基礎問題集
数学1 数と式「平方根」の問題7 解説
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解説
方針・初手
平方根の性質と定義、特に $\sqrt{A^2} = |A|$ であることに注意して、左から順に等号が成立しているかを確認していく。平方根記号 $\sqrt{\quad}$ が表す値は常に $0$ 以上であるため、計算過程で負の値と等号で結ばれている箇所に着目する。
解法1
与えられた式に含まれる等号を左から順に①, ②, ③, ④, ⑤, ⑥ とする。各等号が正しいかどうかを順に確認する。
**①** の等号について $8^2 = 64$ かつ $8 > 0$ より $\sqrt{64} = 8$ であるから、正しい。
**②** の等号について $64 = 2^6$ であるから $\sqrt{64} = \sqrt{2^6}$ となり、正しい。
**③** の等号について $2^6 = 64$ であり、また $(-2)^6 = 64$ であるから $2^6 = (-2)^6$ が成り立つ。よって $\sqrt{2^6} = \sqrt{(-2)^6}$ となり、正しい。
**④** の等号について 指数法則より $(-2)^6 = \{(-2)^3\}^2$ が成り立つから、正しい。
**⑤** の等号について 左辺を計算すると、
$$ \sqrt{\{(-2)^3\}^2} = \sqrt{(-8)^2} = \sqrt{64} = 8 $$
となる。一方、右辺は $(-2)^3 = -8$ である。 したがって左辺と右辺の値が異なるため、この等号は誤りである。
**⑥** の等号について $(-2)^3 = (-2) \times (-2) \times (-2) = -8$ であるから、正しい。
以上より、誤っている等号は左から5番目の等号(⑤)である。 その理由は、一般に実数 $A$ に対して $\sqrt{A^2} = |A|$ となるため、$A = (-2)^3 = -8 < 0$ のときは、
$$ \sqrt{\{(-2)^3\}^2} = |(-2)^3| = |-8| = 8 $$
と計算すべきところを、絶対値記号をつけずに $(-2)^3$ (負の値)として平方根を外したためである。
解説
$\sqrt{A^2}$ の扱いに関する典型的な誤りを指摘する問題である。 実数 $A$ に対して、
$$ \sqrt{A^2} = |A| = \begin{cases} A & (A \geqq 0) \\ -A & (A < 0) \end{cases} $$
が成り立つ。$\sqrt{\quad}$ は必ず $0$ 以上の値をとるという平方根の定義を正しく理解しておく必要がある。本問のように、文字式だけでなく具体的な数値の計算においても、中身が負の数の累乗になっている場合は、絶対値をつけて根号を外すよう注意しなければならない。
答え
誤っている等号:⑤(左から5番目の等号)
理由:一般に実数 $A$ に対して $\sqrt{A^2} = |A| \geqq 0$ である。したがって $\sqrt{\{(-2)^3\}^2} = |(-2)^3| = 8$ とすべきところを、平方根の値が常に $0$ 以上であるという性質に反して、負の数である $(-2)^3$ と等しいとしたため。