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数学1 方程式不等式「二次不等式」の問題18 解説
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解説
方針・初手
与えられた不等式 $f(x) > g(x)$ を $f(x) - g(x) > 0$ と変形し、新しく関数 $F(x) = f(x) - g(x)$ を定めて考えます。 「すべての実数 $x$ に対して $F(x) > 0$」は絶対不等式の条件、「少なくとも1つの実数 $x$ に対して $F(x) > 0$」は $F(x)$ の最大値(あるいは取りうる値の範囲)に関する条件として処理します。 ただし、$x^2$ の係数に文字 $a$ が含まれるため、関数が2次関数にならない $a=0$ の場合を分けて考える必要があります。
解法1
$F(x) = f(x) - g(x)$ とおくと、
$$ F(x) = (ax^2 + 3a) - (2ax - a^2) = ax^2 - 2ax + a^2 + 3a $$
これを平方完成すると、
$$ F(x) = a(x - 1)^2 - a + a^2 + 3a = a(x - 1)^2 + a^2 + 2a $$
となる。
**すべての実数 $x$ について $f(x) > g(x)$ が成り立つ条件**
すべての実数 $x$ について $F(x) > 0$ となる条件を求める。
**(i)** $a = 0$ のとき
$F(x) = 0$ となるため、$0 > 0$ は成り立たない。よって不適。
**(ii)** $a \neq 0$ のとき
$y = F(x)$ のグラフが常に $x$ 軸より上側にあるためには、グラフが下に凸であり、かつ最小値が正であることが必要十分である。 したがって、$a > 0$ かつ頂点の $y$ 座標について $a^2 + 2a > 0$ が成り立つ。 不等式 $a^2 + 2a > 0$ を解くと、$a(a + 2) > 0$ より、
$$ a < -2, \quad 0 < a $$
これと $a > 0$ の共通範囲を求めて、$a > 0$ を得る。
以上 **(i)**, **(ii)** より、求める条件は $a > 0$ である。
**少なくとも1つの実数 $x$ について $f(x) > g(x)$ が成り立つ条件**
少なくとも1つの実数 $x$ について $F(x) > 0$ となる条件を求める。
**(i)** $a = 0$ のとき
前半と同様に $F(x) = 0$ となり不適。
**(ii)** $a > 0$ のとき
$y = F(x)$ のグラフは下に凸の放物線となる。$x \to \infty$ のとき $F(x) \to \infty$ となるため、$F(x) > 0$ となるような実数 $x$ は必ず存在する。よって、$a > 0$ は条件を満たす。
**(iii)** $a < 0$ のとき
$y = F(x)$ のグラフは上に凸の放物線となり、$x = 1$ のとき最大値 $a^2 + 2a$ をとる。 $F(x) > 0$ となる実数 $x$ が存在するための必要十分条件は、この最大値が正となることである。
$$ a^2 + 2a > 0 $$
これを解いて $a < -2, \quad 0 < a$ となるが、$a < 0$ の条件との共通範囲をとって、
$$ a < -2 $$
以上 **(i)** 〜 **(iii)** より、求める条件は $a > 0$ または $a < -2$ である。
解説
文字係数を含む2次式を扱う際の定石通り、最高次係数が $0$ になる場合(本問では $a=0$)の確認を忘れないことが最も重要です。 「すべての $x$ で成り立つ」条件については判別式 $D < 0$ を用いることも可能ですが、「少なくとも1つの $x$ で成り立つ」条件も問われているため、平方完成をしてグラフの頂点(最大値・最小値)を調べる方針をとる方が、後半の考察にスムーズに繋がります。 後半の $a > 0$ のケースにおいて、「下に凸の放物線は上に有界ではないため、必ず正の値をとる箇所が存在する」という性質を当たり前のものとして正しく処理できるかがポイントになります。
答え
チ:0、ツ:0、テ:-2