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数学1 方程式不等式「二次不等式」の問題21 解説
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解説
方針・初手
- (1) は $f(x)$ を因数分解し、$a$ と $2$ の大小関係で場合分けをして2次不等式を解く。
- (2) は (1) で求めた解の範囲(数直線上の区間)に含まれる整数がちょうど3個となるような $a$ の条件を、数直線をイメージして立式する。
- (3) は $f(1)=4$ から $a, b$ についての式を作り、「(文字式)$\times$(文字式) = (整数)」の形に変形して、約数の候補から絞り込む定石を用いる。
解法1
**(1)**
与えられた2次関数 $f(x) = x^2 - (a+2b)x + 2ab$ は、次のように因数分解できる。
$$ f(x) = (x-a)(x-2b) $$
$b=1$ のとき、$f(x) < 0$ は次のようになる。
$$ (x-a)(x-2) < 0 $$
これを解くには、$a$ と $2$ の大小関係による場合分けが必要である。
**(i)** $a < 2$ のとき
不等式の解は $a < x < 2$ である。
**(ii)** $a = 2$ のとき
不等式は $(x-2)^2 < 0$ となり、これを満たす実数 $x$ は存在しない。よって解なし。
**(iii)** $a > 2$ のとき
不等式の解は $2 < x < a$ である。
**(2)**
(1) の結果を用いて、不等式を満たす整数 $x$ がちょうど3個になる条件を考える。(1) の **(ii)** の場合は解が存在しないため不適である。
**(i)** $a < 2$ のとき
不等式の解は $a < x < 2$ である。 この範囲に整数がちょうど3個含まれるとき、その整数は $2$ より小さい側から数えて $1, 0, -1$ である。 したがって、$a$ は $-2$ 以上 $-1$ 未満の範囲にあればよい。すなわち、
$$ -2 \leqq a < -1 $$
($a=-1$ のとき解は $-1 < x < 2$ で整数は $0, 1$ の2個。$a=-2$ のとき解は $-2 < x < 2$ で整数は $-1, 0, 1$ の3個となるため、$-2$ には等号が含まれ、$-1$ には等号が含まれない。)
**(ii)** $a > 2$ のとき
不等式の解は $2 < x < a$ である。 この範囲に整数がちょうど3個含まれるとき、その整数は $2$ より大きい側から数えて $3, 4, 5$ である。 したがって、$a$ は $5$ より大きく $6$ 以下の範囲にあればよい。すなわち、
$$ 5 < a \leqq 6 $$
以上より、求める $a$ の範囲は $-2 \leqq a < -1$ または $5 < a \leqq 6$ である。
**(3)**
$f(x) = (x-a)(x-2b)$ に $x=1$ を代入すると、
$$ f(1) = (1-a)(1-2b) $$
条件 $f(1)=4$ より、
$$ (1-a)(1-2b) = 4 $$
両辺に $-1$ を掛けて見やすく整理すると、
$$ (a-1)(2b-1) = 4 $$
$a, b$ は整数であるから、$a-1$ と $2b-1$ も整数である。 さらに、$b$ が整数のとき、$2b-1$ は必ず奇数となる。 掛けて $4$ になる整数の組 $(a-1, 2b-1)$ のうち、$2b-1$ が奇数となるものを探す。 $4$ の約数で奇数なのは $1$ と $-1$ のみである。
**(i)** $2b-1 = 1$ のとき
$b = 1$ である。このとき、
$$ a-1 = 4 $$
となり、$a = 5$ を得る。
**(ii)** $2b-1 = -1$ のとき
$b = 0$ である。このとき、
$$ a-1 = -4 $$
となり、$a = -3$ を得る。
以上より、条件を満たす整数解 $(a, b)$ は $(5, 1)$ と $(-3, 0)$ である。
解説
2次不等式の解と整数解の個数、および不定方程式を組み合わせた標準的な問題である。
(1) では、文字定数を含む2次不等式の解法として、大小関係による場合分けが必須となる。ここで等号成立時(重解のとき)の確認を忘れないようにしたい。
(2) では、数直線を書き、「ちょうど3個」となる端点の条件を吟味することが重要である。不等号に等号が含まれるかどうかの境界の判定が最大のミスポイントとなる。具体的な値を代入して条件を満たすか確認すると確実である。
(3) のような $xy + ax + by + c = 0$ 型の不定方程式は、「$(x+b)(y+a) = \text{整数}$」の形に無理やり因数分解するのが定石である。本問では $f(x)$ の因数分解された形に代入することで、展開や再度の因数分解の手間を省くことができる。また、片方の因数(ここでは $2b-1$)が奇数であるという性質に気づくことで、場合分けの数を減らし、計算ミスを防ぐことができる。
答え
**(1)**
$$ \begin{array}{ll} a<2 & \text{のとき } a<x<2,\\ a=2 & \text{のとき 解なし},\\ a>2 & \text{のとき } 2<x<a. \end{array} $$
**(2)**
$$ -2 \leqq a < -1,\quad 5 < a \leqq 6 $$
**(3)**
$$ (a, b) = (5, 1), (-3, 0) $$