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数学1 二次関数「数1最大最小」の問題30 解説
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解説
方針・初手
2次関数の式を平方完成し、放物線の頂点の座標と軸の方程式を求める。 $a$ の値によって軸の位置が変わるため、定義域 $0 \leqq x \leqq 3$ と軸 $x=a$ の位置関係で場合分けをして、最大値 $M$ と最小値 $m$ を求める。 (3) は「常に $0 < f(x) < 6$ が成り立つ」という条件を「定義域における最小値 $m$ が $0$ より大きく、最大値 $M$ が $6$ より小さい」と言い換えて解く。
解法1
関数 $f(x)$ を平方完成する。
$$ f(x) = x^2 - 2ax + a + 2 = (x - a)^2 - a^2 + a + 2 $$
$y = f(x)$ のグラフは下に凸の放物線であり、軸は直線 $x = a$、頂点の $y$ 座標は $-a^2 + a + 2$ である。 定義域 $0 \leqq x \leqq 3$ の中央は $x = \frac{3}{2}$ である。
**(1)** $a < 0$ のとき、軸 $x = a$ は定義域 $0 \leqq x \leqq 3$ の左外にある。 したがって、$f(x)$ は $0 \leqq x \leqq 3$ において単調に増加する。 よって、最大値 $M$ は $x = 3$ のとき、最小値 $m$ は $x = 0$ のときにとる。
$$ M = f(3) = 3^2 - 2a \cdot 3 + a + 2 = -5a + 11 $$
$$ m = f(0) = a + 2 $$
**(2)** $0 \leqq a < \frac{3}{2}$ のとき、軸 $x = a$ は定義域内にあるため、頂点で最小値をとる。
$$ m = f(a) = -a^2 + a + 2 $$
また、軸 $x = a$ は定義域の中央 $x = \frac{3}{2}$ よりも左側にある。 放物線の対称性より、頂点から遠い方の端点である $x = 3$ で最大値をとる。
$$ M = f(3) = -5a + 11 $$
**(3)** $0 \leqq x \leqq 3$ を満たすすべての $x$ について $0 < f(x) < 6$ が成り立つ条件は、定義域における $f(x)$ の最小値を $m$、最大値を $M$ としたとき、
$$ m > 0 \quad \text{かつ} \quad M < 6 $$
が成り立つことである。 $a$ の値によって $m, M$ の式が変わるため、場合分けをして考える。
**(i)** $a < 0$ のとき (1)より $M = -5a + 11, m = a + 2$ であるから、条件は
$$ a + 2 > 0 \quad \text{かつ} \quad -5a + 11 < 6 $$
すなわち $a > -2$ かつ $a > 1$ となるが、これを満たす $a < 0$ は存在しない。
**(ii)** $0 \leqq a < \frac{3}{2}$ のとき (2)より $M = -5a + 11, m = -a^2 + a + 2$ であるから、条件は
$$ -a^2 + a + 2 > 0 \quad \text{かつ} \quad -5a + 11 < 6 $$
$-a^2 + a + 2 > 0$ を解くと $a^2 - a - 2 < 0$ より $(a-2)(a+1) < 0$ すなわち $-1 < a < 2$ となる。 $-5a + 11 < 6$ を解くと $a > 1$ となる。 これらと $0 \leqq a < \frac{3}{2}$ の共通範囲を求めて、
$$ 1 < a < \frac{3}{2} $$
**(iii)** $\frac{3}{2} \leqq a \leqq 3$ のとき 軸は定義域内にあるので $m = f(a) = -a^2 + a + 2$ となる。 また、軸は定義域の中央 $x = \frac{3}{2}$ 以上にあるので、最大値は $x = 0$ でとる。 $M = f(0) = a + 2$ よって、条件は
$$ -a^2 + a + 2 > 0 \quad \text{かつ} \quad a + 2 < 6 $$
