基礎問題集
数学1 二次関数「数1最大最小」の問題25 解説
数学1の二次関数「数1最大最小」にある問題25の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
図形に座標系を導入し、2つの円の中心座標と半径を文字で表す方針をとる。円が長方形の各辺に接することから、中心の座標は半径を用いて容易に表現できる。2つの円が外接するという条件から、中心間の距離に着目して方程式を立てる。また、円が長方形の内部に収まるための条件から、半径 $x, y$ の取りうる値の範囲(定義域)を正確に絞り込むことが完答への鍵となる。
解法1
**(1)**
点 $\text{B}$ を原点とし、直線 $\text{BC}$ を $x$ 軸、直線 $\text{AB}$ を $y$ 軸とする座標平面を設定する。 長方形の各頂点の座標は $\text{B}(0,0), \text{C}(9,0), \text{A}(0,8), \text{D}(9,8)$ となる。
円 $\text{O}$ は辺 $\text{AB}$ ($y$ 軸)と辺 $\text{BC}$ ($x$ 軸)に接し、長方形の内部にあるから、その中心 $\text{O}$ の座標は $(x, x)$ である。 円 $\text{P}$ は辺 $\text{AD}$ ($y=8$)と辺 $\text{CD}$ ($x=9$)に接し、長方形の内部にあるから、その中心 $\text{P}$ の座標は $(9-y, 8-y)$ である。
円 $\text{O}$ と円 $\text{P}$ は1点で接する(外接する)ため、中心間の距離 $\text{OP}$ は半径の和 $x+y$ に等しい。 2点間の距離の公式より、
$$ (9-y-x)^2 + (8-y-x)^2 = (x+y)^2 $$
が成り立つ。ここで $x+y = t$ とおくと、
$$ (9-t)^2 + (8-t)^2 = t^2 $$
$$ (t^2 - 18t + 81) + (t^2 - 16t + 64) = t^2 $$
$$ t^2 - 34t + 145 = 0 $$
これを解くと、
$$ (t-5)(t-29) = 0 $$
したがって、$t = 5$ または $t = 29$ である。
一方、円 $\text{O}$ が長方形の内部に含まれるためには、その直径 $2x$ が長方形の縦の長さおよび横の長さ以下でなければならない。 よって $2x \le 8$ かつ $2x \le 9$ より、$x \le 4$ である。 同様に、円 $\text{P}$ についても $2y \le 8$ かつ $2y \le 9$ より、$y \le 4$ である。 また、半径であることと図の位置関係から $x > 0, y > 0$ であるから、
$$ 0 < x+y \le 8 $$
すなわち $0 < t \le 8$ である。 ゆえに $t = 29$ は不適であり、$t = 5$ となる。 以上より、$x+y = 5$ が示された。
**(2)**
円 $\text{O}$ と円 $\text{P}$ の面積の和を $S$ とすると、
$$ S = \pi x^2 + \pi y^2 $$
**(1)** より $y = 5-x$ であるから、これを代入して $S$ を $x$ の関数として表すと、
$$ S = \pi x^2 + \pi (5-x)^2 $$
$$ S = \pi (2x^2 - 10x + 25) $$
$$ S = 2\pi \left( x - \frac{5}{2} \right)^2 + \frac{25}{2}\pi $$
次に、$x$ のとりうる値の範囲を求める。 **(1)** での考察より、$0 < x \le 4$ かつ $0 < y \le 4$ である。 $y = 5-x$ を $0 < y \le 4$ に代入すると、
$$ 0 < 5-x \le 4 $$
$$ -5 < -x \le -1 $$
$$ 1 \le x < 5 $$
これと $0 < x \le 4$ の共通範囲をとると、
$$ 1 \le x \le 4 $$
となる。 面積の和 $S$ を表す関数は、区間 $1 \le x \le 4$ において軸を $x = \frac{5}{2}$ に持つ下に凸な放物線である。 軸はこの区間内に含まれるため、頂点で最小値をとる。 $x = \frac{5}{2}$ のとき、最小値は $\frac{25}{2}\pi$ である。
最大値は、軸から遠い方の区間の端点でとる。 区間の端点 $x=1$ と $x=4$ は、軸 $x=\frac{5}{2}$ からの距離がともに $\frac{3}{2}$ で等しいため、いずれのときも $S$ は最大となる。 $x=1$ (または $x=4$)のとき、
$$ S = 2\pi \left( 1 - \frac{5}{2} \right)^2 + \frac{25}{2}\pi = 2\pi \cdot \frac{9}{4} + \frac{25}{2}\pi = 17\pi $$
したがって、最大値は $17\pi$、最小値は $\frac{25}{2}\pi$ である。
解説
平面幾何の問題において、適切に座標を設定して代数的に処理する手法は非常に強力である。本問は、適当な直角三角形を見つけて三平方の定理を用いることと同値であるが、座標を用いることで立式がより機械的かつ正確に行える。
また、図形が特定の領域内(本問では長方形の内部)に存在するという条件から、変数の定義域($x, y$ の範囲)を忘れずに確認することが最重要のポイントである。ここを見落とすと、**(1)** で余分な解($x+y=29$)を排除できなかったり、**(2)** で正しい最大値を求められなくなったりするため注意が必要である。
答え
**(1)** 題意の通り示された。
**(2)** 最大値 $17\pi$、最小値 $\frac{25}{2}\pi$