基礎問題集
数学1 方程式不等式「二次不等式」の問題26 解説
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解説
方針・初手
ガウス記号 $[x]$ は、「$x$ を超えない最大の整数」を表す。この定義から、$[x]$ は必ず整数になること、そして不等式 $[x] \leqq x < [x]+1$ が成り立つことが極めて重要である。
(1) は単なる $n$ についての 2 次不等式である。解の公式を用いて不等式を解き、その範囲に含まれる整数を求めればよい。 (2) は (1) の結果を直接利用する。$[x]$ は整数であるから、(1) の $n$ を $[x]$ に置き換えることで $[x]$ の値が定まり、ガウス記号の定義から $x$ の範囲が求まる。 (3) は (2) で求めた $x$ の範囲に応じて場合分けを行う。各範囲において $[x]$ は定数となるため、方程式は単なる $x$ の 2 次方程式に帰着する。求まった解が、場合分けの条件($x$ の範囲)を満たすかどうかを必ず確認する。
解法1
**(1)**
与えられた不等式は以下の通りである。
$$ n^2 - n - \frac{5}{4} < 0 $$
両辺に $4$ を掛けて分母を払う。
$$ 4n^2 - 4n - 5 < 0 $$
方程式 $4n^2 - 4n - 5 = 0$ の解を解の公式を用いて求める。
$$ n = \frac{-(-2) \pm \sqrt{(-2)^2 - 4 \cdot (-5)}}{4} = \frac{2 \pm \sqrt{4 + 20}}{4} = \frac{2 \pm \sqrt{24}}{4} = \frac{1 \pm \sqrt{6}}{2} $$
したがって、不等式の解は以下のようになる。
$$ \frac{1 - \sqrt{6}}{2} < n < \frac{1 + \sqrt{6}}{2} $$
ここで、$2 < \sqrt{6} < 3$ であるから、
$$ \frac{1 - 3}{2} < \frac{1 - \sqrt{6}}{2} < \frac{1 - 2}{2} \quad \text{すなわち} \quad -1 < \frac{1 - \sqrt{6}}{2} < -0.5 $$
$$ \frac{1 + 2}{2} < \frac{1 + \sqrt{6}}{2} < \frac{1 + 3}{2} \quad \text{すなわち} \quad 1.5 < \frac{1 + \sqrt{6}}{2} < 2 $$
これより、不等式を満たす $n$ の範囲は $-0.5 \sim -1$ より大きく $1.5 \sim 2$ より小さい範囲である。 これを満たす整数 $n$ は $0$ および $1$ である。
**(2)**
与えられた不等式は以下の通りである。
$$ [x]^2 - [x] - \frac{5}{4} < 0 $$
$[x]$ は整数であるから、この不等式は (1) において $n$ を $[x]$ に置き換えたものと同値である。 したがって、(1) の結果より以下の値をとる。
$$ [x] = 0, 1 $$
ガウス記号の定義により、 $[x] = 0$ のとき、 $0 \leqq x < 1$ である。 $[x] = 1$ のとき、 $1 \leqq x < 2$ である。
これらを合わせたものが求める実数 $x$ の範囲となる。
$$ 0 \leqq x < 2 $$
**(3)**
(2) で求めた範囲 $0 \leqq x < 2$ において、方程式 $x^2 - [x] - \frac{5}{4} = 0$ を解く。 $[x]$ の値によって場合分けを行う。
**(i)** $0 \leqq x < 1$ のとき
$[x] = 0$ であるから、方程式は以下のように変形できる。
$$ x^2 - 0 - \frac{5}{4} = 0 $$
$$ x^2 = \frac{5}{4} $$
$$ x = \pm \frac{\sqrt{5}}{2} $$
ここで、$2 < \sqrt{5} < 3$ であるから、$1 < \frac{\sqrt{5}}{2} < 1.5$ となる。 これは $0 \leqq x < 1$ という条件を満たさない。 したがって、この範囲において条件を満たす $x$ は存在しない。
**(ii)** $1 \leqq x < 2$ のとき
$[x] = 1$ であるから、方程式は以下のように変形できる。
$$ x^2 - 1 - \frac{5}{4} = 0 $$
$$ x^2 = \frac{9}{4} $$
$$ x = \pm \frac{3}{2} $$
$1 \leqq x < 2$ の条件を満たすか確認すると、$x = \frac{3}{2} = 1.5$ はこの範囲を満たす($x = -\frac{3}{2}$ は不適)。
**(i)**、**(ii)** より、条件を満たす $x$ の値は $x = \frac{3}{2}$ のみである。
解説
ガウス記号を含む方程式や不等式の基本的な解法手順を問う良問である。 ガウス記号の扱いの基本は、「$[x]$ を整数として扱うこと」と、「$[x] = k$($k$ は整数)ならば $k \leqq x < k+1$ と区間を定めること」の2点に尽きる。 本問のように、前問の誘導に乗る形で $[x]$ の値をまず決定し、そこから $x$ の範囲を絞り込み、最終的にその範囲内で方程式を解くという流れは、頻出のパターンである。(3) では、求めた解が前提とした $x$ の範囲内に含まれているかの確認(十分性の確認)を忘れないように注意したい。
答え
(1) $n = 0, 1$
(2) $0 \leqq x < 2$
(3) $x = \frac{3}{2}$