基礎問題集
数学1 数と式「平方根」の問題12 解説
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解説
方針・初手
4つの分数をそのまま通分すると計算が非常に煩雑になるため、計算しやすいペアを見つけることが重要である。
各分数の分母の符号に注目すると、$1+\sqrt{3}$ または $1-\sqrt{3}$ をひとまとめにすることで、和と差の積の公式 $(A+B)(A-B) = A^2-B^2$ を利用して分母の根号を減らせることに気づく。第1項と第2項のペア、第3項と第4項のペアでそれぞれ通分し、計算を進める。
解法1
与えられた式を、第1項と第2項、第3項と第4項の2つのグループに分けて計算する。
前半の2項は、$1+\sqrt{3}$ をひとまとめにして通分する。
$$ \begin{aligned} &\frac{2}{1+\sqrt{2}+\sqrt{3}} + \frac{2}{1-\sqrt{2}+\sqrt{3}} \\ &= \frac{2}{(1+\sqrt{3})+\sqrt{2}} + \frac{2}{(1+\sqrt{3})-\sqrt{2}} \\ &= \frac{2 \{(1+\sqrt{3})-\sqrt{2}\} + 2 \{(1+\sqrt{3})+\sqrt{2}\}}{\{(1+\sqrt{3})+\sqrt{2}\}\{(1+\sqrt{3})-\sqrt{2}\}} \\ &= \frac{4(1+\sqrt{3})}{(1+\sqrt{3})^2 - (\sqrt{2})^2} \\ &= \frac{4(1+\sqrt{3})}{(1+2\sqrt{3}+3) - 2} \\ &= \frac{4(1+\sqrt{3})}{2+2\sqrt{3}} \\ &= \frac{4(1+\sqrt{3})}{2(1+\sqrt{3})} \\ &= 2 \end{aligned} $$
後半の2項は、$1-\sqrt{3}$ をひとまとめにして通分する。
$$ \begin{aligned} &\frac{3}{1+\sqrt{2}-\sqrt{3}} + \frac{3}{1-\sqrt{2}-\sqrt{3}} \\ &= \frac{3}{(1-\sqrt{3})+\sqrt{2}} + \frac{3}{(1-\sqrt{3})-\sqrt{2}} \\ &= \frac{3 \{(1-\sqrt{3})-\sqrt{2}\} + 3 \{(1-\sqrt{3})+\sqrt{2}\}}{\{(1-\sqrt{3})+\sqrt{2}\}\{(1-\sqrt{3})-\sqrt{2}\}} \\ &= \frac{6(1-\sqrt{3})}{(1-\sqrt{3})^2 - (\sqrt{2})^2} \\ &= \frac{6(1-\sqrt{3})}{(1-2\sqrt{3}+3) - 2} \\ &= \frac{6(1-\sqrt{3})}{2-2\sqrt{3}} \\ &= \frac{6(1-\sqrt{3})}{2(1-\sqrt{3})} \\ &= 3 \end{aligned} $$
したがって、与えられた式の値はこれら2つの和となる。
$$ 2 + 3 = 5 $$
解説
複数の項の和を計算する際、やみくもに通分するのではなく、式の構造を観察して「計算が楽になる組み合わせ」を探すのが典型的な定石である。
本問では、分母に3つの項があるが、共通する部分をくくり出すことで実質的に $(A+B)(A-B)$ の形を作り出すことができる。これを利用して通分すると、分子の余計な項が打ち消し合い、分母の有理化も同時に進行するため、劇的に計算量を減らすことができる。
答え
$$ 5 $$