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数学1 方程式不等式「二次方程式の解の存在範囲」の問題10 解説

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数学1方程式不等式二次方程式の解の存在範囲問題10
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数学1 方程式不等式 二次方程式の解の存在範囲 問題10の問題画像
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解説

方針・初手

与えられた2次方程式を $f(x) = 0$ とおき、放物線 $y = f(x)$ と $x$ 軸が $1 \leqq x \leqq 5$ の範囲で異なる2つの共有点をもつための条件を考える。これは典型的な「解の配置」問題であり、判別式 $D$、軸の位置、区間の端点における関数値の符号という3つの条件を組み合わせるのが定石である。

また、方程式を変形して定数 $a$ を分離し、関数 $y = g(x)$ のグラフと直線 $y = a$ の交点の個数に帰着させる手法も有効である。

解法1

$f(x) = x^2 - (a-2)x + \frac{a}{2} + 5$ とおく。 方程式 $f(x) = 0$ が $1 \leqq x \leqq 5$ の範囲に異なる2つの実数解をもつためには、放物線 $y = f(x)$ が $x$ 軸と $1 \leqq x \leqq 5$ の範囲で異なる2点で交わればよい。 そのためには、以下の3つの条件をすべて満たすことが必要十分である。

**(i)** $f(x) = 0$ の判別式を $D$ としたとき、$D > 0$ **(ii)** 放物線の軸 $x = \frac{a-2}{2}$ が $1 < x < 5$ の範囲にある **(iii)** 端点における値が $f(1) \geqq 0$ かつ $f(5) \geqq 0$

**(i)** について $$ D = \{-(a-2)\}^2 - 4\left(\frac{a}{2} + 5\right) = a^2 - 4a + 4 - 2a - 20 = a^2 - 6a - 16 $$ $D > 0$ より $$ (a+2)(a-8) > 0 $$ これを解いて $$ a < -2, \ 8 < a \quad \cdots \text{①} $$

**(ii)** について 軸の条件より $$ 1 < \frac{a-2}{2} < 5 $$ 各辺を2倍して2を加えると $$ 4 < a < 12 \quad \cdots \text{②} $$

**(iii)** について $$ f(1) = 1^2 - (a-2)\cdot 1 + \frac{a}{2} + 5 = 8 - \frac{a}{2} $$ $f(1) \geqq 0$ より $$ \frac{a}{2} \leqq 8 \iff a \leqq 16 \quad \cdots \text{③} $$ また、 $$ f(5) = 5^2 - (a-2)\cdot 5 + \frac{a}{2} + 5 = 40 - \frac{9}{2}a $$ $f(5) \geqq 0$ より $$ \frac{9}{2}a \leqq 40 \iff a \leqq \frac{80}{9} \quad \cdots \text{④} $$

求める $a$ の値の範囲は、①、②、③、④の共通範囲である。 ①と②の共通範囲は $$ 8 < a < 12 \quad \cdots \text{⑤} $$ ③と④の共通範囲は $$ a \leqq \frac{80}{9} \quad \cdots \text{⑥} $$ ⑤と⑥の共通範囲をとる。$\frac{80}{9} = 8.88\dots$ より $8 < \frac{80}{9} < 12$ であるから、求める範囲は $$ 8 < a \leqq \frac{80}{9} $$

解法2

与えられた方程式を $a$ について整理する。 $$ x^2 + 2x + 5 = a\left(x - \frac{1}{2}\right) $$ $1 \leqq x \leqq 5$ の範囲において $x - \frac{1}{2} \neq 0$ であるから、両辺を $x - \frac{1}{2}$ で割ると $$ a = \frac{x^2 + 2x + 5}{x - \frac{1}{2}} $$ 右辺を $g(x)$ とおく。方程式が $1 \leqq x \leqq 5$ の範囲に異なる2つの実数解をもつための条件は、関数 $y = g(x)$ のグラフと直線 $y = a$ が $1 \leqq x \leqq 5$ の範囲で異なる2つの共有点をもつことである。

$g(x)$ を微分するために式を変形する。 $$ g(x) = \frac{\left(x-\frac{1}{2}\right)^2 + 3\left(x-\frac{1}{2}\right) + \frac{25}{4}}{x - \frac{1}{2}} = \left(x - \frac{1}{2}\right) + \frac{25}{4\left(x - \frac{1}{2}\right)} + 3 $$ $x$ について微分すると $$ g'(x) = 1 - \frac{25}{4\left(x - \frac{1}{2}\right)^2} $$ $g'(x) = 0$ とすると、$4\left(x - \frac{1}{2}\right)^2 = 25$ となり、$\left(x - \frac{1}{2}\right)^2 = \frac{25}{4}$ である。 $1 \leqq x \leqq 5$ より $x - \frac{1}{2} > 0$ であるから $$ x - \frac{1}{2} = \frac{5}{2} \iff x = 3 $$ $1 \leqq x \leqq 5$ における $g(x)$ の増減表は次のようになる。

| $x$ | $1$ | $\cdots$ | $3$ | $\cdots$ | $5$ | | :---: | :---: | :---: | :---: | :---: | :---: | | $g'(x)$ | | $-$ | $0$ | $+$ | | | $g(x)$ | $16$ | $\searrow$ | $8$ | $\nearrow$ | $\frac{80}{9}$ |

(極小値は $g(3) = \frac{5}{2} + \frac{25}{4 \cdot \frac{5}{2}} + 3 = 8$ として求めた)

増減表より、$y = g(x)$ のグラフは $x = 3$ で極小かつ最小となる。 この曲線と直線 $y = a$ が $1 \leqq x \leqq 5$ の範囲で異なる2つの共有点をもつのは、$a$ が極小値 $8$ より大きく、2つの端点の $y$ 座標 $g(1)=16$ と $g(5)=\frac{80}{9}$ のうち小さい方以下となるときである。 $\frac{80}{9} < 16$ であるから、求める $a$ の値の範囲は $$ 8 < a \leqq \frac{80}{9} $$

解説

2次方程式の解の配置に関する標準的な問題である。「判別式」「軸の位置」「端点の符号」の3点セットを過不足なく立式することが重要である。特に、異なる2つの実数解をもつ条件においては、判別式の条件 $D > 0$ を忘れないように注意したい。 また、本問のように $x$ の1次以下の項にのみ定数 $a$ が含まれている場合、解法2のように定数分離を行う手法も視覚的で見通しが良い。分数関数の微分の知識が必要になるが、相加平均と相乗平均の大小関係を用いて最小値を求めることも可能である。

答え

$8 < a \leqq \frac{80}{9}$

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