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数学1 方程式不等式「二次方程式の解の存在範囲」の問題9 解説

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数学1 方程式不等式 二次方程式の解の存在範囲 問題9の問題画像
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解説

方針・初手

与えられた2次方程式が「どのような解をもつか(解の符号)」に関する問題である。このような解の配置問題には、主に以下の2つのアプローチがある。

1. **解と係数の関係を用いる方法**:2つの解を $\alpha, \beta$ とおき、判別式 $D$、和 $\alpha+\beta$、積 $\alpha\beta$ の符号条件から攻める。 2. **2次関数のグラフを用いる方法**:$f(x) = x^2 - 2px + 2p + 1$ とおき、放物線 $y=f(x)$ と $x$ 軸との共有点の「位置」に着目し、判別式 $D$、軸の位置、端点(今回は $f(0)$)の符号から攻める。

どちらの手法でも簡潔に解けるため、両方の解法を示す。

解法1

与えられた2次方程式の判別式を $D$ とすると、異なる2つの実数解をもつための条件は $D > 0$ である。

$$ \frac{D}{4} = (-p)^2 - (2p + 1) = p^2 - 2p - 1 > 0 $$

これを解いて、

$$ p < 1 - \sqrt{2}, \quad 1 + \sqrt{2} < p \quad \cdots \text{①} $$

また、2つの解を $\alpha, \beta$ とすると、解と係数の関係より、

$$ \begin{aligned} \alpha + \beta &= 2p \\ \alpha\beta &= 2p + 1 \end{aligned} $$

が成り立つ。

**(1)** 2つの解がともに正となる条件は、

$$ D > 0 \quad \text{かつ} \quad \alpha + \beta > 0 \quad \text{かつ} \quad \alpha\beta > 0 $$

である。

$$ \alpha + \beta = 2p > 0 \iff p > 0 \quad \cdots \text{②} $$

$$ \alpha\beta = 2p + 1 > 0 \iff p > -\frac{1}{2} \quad \cdots \text{③} $$

①、②、③の共通範囲を求めて、

$$ p > 1 + \sqrt{2} $$

**(2)** 2つの解がともに負となる条件は、

$$ D > 0 \quad \text{かつ} \quad \alpha + \beta < 0 \quad \text{かつ} \quad \alpha\beta > 0 $$

である。

$$ \alpha + \beta = 2p < 0 \iff p < 0 \quad \cdots \text{④} $$

$$ \alpha\beta = 2p + 1 > 0 \iff p > -\frac{1}{2} \quad \cdots \text{③} $$

①、④、③の共通範囲を求める。$1 - \sqrt{2}$ は負の数であり、$\sqrt{2} < 1.5$ より $1 - \sqrt{2} > -0.5 = -\frac{1}{2}$ であるから、共通範囲は、

$$ -\frac{1}{2} < p < 1 - \sqrt{2} $$

**(3)** 1つの解が正、他の解が負となる(異符号の解をもつ)条件は、

$$ \alpha\beta < 0 $$

である。なお、$\alpha\beta = \frac{c}{a} < 0$ のとき、$D = b^2 - 4ac > 0$ は常に成り立つため、$D > 0$ の確認は不要である。

$$ \alpha\beta = 2p + 1 < 0 $$

これを解いて、

$$ p < -\frac{1}{2} $$

解法2

$f(x) = x^2 - 2px + 2p + 1$ とおく。

$$ f(x) = (x - p)^2 - p^2 + 2p + 1 $$

より、$y = f(x)$ のグラフは下に凸の放物線で、軸は直線 $x = p$、頂点の $y$ 座標は $-p^2 + 2p + 1$ である。 方程式 $f(x) = 0$ が異なる2つの実数解をもつ条件は、頂点の $y$ 座標が負になることである。

$$ -p^2 + 2p + 1 < 0 \iff p^2 - 2p - 1 > 0 $$

これを解いて、

$$ p < 1 - \sqrt{2}, \quad 1 + \sqrt{2} < p \quad \cdots \text{①} $$

また、$y$ 軸との交点の $y$ 座標は、

$$ f(0) = 2p + 1 $$

である。

**(1)** 2つの解がともに正となる条件は、放物線が $x$ 軸の正の部分と異なる2点で交わることである。 条件は、

$$ \text{頂点の } y \text{ 座標} < 0 \quad \text{かつ} \quad \text{軸} > 0 \quad \text{かつ} \quad f(0) > 0 $$

である。

$$ \text{軸} > 0 \iff p > 0 \quad \cdots \text{②} $$

$$ f(0) > 0 \iff 2p + 1 > 0 \iff p > -\frac{1}{2} \quad \cdots \text{③} $$

①、②、③の共通範囲を求めて、

$$ p > 1 + \sqrt{2} $$

**(2)** 2つの解がともに負となる条件は、放物線が $x$ 軸の負の部分と異なる2点で交わることである。 条件は、

$$ \text{頂点の } y \text{ 座標} < 0 \quad \text{かつ} \quad \text{軸} < 0 \quad \text{かつ} \quad f(0) > 0 $$

である。

$$ \text{軸} < 0 \iff p < 0 \quad \cdots \text{④} $$

$$ f(0) > 0 \iff p > -\frac{1}{2} \quad \cdots \text{③} $$

①、④、③の共通範囲を求める。$1 - \sqrt{2} > -\frac{1}{2}$ であることに注意して、

$$ -\frac{1}{2} < p < 1 - \sqrt{2} $$

**(3)** 1つの解が正、他の解が負となる条件は、放物線が $x$ 軸の正の部分と負の部分でそれぞれ交わることである。 下に凸の放物線において、この条件は $f(0) < 0$ と同値である。(このとき必ず $x$ 軸と異なる2点で交わるため、頂点の $y$ 座標の条件は不要である)

$$ f(0) = 2p + 1 < 0 $$

これを解いて、

$$ p < -\frac{1}{2} $$

解説

2次方程式の解の配置(符号)に関する基本的な問題である。解と係数の関係を用いても、2次関数のグラフの性質(判別式・軸・端点)を用いても、立式される不等式は全く同じになる。

(3)のように「異符号の解をもつ」場合、「積が負($\alpha\beta < 0$)」または「端点が負($f(0) < 0$)」という1つの条件だけで済むことは重要なポイントである。このとき判別式 $D > 0$ は自動的に満たされるため、計算を大幅に省略できる。

また、(2)の連立不等式を解く際、$-\frac{1}{2}$ と $1 - \sqrt{2}$ の大小関係を正しく評価する必要がある。$\sqrt{2} \approx 1.414$ であることから概算して比較すると確実である。

答え

(1) $p > 1 + \sqrt{2}$

(2) $-\frac{1}{2} < p < 1 - \sqrt{2}$

(3) $p < -\frac{1}{2}$

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