基礎問題集
数学1 二次関数「関数」の問題3 解説
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解説
方針・初手
与えられた方程式のグラフが指定された5点を通るという条件を利用する。未知数は $a, b, c$ の3つなので、計算が簡単になるような3点の座標を代入して連立方程式を解く。絶対値の中身が $0$ になる $x = -1, 0, 1$ の点を代入すると計算が容易になる。
解法1
$$ f(x) = a|x+1| + b|x| + c|x-1| - 3 $$ とおく。
折れ線 $y = f(x)$ は点 $P_2(-1, 0)$ を通るので、$f(-1) = 0$ である。
$$ a(0) + b(1) + c(2) - 3 = 0 $$
すなわち
$$ b + 2c = 3 \quad \cdots \cdots \text{①} $$
同様に、点 $P_3(0, 2)$ を通るので、$f(0) = 2$ である。
$$ a(1) + b(0) + c(1) - 3 = 2 $$
すなわち
$$ a + c = 5 \quad \cdots \cdots \text{②} $$
また、点 $P_4(1, 0)$ を通るので、$f(1) = 0$ である。
$$ a(2) + b(1) + c(0) - 3 = 0 $$
すなわち
$$ 2a + b = 3 \quad \cdots \cdots \text{③} $$
**①** より $b = 3 - 2c$ となり、これを **③** に代入する。
$$ 2a + (3 - 2c) = 3 $$
$$ 2a - 2c = 0 $$
$$ a = c \quad \cdots \cdots \text{④} $$
**④** を **②** に代入する。
$$ 2a = 5 $$
$$ a = \frac{5}{2} $$
これより、$c = \frac{5}{2}$ であり、**①** から $b = 3 - 2 \cdot \frac{5}{2} = -2$ と求まる。
このとき、$f(x) = \frac{5}{2}|x+1| - 2|x| + \frac{5}{2}|x-1| - 3$ となる。 念のため、残りの点 $P_1(-2, 3), P_5(2, 3)$ を通るか確認する。
$$ f(-2) = \frac{5}{2}(1) - 2(2) + \frac{5}{2}(3) - 3 = \frac{5}{2} - 4 + \frac{15}{2} - 3 = 10 - 7 = 3 $$
$$ f(2) = \frac{5}{2}(3) - 2(2) + \frac{5}{2}(1) - 3 = \frac{15}{2} - 4 + \frac{5}{2} - 3 = 10 - 7 = 3 $$
これらはそれぞれ $P_1, P_5$ の $y$ 座標と一致し、すべての条件を満たすことが確認できた。
解法2
$$ f(x) = a|x+1| + b|x| + c|x-1| - 3 $$ とおく。
関数 $y=f(x)$ は $x=-1, 0, 1$ を境に傾きが変化する折れ線である。各区間における線分の傾きを求める。
- $-2 \leqq x < -1$ の区間 ($P_1P_2$ 間) の傾き: $\frac{0 - 3}{-1 - (-2)} = -3$
- $-1 \leqq x < 0$ の区間 ($P_2P_3$ 間) の傾き: $\frac{2 - 0}{0 - (-1)} = 2$
- $0 \leqq x < 1$ の区間 ($P_3P_4$ 間) の傾き: $\frac{0 - 2}{1 - 0} = -2$
- $1 \leqq x \leqq 2$ の区間 ($P_4P_5$ 間) の傾き: $\frac{3 - 0}{2 - 1} = 3$
一方で、関数 $f(x)$ の各区間における傾きは、絶対値記号をはずした際の $x$ の係数となる。
- $-2 \leqq x < -1$ のとき、$f(x) = -a(x+1) - b x - c(x-1) - 3$ より、傾きは $-a-b-c$
- $-1 \leqq x < 0$ のとき、$f(x) = a(x+1) - b x - c(x-1) - 3$ より、傾きは $a-b-c$
- $0 \leqq x < 1$ のとき、$f(x) = a(x+1) + b x - c(x-1) - 3$ より、傾きは $a+b-c$
- $1 \leqq x \leqq 2$ のとき、$f(x) = a(x+1) + b x + c(x-1) - 3$ より、傾きは $a+b+c$
$x = -1, 0, 1$ のそれぞれにおける「傾きの変化量」に注目する。
$x = -1$ での傾きの変化量は、$2 - (-3) = 5$ である。 式からは $(a-b-c) - (-a-b-c) = 2a$ となるため、
$$ 2a = 5 \iff a = \frac{5}{2} $$
$x = 0$ での傾きの変化量は、$-2 - 2 = -4$ である。 式からは $(a+b-c) - (a-b-c) = 2b$ となるため、
$$ 2b = -4 \iff b = -2 $$
$x = 1$ での傾きの変化量は、$3 - (-2) = 5$ である。 式からは $(a+b+c) - (a+b-c) = 2c$ となるため、
$$ 2c = 5 \iff c = \frac{5}{2} $$
解説
絶対値を含む折れ線の関数の係数を決定する問題である。
解法1のように、計算が楽になる点(今回は絶対値の中身が $0$ になる $x = -1, 0, 1$)を選んで代入し、連立方程式を立てるのが最も素直で確実なアプローチである。未知数が $3$ つなので、独立な条件式が $3$ つあれば解くことができる。
解法2は、絶対値関数 $y = k|x-p|$ のグラフが、$x=p$ を境にして直線の傾きが $2k$ 変化するという性質を利用したものである。この性質を理解していると、連立方程式を解く手間を省き、各頂点における傾きの変化(段差)を調べるだけで直ちに各係数を求めることができる。結果のみが求められる形式の試験では非常に強力な解法である。
答え
ア: $\frac{5}{2}$
イ: $-2$
ウ: $\frac{5}{2}$