たす範囲に2つの実数解をもつことが確認された。

以上より、求める範囲は以下の通りである。

$$ -4 + \sqrt{14} < a < \frac{1}{6} $$

解説

絶対値を含む方程式の実数解の個数を問う典型問題である。 右辺が $x$ の1次式で $a$ を含む場合、「定点を通る直線」として図形的に捉えるのがセオリーである。式を $a(x-5) + \frac{1}{2}$ と変形し、定点 $\left(5, \frac{1}{2}\right)$ を見抜くことが第一歩となる。 解法1のようにグラフの視覚的直感を利用すれば見通しが良いが、接点の $x$ 座標が本当に定義域内にあるかの確認を怠らないよう注意が必要である。 解法2のように解の配置に帰着させる代数的な手法も、境界条件や論理の飛躍を防ぐうえで強力な武器となるため、両方のアプローチを習得しておきたい。

答え

ア: -4

イ: 14

ウ: 6

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