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数学1 方程式不等式「二次方程式」の問題10 解説
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解説
方針・初手
前半は、2次方程式の判別式と解の公式を用いて虚数解の実部を明示し、条件を立式する。 後半は、相異なる実数解をもつための判別式の条件を求めたうえで、2つの解の差に関する条件を立式する。「2解の差」を扱う場合は、解と係数の関係を用いて対称式として処理するか、解の公式から直接計算するかのいずれかの方針をとるとよい。ここでは両方の解法を示す。
解法1
与えられた2次方程式 $x^2 + 2mx + 2m + 3 = 0$ の判別式を $D$ とすると、
$$ \frac{D}{4} = m^2 - (2m + 3) = m^2 - 2m - 3 = (m + 1)(m - 3) $$
**(1) 前半の条件について**
方程式が虚数解をもつための条件は $D < 0$ であるから、
$$ (m + 1)(m - 3) < 0 $$
よって、
$$ -1 < m < 3 \quad \cdots \text{①} $$
このとき、方程式の解は解の公式より、
$$ x = -m \pm \sqrt{m^2 - 2m - 3} = -m \pm i\sqrt{-m^2 + 2m + 3} $$
虚数解の実部は $-m$ である。これが正となるための条件は
$$ -m > 0 $$
よって、
$$ m < 0 \quad \cdots \text{②} $$
①かつ②より、求める $m$ の値の範囲は
$$ -1 < m < 0 $$
**(2) 後半の条件について**
方程式が相異なる実数解をもつための条件は $D > 0$ であるから、
$$ (m + 1)(m - 3) > 0 $$
よって、
$$ m < -1, \quad 3 < m \quad \cdots \text{③} $$
このとき、方程式の2つの実数解を $\alpha, \beta$ とおくと、解と係数の関係により、
$$ \begin{aligned} \alpha + \beta &= -2m \\ \alpha\beta &= 2m + 3 \end{aligned} $$
が成り立つ。2つの解の差の絶対値が $2$ より小さいという条件は $|\alpha - \beta| < 2$ である。両辺はともに正であるから、2乗して
$$ (\alpha - \beta)^2 < 4 $$
左辺を基本対称式で表すと、
$$ \begin{aligned} (\alpha - \beta)^2 &= (\alpha + \beta)^2 - 4\alpha\beta \\ &= (-2m)^2 - 4(2m + 3) \\ &= 4m^2 - 8m - 12 \end{aligned} $$
したがって、不等式は
$$ 4m^2 - 8m - 12 < 4 $$
両辺を $4$ で割り整理すると、
$$ m^2 - 2m - 4 < 0 $$
$m^2 - 2m - 4 = 0$ の解は $m = 1 \pm \sqrt{5}$ であるから、不等式の解は
$$ 1 - \sqrt{5} < m < 1 + \sqrt{5} \quad \cdots \text{④} $$
最後に、③と④の共通範囲を求める。$2 < \sqrt{5} < 3$ より、$-1 < 1 - \sqrt{5} < 0$ および $3 < 1 + \sqrt{5} < 4$ であることに注意すると、求める共通範囲は
$$ 1 - \sqrt{5} < m < -1, \quad 3 < m < 1 + \sqrt{5} $$
解法2
後半の条件について、解の公式を用いて直接計算する別解を示す。
方程式が相異なる実数解をもつための条件は、解法1と同様に $D > 0$ より、
$$ m < -1, \quad 3 < m \quad \cdots \text{③} $$
このとき、解の公式より方程式の2つの実数解は
$$ x = -m \pm \sqrt{m^2 - 2m - 3} $$
であるから、2つの解の差の絶対値は
$$ \left| (-m + \sqrt{m^2 - 2m - 3}) - (-m - \sqrt{m^2 - 2m - 3}) \right| = 2\sqrt{m^2 - 2m - 3} $$
これが $2$ より小さいので、
$$ 2\sqrt{m^2 - 2m - 3} < 2 $$
両辺を $2$ で割ると、
$$ \sqrt{m^2 - 2m - 3} < 1 $$
③の条件のもとで根号の中身は正であるから、両辺を2乗して
$$ m^2 - 2m - 3 < 1 $$
整理して、
$$ m^2 - 2m - 4 < 0 $$
これを解いて、
$$ 1 - \sqrt{5} < m < 1 + \sqrt{5} \quad \cdots \text{④} $$
③と④の共通範囲を求めて、
$$ 1 - \sqrt{5} < m < -1, \quad 3 < m < 1 + \sqrt{5} $$
解説
2次方程式の解の性質を問う典型的な問題である。前半の虚数解の実部に関する条件は、解の公式から直接読み取るのがもっとも簡明である。 後半の「解の差の絶対値」の処理については、解と係数の関係を利用して基本対称式の組合せ $(\alpha+\beta)^2-4\alpha\beta$ に持ち込む解法1が定石であるが、2次方程式の場合は解法2のように解の公式から差を直接計算して $2\frac{\sqrt{D}}{2a}$(あるいは $2\sqrt{D/4}$)とする方針も計算量が少なく有用である。どちらの方針でも、「相異なる実数解をもつ」という大前提(判別式 $D>0$)との共通範囲を忘れないようにすることが重要である。
答え
前半の条件を満たす $m$ の値の範囲:
$$ -1 < m < 0 $$
後半の条件を満たす $m$ の値の範囲:
$$ 1 - \sqrt{5} < m < -1, \quad 3 < m < 1 + \sqrt{5} $$