これを解くと $-1 < a < 2$ かつ $a < 4$ となる。 これと $\frac{3}{2} \leqq a \leqq 3$ の共通範囲を求めて、
$$ \frac{3}{2} \leqq a < 2 $$
**(iv)** $a > 3$ のとき 軸は定義域の右外にあるので、$f(x)$ は単調に減少する。 $M = f(0) = a + 2, m = f(3) = -5a + 11$ となる。 よって、条件は
$$ -5a + 11 > 0 \quad \text{かつ} \quad a + 2 < 6 $$
これを解くと $a < \frac{11}{5}$ かつ $a < 4$ となるが、これを満たす $a > 3$ は存在しない。
以上、**(i)**〜**(iv)**より、求める $a$ の値の範囲は、**(ii)** と **(iii)** の範囲を合わせて、
$$ 1 < a < 2 $$
解法2
(3) の別解を示す。 $0 \leqq x \leqq 3$ を満たすすべての $x$ について $0 < f(x) < 6$ が成り立つ条件は、最大値 $M < 6$ かつ最小値 $m > 0$ が成り立つことである。
まず、$M < 6$ について考える。 下に凸の2次関数が閉区間でとる最大値は、区間の両端における関数値の大きい方である。 したがって、$M < 6$ となる条件は、$f(0) < 6$ かつ $f(3) < 6$ が同時に成り立つことである。
$$ \begin{cases} f(0) = a + 2 < 6 \\ f(3) = -5a + 11 < 6 \end{cases} $$
これを解くと、$a < 4$ かつ $a > 1$ となり、$M < 6$ を満たす $a$ の範囲は
$$ 1 < a < 4 \quad \cdots \text{①} $$
となる。
次に、$m > 0$ について考える。 軸 $x = a$ の位置によって最小値をとる $x$ の値が変わるため、場合分けをして $m > 0$ を解く。
**(ア)** $a < 0$ のとき $m = f(0) = a + 2$ であるから、$a + 2 > 0$ より $a > -2$ となる。 条件 $a < 0$ とあわせて $-2 < a < 0$。
**(イ)** $0 \leqq a \leqq 3$ のとき $m = f(a) = -a^2 + a + 2$ であるから、$-a^2 + a + 2 > 0$ より $-1 < a < 2$ となる。 条件 $0 \leqq a \leqq 3$ とあわせて $0 \leqq a < 2$。
**(ウ)** $a > 3$ のとき $m = f(3) = -5a + 11$ であるから、$-5a + 11 > 0$ より $a < \frac{11}{5}$ となる。 これを満たす $a > 3$ は存在しない。
**(ア)**〜**(ウ)**より、$m > 0$ を満たす $a$ の範囲は
$$ -2 < a < 2 \quad \cdots \text{②} $$
となる。
求める $a$ の値の範囲は、①と②を同時に満たす範囲であるから、共通範囲をとって
$$ 1 < a < 2 $$
解説
2次関数の最大値・最小値と場合分けの基本から標準的な問題である。 (1) と (2) は、(3) を解くための誘導となっている。 最大値を考える際は、「軸と定義域の中央との位置関係」に注目する。本問では定義域が $0 \leqq x \leqq 3$ であるから、中央の $x = \frac{3}{2}$ を境にして最大値をとる $x$ の値が変わる。 最小値を考える際は、「軸が定義域の内か外か」に注目する。 (3) は誘導に従って解法1のように細かく場合分けをして解くのが王道だが、場合分けの数が多くなり計算ミスを誘発しやすい。 そこで解法2のように、最大値の条件と最小値の条件を独立して処理すると、計算量や場合分けの労力を大幅に減らすことができる。特に「$M < 6 \iff f(0) < 6$ かつ $f(3) < 6$」という言い換えは、下に凸の2次関数の最大値に関する条件処理として非常に有効である。
答え
**(1)**
$M = -5a + 11$
$m = a + 2$
**(2)**
$M = -5a + 11$
$m = -a^2 + a + 2$
**(3)**
$1 < a < 2$