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数学1 方程式不等式「二次方程式の解の存在範囲」の問題27 解説

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数学1方程式不等式二次方程式の解の存在範囲問題27
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数学1 方程式不等式 二次方程式の解の存在範囲 問題27の問題画像
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解説

方針・初手

2倍角の公式を用いて、与えられた方程式を $\sin \theta$ のみの式に変形する。$\sin \theta = t$ と置き換えると、$\theta$ が実数全体を動くとき $t$ のとり得る値の範囲は $-1 \leqq t \leqq 1$ となる。これにより、問題は「$t$ の2次方程式が $-1 \leqq t \leqq 1$ の範囲に少なくとも1つの実数解をもつ条件」を求めることに帰着される。これを処理する方法として、定数を分離して関数の値域と直線の上下関係に持ち込む方法(解法1)と、2次関数のグラフと $x$ 軸の共有点の配置として考える方法(解法2)の2通りを示す。

解法1

方程式 $\cos 2\theta = a \sin \theta + b$ に 2倍角の公式 $\cos 2\theta = 1 - 2\sin^2 \theta$ を適用する。

$$ 1 - 2\sin^2 \theta = a \sin \theta + b $$

$\sin \theta = t$ とおくと、$\theta$ が実数であるから $t$ のとり得る値の範囲は $-1 \leqq t \leqq 1$ である。与えられた方程式が実数解をもつための条件は、$t$ についての方程式

$$ b = -2t^2 - at + 1 $$

が、$-1 \leqq t \leqq 1$ の範囲に少なくとも1つの実数解をもつことである。これは、関数 $g(t) = -2t^2 - at + 1$ の $-1 \leqq t \leqq 1$ における値域に、実数 $b$ が含まれることと同値である。

$g(t)$ を平方完成すると、以下のようになる。

$$ g(t) = -2\left(t + \frac{a}{4}\right)^2 + \frac{a^2}{8} + 1 $$

放物線 $y = g(t)$ は上に凸であり、軸は直線 $t = -\frac{a}{4}$ である。区間 $-1 \leqq t \leqq 1$ における $g(t)$ の最大値を $M$、最小値を $m$ とすると、求める条件は $m \leqq b \leqq M$ である。

**最大値 $M$ について**

軸 $t = -\frac{a}{4}$ と定義域 $-1 \leqq t \leqq 1$ の位置関係で場合分けを行う。

**(i)** 軸が定義域の右側にあるとき($-\frac{a}{4} > 1$ すなわち $a < -4$)

関数 $g(t)$ は $t = 1$ で最大となる。

$$ M = g(1) = -a - 1 $$

**(ii)** 軸が定義域内にあるとき($-1 \leqq -\frac{a}{4} \leqq 1$ すなわち $-4 \leqq a \leqq 4$)

関数 $g(t)$ は頂点で最大となる。

$$ M = g\left(-\frac{a}{4}\right) = \frac{a^2}{8} + 1 $$

**(iii)** 軸が定義域の左側にあるとき($-\frac{a}{4} < -1$ すなわち $a > 4$)

関数 $g(t)$ は $t = -1$ で最大となる。

$$ M = g(-1) = a - 1 $$

**最小値 $m$ について**

軸 $t = -\frac{a}{4}$ と定義域の中点 $t = 0$ の位置関係で場合分けを行う。

**(iv)** 軸が中点より右側にあるとき($-\frac{a}{4} > 0$ すなわち $a < 0$)

関数 $g(t)$ は、軸から遠い方の端点 $t = -1$ で最小となる。

$$ m = g(-1) = a - 1 $$

**(v)** 軸が中点以下にあるとき($-\frac{a}{4} \leqq 0$ すなわち $a \geqq 0$)

関数 $g(t)$ は、軸から遠い方の端点 $t = 1$ で最小となる。

$$ m = g(1) = -a - 1 $$

以上より、条件 $m \leqq b \leqq M$ を $a$ の値によって整理すると、以下のようになる。

これを $ab$ 平面上に図示すればよい。

解法2

方程式 $\cos 2\theta = a \sin \theta + b$ を変形し、$\sin \theta = t \ (-1 \leqq t \leqq 1)$ とおくところまでは解法1と同様である。整理すると、$t$ の2次方程式が得られる。

$$ 2t^2 + at + b - 1 = 0 $$

$f(t) = 2t^2 + at + b - 1$ とおく。求める条件は、放物線 $y = f(t)$ が $t$ 軸と $-1 \leqq t \leqq 1$ の範囲で少なくとも1つの共有点をもつことである。

