基礎問題集
数学1 二次関数「関数」の問題12 解説
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解説
方針・初手
視点となる点から $x$ 軸上の隙間($y=0, 0 \le x \le 1$)を通して、直線 $y=-1$ 上に投影される範囲を求める。 視点と点 $(0, 0)$ を結ぶ直線、および視点と点 $(1, 0)$ を結ぶ直線が直線 $y=-1$ と交わる点の $x$ 座標をそれぞれ計算し、それらで挟まれる区間と、線分 $K$ の存在する区間 $[0, 1]$ との共通部分の長さを考えればよい。
解法1
**(1)**
点 $(s, 1)$ と原点 $(0, 0)$ を通る直線の方程式は、
$$ x = sy $$
である。これが直線 $y=-1$ と交わる点の $x$ 座標は、$y=-1$ を代入して $x = -s$ となる。
次に、点 $(s, 1)$ と点 $(1, 0)$ を通る直線の方程式を求める。傾きは $\frac{0-1}{1-s} = -\frac{1}{s-1}$ ($s \neq 1$ のとき)であり、一般に
$$ x - 1 = (s-1)y $$
と表せる。これが直線 $y=-1$ と交わる点の $x$ 座標は、$y=-1$ を代入して $x = -(s-1) + 1 = -s + 2$ となる。
視点の $y$ 座標は $1>0$ であり、$x$ 軸の $0 \le x \le 1$ の部分を通して直線 $y=-1$ 上に見える範囲は、これら2つの交点の間の区間 $[-s, -s+2]$ である。 $f(s)$ は、この長さ $2$ の区間 $[-s, -s+2]$ と、線分 $K$ に対応する区間 $[0, 1]$ との共通部分の長さである。 $s$ の値によって、次のように場合分けを行う。
**(i)** $-s+2 \le 0$ すなわち $s \ge 2$ のとき
共通部分は空であり、$f(s) = 0$ となる。
**(ii)** $-s \le 0$ かつ $0 < -s+2 \le 1$ すなわち $1 \le s < 2$ のとき
共通部分は区間 $[0, -s+2]$ であり、$f(s) = -s+2$ となる。
**(iii)** $-s \le 0$ かつ $-s+2 > 1$ すなわち $0 \le s < 1$ のとき
区間 $[-s, -s+2]$ は区間 $[0, 1]$ を完全に含んでおり、共通部分は区間 $[0, 1]$ である。よって $f(s) = 1$ となる。
**(iv)** $0 < -s \le 1$ かつ $-s+2 > 1$ すなわち $-1 \le s < 0$ のとき
共通部分は区間 $[-s, 1]$ であり、$f(s) = 1 - (-s) = s+1$ となる。
**(v)** $-s > 1$ すなわち $s < -1$ のとき
共通部分は空であり、$f(s) = 0$ となる。
以上より、$f(s)$ の関数が求まる。
**(2)**
点 $(2, t)$ と原点 $(0, 0)$ を通る直線の方程式は、$t>0$ であるから、
$$ x = \frac{2}{t}y $$
である。直線 $y=-1$ と交わる点の $x$ 座標は $x = -\frac{2}{t}$ となる。
点 $(2, t)$ と点 $(1, 0)$ を通る直線の方程式は、
$$ y = \frac{t}{2-1}(x-1) = t(x-1) $$
である。これを $x$ について解くと $x = \frac{1}{t}y + 1$ となる。直線 $y=-1$ と交わる点の $x$ 座標は $x = 1 - \frac{1}{t}$ となる。
よって、視点 $(2, t)$ から見える直線 $y=-1$ 上の範囲は、区間 $\left[-\frac{2}{t}, 1-\frac{1}{t}\right]$ である。 $g(t)$ は、この区間と区間 $[0, 1]$ との共通部分の長さである。
ここで $t>0$ であることから、左端については常に $-\frac{2}{t} < 0$ が成り立つ。 また、右端についても $\frac{1}{t} > 0$ であるから、常に $1 - \frac{1}{t} < 1$ が成り立つ。 したがって、共通部分が存在するかどうかは、右端 $1 - \frac{1}{t}$ が $0$ より大きいかどうかのみに依存する。
**(i)** $1 - \frac{1}{t} \le 0$ すなわち $0 < t \le 1$ のとき
右端が $0$ 以下となるため、共通部分は空(または1点のみ)となり、$g(t) = 0$ である。
**(ii)** $1 - \frac{1}{t} > 0$ すなわち $t > 1$ のとき
共通部分は区間 $\left[0, 1 - \frac{1}{t}\right]$ となり、$g(t) = 1 - \frac{1}{t}$ である。
解説
図形的な視点の移動と、それによってできる影(または視野)の範囲を求める典型問題である。 直線の方程式を立てて $y=-1$ との交点を求める方法が確実だが、直線の相似を利用することでも交点の座標を素早く求めることができる。 例えば (1) において、視点の $y$ 座標が $1$、$x$ 軸までの距離が $1$、$x$ 軸から直線 $y=-1$ までの距離も $1$ であることから、図形の相似比 $1:1$ を用いれば、交点の $x$ 座標の変化量は視点から $x$ 軸までの変化量と等しくなることが直ちにわかる。 (2) においても、図形の相似比 $t:1$ を用いることで、計算量を大幅に削減しつつ交点を求めることが可能である。 また、(2) の場合分けにおいて、区間の両端が $[0, 1]$ に対してどのような位置関係にあるかを、$t>0$ という条件から事前に絞り込んでおくことが論理的な飛躍を防ぐポイントである。
答え
**(1)**
$$ f(s) = \begin{cases} 0 & (s \le -1) \\ s+1 & (-1 \le s \le 0) \\ 1 & (0 \le s \le 1) \\ -s+2 & (1 \le s \le 2) \\ 0 & (s \ge 2) \end{cases} $$
$f(s)$ のグラフは、$(-1, 0), (0, 1), (1, 1), (2, 0)$ を結ぶ等脚台形型の折れ線となり、それ以外の範囲では $s$ 軸上の半直線となる。
**(2)**
$$ g(t) = \begin{cases} 0 & (0 < t \le 1) \\ 1 - \frac{1}{t} & (t \ge 1) \end{cases} $$
$g(t)$ のグラフは、$0 < t \le 1$ の範囲では $t$ 軸上の線分となり、$t \ge 1$ の範囲では点 $(1, 0)$ を通り、上に凸で単調増加し、直線 $y=1$ を漸近線とする曲線となる。