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数学1 二次関数「関数」の問題13 解説

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数学1二次関数関数問題13
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解説

方針・初手

(1) 絶対値記号を外すため、中身の2次式 $x^2 + 2ax + a = 0$ の判別式を用いて場合分けを行う。$a>0$ に注意する。

(2) 与えられた点を通ることから $a$ の値を求める。面積は、グラフの概形から定積分を用いて計算する。その際、積分区間は $y=f(x)$ の折り返された部分になることに注意し、定積分の公式を利用すると計算がスムーズである。

(3) 不等式 $f(x) \geqq 2x + b$ がすべての実数 $x$ で成り立つ条件は、$f(x) - 2x \geqq b$ が常に成り立つこと、すなわち関数 $F(x) = f(x) - 2x$ の最小値が $b$ 以上になることと同値である。(1) と同様に絶対値を外して $F(x)$ の増減を調べ、最小値を求める。

解法1

(1)

$f(x) = |x^2 + 2ax + a|$ とする。

絶対値の中身を $g(x) = x^2 + 2ax + a$ とおく。

$$g(x) = (x+a)^2 - a^2 + a$$

$g(x) = 0$ の判別式を $D$ とすると、

$$\frac{D}{4} = a^2 - a = a(a-1)$$

$a > 0$ より、$D$ の符号によって場合分けを行う。

**(i)** $0 < a < 1$ のとき

$D < 0$ となり、すべての実数 $x$ に対して $g(x) > 0$ である。

したがって、$f(x) = x^2 + 2ax + a$ となる。

グラフは頂点が $(-a, a-a^2)$ の下に凸の放物線である。

**(ii)** $a = 1$ のとき

$D = 0$ となり、すべての実数 $x$ に対して $g(x) = (x+1)^2 \geqq 0$ である。

したがって、$f(x) = (x+1)^2$ となる。

グラフは頂点が $(-1, 0)$ で $x$ 軸に接する下に凸の放物線である。

**(iii)** $a > 1$ のとき

$D > 0$ となり、$g(x) = 0$ は異なる2つの実数解をもつ。これを $\alpha, \beta$ ($\alpha < \beta$) とすると、

$$\alpha = -a - \sqrt{a^2-a}, \quad \beta = -a + \sqrt{a^2-a}$$

このとき、

$x \leqq \alpha, \beta \leqq x$ では $g(x) \geqq 0$ より $f(x) = x^2 + 2ax + a$

$\alpha < x < \beta$ では $g(x) < 0$ より $f(x) = -(x^2 + 2ax + a)$

グラフは $y = g(x)$ の $x$ 軸より下の部分を $x$ 軸に関して対称に折り返したものとなる。

これらをまとめたものがグラフの概形となる。

(2)

$y = f(x)$ のグラフが点 $(-1, 2)$ を通るから、

$$f(-1) = |(-1)^2 + 2a(-1) + a| = |1 - a| = 2$$

これより $1 - a = \pm 2$ となり、$a = -1, 3$ を得る。

$a > 0$ であるから、$a = 3$ である。

このとき、$a > 1$ であるから、(1) の **(iii)** の場合にあたる。

$x$ 軸との交点の $x$ 座標は、$x^2 + 6x + 3 = 0$ を解いて、

$$x = -3 \pm \sqrt{6}$$

$f(x) = 0$ となる2解を $\alpha = -3 - \sqrt{6}, \beta = -3 + \sqrt{6}$ とおく。

求める面積 $S$ は、$y = f(x)$ のグラフと $x$ 軸で囲まれる図形、すなわち $\alpha \leqq x \leqq \beta$ の部分の面積である。

この区間では $f(x) = -(x^2 + 6x + 3) = -(x-\alpha)(x-\beta)$ であるから、

$$S = \int_{\alpha}^{\beta} \{-(x^2 + 6x + 3)\} dx$$

$$S = \int_{\alpha}^{\beta} -(x-\alpha)(x-\beta) dx$$

積分公式を用いると、

$$S = \frac{1}{6} (\beta - \alpha)^3$$

ここで $\beta - \alpha = (-3 + \sqrt{6}) - (-3 - \sqrt{6}) = 2\sqrt{6}$ であるから、

$$S = \frac{1}{6} (2\sqrt{6})^3 = \frac{1}{6} \cdot 8 \cdot 6\sqrt{6} = 8\sqrt{6}$$

