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数学1 命題と集合「命題の証明」の問題3 解説
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解説
方針・初手
与えられた不等式の左辺の2次関数を $f(x)$、右辺の2次関数を $g(x)$ とおき、不等式 $(*)$ を $f(x) < y < g(x)$ と捉える。 「どんな $x$ に対しても適当な $y$ をとれば」という条件と、「適当な $y$ をとればどんな $x$ に対しても」という条件の意味の違いに注意し、それぞれを $f(x)$ と $g(x)$ の大小関係に翻訳して立式する。
解法1
不等式 $(*)$ の左辺を $f(x)$、右辺を $g(x)$ とおく。
$$f(x) = -x^2 + (a+2)x + a - 3$$
$$g(x) = x^2 - (a-1)x - 2$$
不等式 $(*)$ は $f(x) < y < g(x)$ と表せる。
前半の「どんな $x$ に対しても、それぞれ適当な $y$ をとれば不等式 $(*)$ が成立する」という条件について考える。 これは、「すべての実数 $x$ に対して、ある実数 $y$ が存在して $f(x) < y < g(x)$ となる」ことである。 $x$ を一つ固定したとき、そのような $y$ が存在するための必要十分条件は $f(x) < g(x)$ である。これがすべての $x$ について成り立てばよいので、条件は「すべての実数 $x$ に対して $f(x) < g(x)$」となる。
$$g(x) - f(x) > 0$$
$$x^2 - (a-1)x - 2 - \{-x^2 + (a+2)x + a - 3\} > 0$$
$$2x^2 - (2a+1)x - a + 1 > 0$$
この $x$ についての2次不等式がすべての実数 $x$ で成り立つための条件は、左辺を $=0$ としたときの判別式 $D_1$ が負となることである。
$$D_1 = \{-(2a+1)\}^2 - 4 \cdot 2 \cdot (-a+1) < 0$$
$$4a^2 + 4a + 1 + 8a - 8 < 0$$
$$4a^2 + 12a - 7 < 0$$
$$(2a - 1)(2a + 7) < 0$$
これを解いて、求める $a$ の範囲は以下のようになる。
$$-\frac{7}{2} < a < \frac{1}{2}$$
後半の「適当な $y$ をとれば、どんな $x$ に対しても不等式 $(*)$ が成立する」という条件について考える。 これは、「ある実数 $y$ が存在して、すべての実数 $x$ に対して $f(x) < y < g(x)$ となる」ことである。 言い換えると、「すべての実数 $x$ に対して $f(x) < y$」かつ「すべての実数 $x$ に対して $y < g(x)$」を満たす定数 $y$ が存在することと同値である。 すなわち、$y$ は $f(x)$ の最大値より大きく、$g(x)$ の最小値より小さくなければならない。 したがって、求める条件は「$(f(x) \text{の最大値}) < (g(x) \text{の最小値})$」である。
$f(x)$ と $g(x)$ をそれぞれ平方完成して、最大値と最小値を求める。
$$f(x) = -\left(x - \frac{a+2}{2}\right)^2 + \frac{(a+2)^2}{4} + a - 3$$
$$f(x) = -\left(x - \frac{a+2}{2}\right)^2 + \frac{a^2 + 8a - 8}{4}$$
よって、$f(x)$ の最大値は $\frac{a^2 + 8a - 8}{4}$ である。
$$g(x) = \left(x - \frac{a-1}{2}\right)^2 - \frac{(a-1)^2}{4} - 2$$
$$g(x) = \left(x - \frac{a-1}{2}\right)^2 + \frac{-a^2 + 2a - 9}{4}$$
よって、$g(x)$ の最小値は $\frac{-a^2 + 2a - 9}{4}$ である。
ゆえに、満たすべき条件は以下の不等式となる。
$$\frac{a^2 + 8a - 8}{4} < \frac{-a^2 + 2a - 9}{4}$$
$$a^2 + 8a - 8 < -a^2 + 2a - 9$$
$$2a^2 + 6a + 1 < 0$$
方程式 $2a^2 + 6a + 1 = 0$ の解は、解の公式より
$$a = \frac{-3 \pm \sqrt{3^2 - 2 \cdot 1}}{2} = \frac{-3 \pm \sqrt{7}}{2}$$
となるので、不等式の解は以下のようになる。
$$\frac{-3 - \sqrt{7}}{2} < a < \frac{-3 + \sqrt{7}}{2}$$
解説
全称記号(「任意の」「どんな」)と存在記号(「存在する」「適当な」)の論理の順序に関する典型問題である。 前半の「$\forall x, \exists y$」の条件は、「$x$ を一つ決めるごとに、条件を満たす $y$ が見つかる」ことを意味し、$y$ の値は $x$ に依存して変化してもよい。グラフで視覚的に捉えると、「常に上に凸の放物線 $y=f(x)$ が下に凸の放物線 $y=g(x)$ の下側にある(2つのグラフが交わらない)」状態を指す。 一方、後半の「$\exists y, \forall x$」の条件は、「先に条件を満たす $y$ を一つ固定すれば、それがどんな $x$ に対しても通用する」ことを意味する。グラフで捉えると、「2つの放物線の間に、水平な直線 $y=k$ が引ける」状態を指すため、前半よりも厳しい条件(下の放物線の頂点が上の放物線の頂点より上にある)が必要となる。
答え
シ:-7
ス:1
セ:-3
ソ:7