**(i)** $-1 \leqq t \leqq 1$ に共有点を1つもち、もう1つの共有点がこの範囲外にある場合($-1 \leqq t \leqq 1$ に重解をもつ場合や、一方が端点でもう一方が範囲外の場合も含む)

この条件は、両端点における関数値の積が $0$ 以下になることである。

$$ f(-1)f(1) \leqq 0 $$

$f(-1) = -a + b + 1$、かつ $f(1) = a + b + 1$ であるから、

$$ (-a + b + 1)(a + b + 1) \leqq 0 $$

これを満たす領域は、以下の2つの連立不等式のいずれかを満たす領域である。

$$ b \leqq a - 1 \quad \text{かつ} \quad b \geqq -a - 1 $$

または

$$ b \geqq a - 1 \quad \text{かつ} \quad b \leqq -a - 1 $$

**(ii)** $-1 < t < 1$ に異なる2つの共有点をもつ、あるいは重解をもつ場合

この条件は、以下の3つを同時に満たすことである。

それぞれを解くと以下のようになる。

$$ D = a^2 - 8(b - 1) \geqq 0 \iff b \leqq \frac{a^2}{8} + 1 $$

$$ -1 < -\frac{a}{4} < 1 \iff -4 < a < 4 $$

$$ -a + b + 1 > 0 \iff b > a - 1 $$

$$ a + b + 1 > 0 \iff b > -a - 1 $$

求める領域は、**(i)** で求めた領域と **(ii)** で求めた領域の和集合となる。境界線の交点や接点を調べると、放物線 $b = \frac{a^2}{8} + 1$ は、直線 $b = a - 1$ と点 $(4, 3)$ で接し、直線 $b = -a - 1$ と点 $(-4, 3)$ で接することがわかる。これらを合わせて図示すると、解法1と同じ領域が得られる。

解説

三角方程式が実数解をもつ条件を問う標準的かつ極めて重要な問題である。置換により制限された変域をもつ2次方程式の解の存在条件に帰着させる手法は、入試数学における頻出テーマである。

本問では、定数 $b$ が単独で存在するため、解法1のように「定数分離」を行い、関数の最大値・最小値の問題(値域の考察)にすり替える方針が最も見通しが良く、計算ミスも防ぎやすい。解法2の「解の配置」を用いる方法も王道であるが、端点を含む場合分けの処理がやや煩雑になるため、定数分離が可能な形状であれば積極的に解法1のアプローチをとりたい。

答え

求める点 $(a, b)$ の存在範囲は、以下の不等式を満たす領域である。

$a \leqq 0$ のとき: $a - 1 \leqq b \leqq \begin{cases} -a - 1 & (a < -4) \\ \frac{a^2}{8} + 1 & (-4 \leqq a \leqq 0) \end{cases}$

$a > 0$ のとき: $-a - 1 \leqq b \leqq \begin{cases} \frac{a^2}{8} + 1 & (0 < a \leqq 4) \\ a - 1 & (a > 4) \end{cases}$

これを図示すると、放物線 $b = \frac{1}{8}a^2 + 1 \ (-4 \leqq a \leqq 4)$、半直線 $b = a - 1 \ (a \geqq 4)$、半直線 $b = -a - 1 \ (a \leqq -4)$ を上側の境界とし、2つの半直線 $b = a - 1 \ (a \leqq 0)$ と $b = -a - 1 \ (a > 0)$ を下側の境界とする、これらに挟まれた領域となる。

上側の境界線は点 $(4, 3)$ および点 $(-4, 3)$ において滑らかにつながり、下側の境界線は点 $(0, -1)$ で交わる。境界線はすべて領域に含まれる。

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