(3)

$a = 2$ のとき、$f(x) = |x^2 + 4x + 2|$ である。

$x^2 + 4x + 2 = 0$ を解くと $x = -2 \pm \sqrt{2}$ となる。

すべての実数 $x$ に対して $f(x) \geqq 2x + b$ が成り立つことは、すべての実数 $x$ に対して $f(x) - 2x \geqq b$ が成り立つことと同値である。

関数 $F(x) = f(x) - 2x$ とおき、$F(x)$ の最小値を求める。

**(ア)** $x \leqq -2-\sqrt{2}, -2+\sqrt{2} \leqq x$ のとき

$f(x) = x^2 + 4x + 2$ であるから、

$$F(x) = x^2 + 4x + 2 - 2x = x^2 + 2x + 2 = (x+1)^2 + 1$$

この区間において $F(x)$ は、$x \leqq -2-\sqrt{2}$ では単調に減少し、$-2+\sqrt{2} \leqq x$ では単調に増加する。

**(イ)** $-2-\sqrt{2} < x < -2+\sqrt{2}$ のとき

$f(x) = -(x^2 + 4x + 2)$ であるから、

$$F(x) = -x^2 - 4x - 2 - 2x = -x^2 - 6x - 2 = -(x+3)^2 + 7$$

$-2-\sqrt{2} < -3 < -2+\sqrt{2}$ であるから、この区間において $F(x)$ は $x = -3$ で極大値をとる。

また、$x < -3$ で単調増加、$x > -3$ で単調減少する。

以上より、$F(x)$ の増減を調べると、境界点と極値をとる点における $F(x)$ の値は以下のようになる。

$$F(-2-\sqrt{2}) = (-2-\sqrt{2})^2 + 2(-2-\sqrt{2}) + 2 = 4 + 2\sqrt{2}$$

$$F(-2+\sqrt{2}) = (-2+\sqrt{2})^2 + 2(-2+\sqrt{2}) + 2 = 4 - 2\sqrt{2}$$

$$F(-3) = -(-3)^2 - 6(-3) - 2 = 7$$

これらを踏まえると、$F(x)$ の増減は以下の通りである。

極小値のうち小さい方は $4-2\sqrt{2}$ であるから、$F(x)$ は $x = -2+\sqrt{2}$ のとき最小値 $4-2\sqrt{2}$ をとる。

条件 $F(x) \geqq b$ がすべての実数 $x$ で成り立つためには、$(F(x) \text{ の最小値}) \geqq b$ であればよい。

したがって、求める $b$ の取りうる値の範囲は、

$$b \leqq 4 - 2\sqrt{2}$$

解説

絶対値を含む2次関数のグラフとその応用を問う標準的な問題である。

(1)では、$a>0$ という条件のもとで、絶対値の中身の判別式の符号が $a$ の値によって変わることに気づけるかがポイントである。場合分けを適切に行い、それぞれのグラフの概形を把握することが求められる。

(2)は(1)の結果を利用する基本問題であり、定積分による面積計算は $\frac{1}{6}$ 公式を用いることで計算ミスを防ぐことができる。

(3)は「すべての実数 $x$ に対して成り立つ」という条件を、関数の最小値の問題に帰着させるのが定石である。関数 $f(x) - 2x$ の増減を調べる際、絶対値の折り返し地点と頂点の位置関係を正確に把握することが重要である。グラフを用いて視覚的に解くことも可能だが、数式で平方完成を用いて増減を調べる方が論理的に確実である。

答え

(1) **(i)** $0 < a < 1$ のとき

$y = x^2 + 2ax + a$ のグラフ(頂点 $(-a, a-a^2)$ の下に凸の放物線)

**(ii)** $a = 1$ のとき

$y = (x+1)^2$ のグラフ(頂点 $(-1, 0)$ で $x$ 軸に接する下に凸の放物線)

**(iii)** $a > 1$ のとき

$y = x^2 + 2ax + a$ のグラフのうち、$x$ 軸以下の部分を $x$ 軸に関して対称に折り返したグラフ($x$ 軸との交点は $x = -a \pm \sqrt{a^2-a}$)

(2) $a = 3$

$8\sqrt{6}$

(3) $b \leqq 4 - 2\sqrt{2}$

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