基礎問題集
数学1 方程式不等式「二次方程式」の問題9 解説
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解説
方針・初手
2つの放物線の方程式を連立し、$y$ を消去して得られる $x$ についての2次方程式が、相異なる2つの実数解をもつ条件を考える。
方程式を整理すると $x$ の一次の項が消去されるため、判別式を用いなくとも $x^2 = (\text{定数})$ の形から直接実数解の個数を判定できる。その後、得られた三角関数の不等式を解き、一般角の範囲を求める。
解法1
2つの放物線の方程式を連立し、$y$ を消去する。
$$2\sqrt{3}(x - \cos\theta)^2 + \sin\theta = -2\sqrt{3}(x + \cos\theta)^2 - \sin\theta$$
展開して整理する。
$$2\sqrt{3}(x^2 - 2x\cos\theta + \cos^2\theta) + 2\sqrt{3}(x^2 + 2x\cos\theta + \cos^2\theta) + 2\sin\theta = 0$$
$$4\sqrt{3}x^2 + 4\sqrt{3}\cos^2\theta + 2\sin\theta = 0$$
$$2\sqrt{3}x^2 + 2\sqrt{3}\cos^2\theta + \sin\theta = 0$$
$$x^2 = -\cos^2\theta - \frac{1}{2\sqrt{3}}\sin\theta$$
与えられた2つの放物線が相異なる2点で交わるための条件は、この $x$ についての2次方程式が相異なる2つの実数解をもつことである。したがって、右辺が正となればよい。
$$-\cos^2\theta - \frac{1}{2\sqrt{3}}\sin\theta > 0$$
両辺に $-2\sqrt{3}$ を掛けて不等号の向きを反転させる。
$$2\sqrt{3}\cos^2\theta + \sin\theta < 0$$
$\cos^2\theta = 1 - \sin^2\theta$ を代入し、$\sin\theta$ についての不等式に直す。
$$2\sqrt{3}(1 - \sin^2\theta) + \sin\theta < 0$$
$$2\sqrt{3}\sin^2\theta - \sin\theta - 2\sqrt{3} > 0$$
左辺をたすき掛けにより因数分解する。
$$(\sqrt{3}\sin\theta - 2)(2\sin\theta + \sqrt{3}) > 0$$
これを解くと、以下の範囲が得られる。
$$\sin\theta < -\frac{\sqrt{3}}{2}, \quad \frac{2}{\sqrt{3}} < \sin\theta$$
ここで、$\theta$ は実数角であるから $-1 \leqq \sin\theta \leqq 1$ であり、$\frac{2}{\sqrt{3}} > 1$ であるため $\frac{2}{\sqrt{3}} < \sin\theta$ を満たす $\theta$ は存在しない。
よって、求める条件は以下のみとなる。
$$\sin\theta < -\frac{\sqrt{3}}{2}$$
これを満たす一般角 $\theta$ の範囲を求める。
$$\frac{4}{3}\pi + 2n\pi < \theta < \frac{5}{3}\pi + 2n\pi \quad (n \text{ は整数})$$
解説
2つの放物線の交点を求める基本的な問題である。連立して $x$ の方程式を導いた際、$x$ の一次の項がうまく打ち消し合うため、計算の見通しが立てやすい。
$\sin\theta$ の2次不等式を解いた後、$\sin\theta$ のとりうる値の範囲($-1 \leqq \sin\theta \leqq 1$)に注意して不適な範囲を正しく除外することが重要である。また、問題文で「一般角 $\theta$ の範囲」と指定されているため、周期 $2n\pi$ を加えて答えるのを忘れないように注意したい。
答え
$$\frac{4}{3}\pi + 2n\pi < \theta < \frac{5}{3}\pi + 2n\pi \quad (n \text{ は整数})$$