基礎問題集

数学1 命題と集合「必要条件十分条件」の問題3 解説

数学1の命題と集合「必要条件十分条件」にある問題3の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。

MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。

数学1命題と集合必要条件十分条件問題3
  • 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
  • ログイン後にAI質問で復習
  • ログイン後に学習履歴を保存
数学1 命題と集合 必要条件十分条件 問題3の問題画像
問題画像のプレビュー

解説

方針・初手

与えられたベクトル方程式 $s\overrightarrow{\text{OA}} + t\overrightarrow{\text{OB}} = \overrightarrow{\text{OC}}$ を成分ごとに書き下し、$s, t$ についての連立一次方程式を立てる。この連立方程式が実数解 $(s, t)$ を持つための条件を考える。 $s, t$ の係数から作られる $ad - bc$ (行列式に相当する値)が $0$ かどうかで場合分けをして解の存在を調べる代数的なアプローチと、$\overrightarrow{\text{OA}}$ と $\overrightarrow{\text{OB}}$ が一次独立か一次従属かで平面上の点の表され方がどう変わるかを考える幾何的なアプローチの2通りが考えられる。

解法1

$\overrightarrow{\text{OA}} = (a, b), \overrightarrow{\text{OB}} = (c, d), \overrightarrow{\text{OC}} = (e, 0)$ を $s\overrightarrow{\text{OA}} + t\overrightarrow{\text{OB}} = \overrightarrow{\text{OC}}$ に代入すると、以下の $s, t$ についての連立方程式を得る。

$$ \begin{cases} as + ct = e & \cdots (1) \\ bs + dt = 0 & \cdots (2) \end{cases} $$

(1) $\times d -$ (2) $\times c$ より

$$ (ad - bc)s = ed \quad \cdots (3) $$

(2) $\times a -$ (1) $\times b$ より

$$ (ad - bc)t = -eb \quad \cdots (4) $$

ここで、$ad - bc$ の値によって場合分けを行う。

**(i) $ad - bc \neq 0$ のとき**

(3), (4) より、$s = \frac{ed}{ad - bc}, t = \frac{-eb}{ad - bc}$ とただ1組に定まる。 これらを (1), (2) の左辺に代入すると、 (1)の左辺: $$ a \left( \frac{ed}{ad - bc} \right) + c \left( \frac{-eb}{ad - bc} \right) = \frac{ade - bce}{ad - bc} = \frac{e(ad - bc)}{ad - bc} = e $$ となり、(1)を満たす。 (2)の左辺: $$ b \left( \frac{ed}{ad - bc} \right) + d \left( \frac{-eb}{ad - bc} \right) = \frac{bde - bde}{ad - bc} = 0 $$ となり、(2)を満たす。 よって、このときは $a, b, c, d, e$ の値によらず、条件を満たす実数 $s, t$ が常に存在する。

**(ii) $ad - bc = 0$ のとき**

(3), (4) はそれぞれ $0 = ed, 0 = -eb$ となる。 したがって、解が存在するための必要条件は、$ed = 0$ かつ $eb = 0$、すなわち「$e = 0$」または「$b = d = 0$」である。 逆にこのとき、実数解 $(s, t)$ が存在すること(十分性)を確認する。

**(ア) $e = 0$ のとき**

元の連立方程式 (1), (2) の右辺はともに $0$ となる。 このとき、$(s, t) = (0, 0)$ とすれば明らかに (1), (2) を満たすため、解は存在する。

**(イ) $b = d = 0$ のとき**

点 $\text{A}(a, b)$ は原点とは異なるため、$b = 0$ より $a \neq 0$ である。 元の連立方程式は $$ \begin{cases} as + ct = e \\ 0 = 0 \end{cases} $$ となる。$a \neq 0$ であるから、例えば $t = 0, s = \frac{e}{a}$ とすれば (1), (2) を満たすため、解は存在する。

(i), (ii) より、求める必要十分条件は、「$ad - bc \neq 0$」または「$e = 0$」または「$b = d = 0$」である。

解法2

$\overrightarrow{\text{OA}}$ と $\overrightarrow{\text{OB}}$ が一次独立か一次従属かで場合分けをして考える。 $\overrightarrow{\text{OA}} = (a, b), \overrightarrow{\text{OB}} = (c, d)$ が一次独立であるための条件は、$ad - bc \neq 0$ である。

