基礎問題集
数学1 方程式不等式「二次不等式」の問題10 解説
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解説
方針・初手
与えられた不等式の両辺の分母は、すべての実数 $x$ に対して正である。このことに着目し、両辺に共通の正の式を掛けて分母を払い、2次不等式の問題に帰着させる。
解法1
すべての実数 $x$ に対して、
$$ x^2+x+1 = \left(x+\frac{1}{2}\right)^2 + \frac{3}{4} > 0 $$
$$ x^2-x+1 = \left(x-\frac{1}{2}\right)^2 + \frac{3}{4} > 0 $$
である。
したがって、与えられた不等式の両辺に正の値 $(x^2+x+1)(x^2-x+1)$ を掛けても不等号の向きは変わらない。
$$ (x-a)(x^2-x+1) > (x-b)(x^2+x+1) $$
これを展開して整理する。
$$ x^3 - (a+1)x^2 + (a+1)x - a > x^3 - (b-1)x^2 - (b-1)x - b $$
$$ (b-a-2)x^2 + (a+b)x + (b-a) > 0 $$
この $x$ についての2次不等式の解が $\frac{1}{2} < x < 1$ であるための条件は、 $x^2$ の係数が負、すなわち $b-a-2 < 0$ であり、かつ、2次方程式 $(b-a-2)x^2 + (a+b)x + (b-a) = 0$ の解が $x = \frac{1}{2}, 1$ となることである。
解と係数の関係より、
$$ \begin{cases} \frac{1}{2} + 1 = -\frac{a+b}{b-a-2} \\ \frac{1}{2} \cdot 1 = \frac{b-a}{b-a-2} \end{cases} $$
第1式より、
$$ \frac{3}{2} = \frac{-(a+b)}{b-a-2} $$
$$ 3(b-a-2) = -2(a+b) $$
$$ -a + 5b = 6 \cdots \text{(1)} $$
第2式より、
$$ \frac{1}{2} = \frac{b-a}{b-a-2} $$
$$ b-a-2 = 2b-2a $$
$$ a - b = 2 \cdots \text{(2)} $$
**(1)**, **(2)** の連立方程式を解く。**(2)** より $a = b+2$ を **(1)** に代入して、
$$ -(b+2) + 5b = 6 $$
$$ 4b = 8 $$
よって、$b = 2$ となり、このとき $a = 4$ である。
このとき $b-a-2 = 2-4-2 = -4 < 0$ となり、 $x^2$ の係数が負であるという条件も満たす。
解法2
解法1と同様に分母を払い、整理して以下の不等式を得る。
$$ (b-a-2)x^2 + (a+b)x + (b-a) > 0 $$
一方で、解が $\frac{1}{2} < x < 1$ となる2次不等式は、
$$ \left(x-\frac{1}{2}\right)(x-1) < 0 $$
と表される。これを展開し、両辺を2倍すると、
$$ 2x^2 - 3x + 1 < 0 $$
となる。
これと先の不等式が同値になるためには、ある正の実数 $k$ を用いて、
$$ -k(2x^2 - 3x + 1) > 0 $$
すなわち、
$$ -2kx^2 + 3kx - k > 0 $$
と表せればよい。各項の係数を比較して、
$$ \begin{cases} b-a-2 = -2k \\ a+b = 3k \\ b-a = -k \end{cases} $$
第3式を第1式に代入すると、
$$ -k - 2 = -2k $$
$$ k = 2 $$
これは $k > 0$ を満たす。このとき、第2式と第3式はそれぞれ、
$$ a+b = 6 $$
$$ -a+b = -2 $$
となる。これらを辺々足して $2b = 4$ より $b=2$。 辺々引いて $2a = 8$ より $a=4$ を得る。
解説
分母が常に正であることを確認してから分母を払うのがこの問題の最大のポイントである。文字が含まれている不等式を解く際、安易に分母を払うと同値関係が崩れることがあるため、常に符号を意識して場合分けの要否を確認する必要がある。
その後は、解と係数の関係を利用する(解法1)、あるいは解から元の2次不等式を復元して係数を比較する(解法2)の2通りのアプローチが考えられるが、どちらを用いてもシンプルに解答を導くことができる。
答え
$$ a = 4, \quad b = 2 $$