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数学1 数と式「因数分解」の問題8 解説
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解説
方針・初手
与えられた式 $x^4+4$ は、$x^2=X$ と置換してもそのままでは因数分解できません。このように置換でうまくいかない $x^4 + ax^2 + b$ の形の式(複二次式)は、項を補って無理やり平方の差 $A^2 - B^2$ の形を作り出すのが定石です。
解法1
$x^4$ と $4$ に着目し、$(x^2+2)^2 = x^4+4x^2+4$ を展開した形を考えます。元の式と等しくなるように、余分な $4x^2$ を引くことで $A^2 - B^2$ の形を作ります。
$$ \begin{aligned} x^4 + 4 &= (x^4 + 4x^2 + 4) - 4x^2 \\ &= (x^2 + 2)^2 - (2x)^2 \end{aligned} $$
ここで、平方の差の公式 $A^2 - B^2 = (A+B)(A-B)$ を用います。
$$ \begin{aligned} (x^2 + 2)^2 - (2x)^2 &= \{(x^2 + 2) + 2x\}\{(x^2 + 2) - 2x\} \\ &= (x^2 + 2x + 2)(x^2 - 2x + 2) \end{aligned} $$
それぞれの2次式 $x^2 + 2x + 2$ と $x^2 - 2x + 2$ は、有理数の範囲でこれ以上因数分解できないため、これが最終的な答えとなります。
解法2
方程式 $x^4 + 4 = 0$ の解を複素数の範囲で求めてから、因数定理を用いて因数分解し、実数係数の多項式にまとめる方法です。
方程式 $x^4 = -4$ を解きます。極形式を用いると、$-4 = 4(\cos \pi + i \sin \pi)$ と表せます。$x = r(\cos \theta + i \sin \theta)$ とおくと、ド・モアブルの定理より以下のようになります。
$$ r^4(\cos 4\theta + i \sin 4\theta) = 4(\cos \pi + i \sin \pi) $$
これより、$r^4 = 4$ かつ $4\theta = \pi + 2k\pi$ ($k$ は整数)となります。$r>0$ より $r = \sqrt{2}$ であり、$\theta = \frac{\pi}{4} + \frac{k\pi}{2}$ です。$k = 0, 1, 2, 3$ を代入して、4つの解を求めます。
- $k=0$ のとき: $x = \sqrt{2}(\cos \frac{\pi}{4} + i \sin \frac{\pi}{4}) = 1+i$
- $k=1$ のとき: $x = \sqrt{2}(\cos \frac{3\pi}{4} + i \sin \frac{3\pi}{4}) = -1+i$
- $k=2$ のとき: $x = \sqrt{2}(\cos \frac{5\pi}{4} + i \sin \frac{5\pi}{4}) = -1-i$
- $k=3$ のとき: $x = \sqrt{2}(\cos \frac{7\pi}{4} + i \sin \frac{7\pi}{4}) = 1-i$
因数定理より、与式は次のように因数分解されます。
$$ x^4 + 4 = \{x - (1+i)\}\{x - (-1+i)\}\{x - (-1-i)\}\{x - (1-i)\} $$
互いに共役な複素数となる解の組をまとめて展開し、実数係数の2次式を作ります。
$$ \begin{aligned} x^4 + 4 &= [\{x - (1+i)\}\{x - (1-i)\}] \cdot [\{x - (-1+i)\}\{x - (-1-i)\}] \\ &= \{(x-1)-i\}\{(x-1)+i\} \cdot \{(x+1)-i\}\{(x+1)+i\} \\ &= \{(x-1)^2 - i^2\}\{(x+1)^2 - i^2\} \\ &= (x^2 - 2x + 1 + 1)(x^2 + 2x + 1 + 1) \\ &= (x^2 - 2x + 2)(x^2 + 2x + 2) \end{aligned} $$
解説
本問のように $a^4 + 4b^4$ の形をした多項式は、$(a^2+2b^2)^2 - 4a^2b^2$ と変形することで $(a^2+2ab+2b^2)(a^2-2ab+2b^2)$ に因数分解できます。これは「ソフィー・ジェルマンの恒等式」として知られています。
このような $x^4 + ax^2 + b$ の形(複二次式)の因数分解では、以下の2つのアプローチを順に試すのが基本です。
1. $x^2 = X$ と置き換えて、通常の2次式の因数分解の公式を適用する。 2. それが不可能な場合は、最高次の項と定数項から完全平方式を作り、無理やり $A^2 - B^2$ の形に持ち込む。(本問のアプローチ)
発想さえ知っていれば数行で解ける問題ですが、知らないと手が止まりやすい典型的な式の変形です。
答え
$(x^2 + 2x + 2)(x^2 - 2x + 2)$