**(i) $ad - bc \neq 0$ のとき**

$\overrightarrow{\text{OA}}$ と $\overrightarrow{\text{OB}}$ は一次独立である。 このとき、座標平面上の任意のベクトルは $\overrightarrow{\text{OA}}$ と $\overrightarrow{\text{OB}}$ の一次結合でただ1通りに表すことができる。 したがって、任意の $e$ に対して $s\overrightarrow{\text{OA}} + t\overrightarrow{\text{OB}} = \overrightarrow{\text{OC}}$ を満たす実数 $s, t$ が常に存在する。

**(ii) $ad - bc = 0$ のとき**

$\overrightarrow{\text{OA}}$ と $\overrightarrow{\text{OB}}$ は一次従属である。 条件より $\overrightarrow{\text{OA}} \neq \overrightarrow{0}, \overrightarrow{\text{OB}} \neq \overrightarrow{0}$ であるから、実数 $k \neq 0$ を用いて $\overrightarrow{\text{OB}} = k\overrightarrow{\text{OA}}$ と表せる。 このとき、 $$ \overrightarrow{\text{OC}} = s\overrightarrow{\text{OA}} + t(k\overrightarrow{\text{OA}}) = (s + kt)\overrightarrow{\text{OA}} $$ となる。実数 $s, t$ があらゆる値をとるとき、$s+kt$ は任意の実数値をとることができる。 よって、$s\overrightarrow{\text{OA}} + t\overrightarrow{\text{OB}} = \overrightarrow{\text{OC}}$ を満たす実数 $s, t$ が存在するための条件は、$\overrightarrow{\text{OC}}$ が $\overrightarrow{\text{OA}}$ の実数倍で表せること、すなわち「点 $\text{C}$ が直線 $\text{OA}$ 上にあること」である。

$\overrightarrow{\text{OA}} = (a, b)$ を通る直線 $\text{OA}$ の方程式は $bx - ay = 0$ である。 点 $\text{C}(e, 0)$ がこの直線上にある条件は、 $$ b \cdot e - a \cdot 0 = 0 \iff be = 0 $$ すなわち、$b = 0$ または $e = 0$ である。

ここで、$\overrightarrow{\text{OB}} = k\overrightarrow{\text{OA}}$ より $(c, d) = (ka, kb)$ である。 $k \neq 0$ であるから、$b = 0$ と $d = 0$ は同値となる。 したがって、「$b = 0$」という条件は「$b = d = 0$」と表すことができる。

以上より、$ad - bc = 0$ のとき、解が存在する条件は「$b = d = 0$」または「$e = 0$」である。 (i), (ii) をまとめて、求める必要十分条件は、「$ad - bc \neq 0$」または「$b = d = 0$」または「$e = 0$」となる。

解説

連立方程式の解の存在条件、あるいはベクトルの一次独立・従属を問う基本的な問題である。 解法1のように文字係数の連立方程式として解く場合、文字式で割る操作や、式を足し引きして変数を消去する操作は、「必要条件」を導いているに過ぎない点に注意が必要である。そこから導かれた条件のもとで、元の連立方程式が実際に解を持つという「十分性」の確認を記述しなければ、論理の飛躍とみなされ減点対象となる。 解法2のような幾何学的な視点(ベクトルが張る空間)を持つと、条件の意味が明確になり見通し良く解き進めることができる。

答え

$ad - bc \neq 0$ または $b = d = 0$ または $e = 0$

認証状態を確認しています...
MathGrAIl
使い方 マイページ

大学入試数学を、1問ずつ深く解く。

大学別演習と分野別基礎問題演習に対応。解説閲覧とAI質問で効率よく学べます。

今日の一問
基礎問題集から毎日1問を出題します
-
読み込み中...
今日の一問を準備しています...

読み込み中...

科目を選択してください

トピックを選ぶと問題一覧を表示します。

読み込み中...

演習条件を選択してください

大学・文理を選ぶと、年度ごとの問題一覧を表示します。

年度・問題を読み込み中...
- - - -
年度一覧から解きたい問題を選択してください。
答案画像を提出すると、AIが採点して改善点を返します。最大3枚まで追加できます。
クリックまたはドラッグ&ドロップで答案画像を選択(最大3枚)
この問題について質問してください。