基礎問題集
数学1 二次関数「二次関数」の問題10 解説
数学1の二次関数「二次関数」にある問題10の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
2次関数の式から頂点と $x$ 軸との交点の座標を求め、三角形の底辺の長さと高さを $a, b$ を用いて表す。 放物線の軸は $x$ 軸に垂直であるため、頂点と $x$ 軸上の2交点を結ぶ三角形は必ず二等辺三角形になる。これが正三角形になるという条件と、その面積が $4\sqrt{3}$ になるという条件から、連立方程式を立てて解く。幾何的な性質から正三角形の辺の長さと高さを先に求めてしまうと、計算がスムーズである。
解法1
正三角形 $\text{ABC}$ の1辺の長さを $L$ とする。面積が $4\sqrt{3}$ であることから、
$$ \frac{\sqrt{3}}{4} L^2 = 4\sqrt{3} $$
$$ L^2 = 16 $$
$L > 0$ より $L = 4$ である。したがって、正三角形の高さ $h$ は
$$ h = \frac{\sqrt{3}}{2} L = 2\sqrt{3} $$
である。
一方、2次関数 $y = ax^2 + bx \ (a>0)$ と $x$ 軸の交点の $x$ 座標は、$ax^2 + bx = 0$ を解いて
$$ x(ax + b) = 0 $$
$$ x = 0, -\frac{b}{a} $$
となる。よって、線分 $\text{BC}$ の長さ(底辺の長さ)は
$$ \text{BC} = \left| -\frac{b}{a} - 0 \right| = \frac{|b|}{a} $$
である。また、関数を平方完成すると
$$ y = a\left(x + \frac{b}{2a}\right)^2 - \frac{b^2}{4a} $$
となるため、頂点 $\text{A}$ の座標は $\left(-\frac{b}{2a}, -\frac{b^2}{4a}\right)$ である。 頂点 $\text{A}$ と $x$ 軸との距離が三角形の高さに等しいので、$a > 0$ に注意して
$$ \text{高さ} = \left| -\frac{b^2}{4a} \right| = \frac{b^2}{4a} $$
となる。これらがそれぞれ正三角形の底辺の長さ $L$ と高さ $h$ に等しいため、
$$ \frac{|b|}{a} = 4 \quad \cdots \textbf{(1)} $$
$$ \frac{b^2}{4a} = 2\sqrt{3} \quad \cdots \textbf{(2)} $$
が成り立つ。**{(1)}** より $|b| = 4a$ である。これを **{(2)}** に代入して、
$$ \frac{(4a)^2}{4a} = 2\sqrt{3} $$
$$ 4a = 2\sqrt{3} $$
$$ a = \frac{\sqrt{3}}{2} $$
となる。これは $a > 0$ を満たす。 このとき **{(1)}** より、
$$ |b| = 4 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = 2\sqrt{3} $$
となるから、
$$ b = \pm 2\sqrt{3} $$
である。
解法2
2次関数 $y = ax^2 + bx \ (a>0)$ のグラフと $x$ 軸との交点 $\text{B, C}$ 間の距離($\triangle\text{ABC}$ の底辺の長さ)は、解法1と同様に
$$ \text{BC} = \frac{|b|}{a} $$
である。また、頂点 $\text{A}$ と $x$ 軸との距離($\triangle\text{ABC}$ の高さ $h$)は、
$$ h = \frac{b^2}{4a} $$
である。
$\triangle\text{ABC}$ は正三角形であるから、高さ $h$ は底辺 $\text{BC}$ の $\frac{\sqrt{3}}{2}$ 倍となる。したがって、
$$ \frac{b^2}{4a} = \frac{\sqrt{3}}{2} \frac{|b|}{a} $$
が成り立つ。三角形が形成されるためには $b \neq 0$ であるから、両辺を $\frac{|b|}{2a} \ (>0)$ で割ると、
$$ \frac{|b|}{2} = \sqrt{3} $$
$$ |b| = 2\sqrt{3} \quad \cdots \textbf{(1)} $$
が得られる。
さらに、正三角形の面積 $S$ は底辺と高さを用いて次のように表される。
$$ S = \frac{1}{2} \cdot \text{BC} \cdot h = \frac{1}{2} \cdot \frac{|b|}{a} \cdot \frac{b^2}{4a} = \frac{|b|^3}{8a^2} $$
条件より $S = 4\sqrt{3}$ であり、**{(1)}** から $|b| = 2\sqrt{3}$ であることを代入すると、
$$ \frac{(2\sqrt{3})^3}{8a^2} = 4\sqrt{3} $$
$$ \frac{24\sqrt{3}}{8a^2} = 4\sqrt{3} $$
$$ \frac{3\sqrt{3}}{a^2} = 4\sqrt{3} $$
$$ a^2 = \frac{3}{4} $$
となる。$a > 0$ であるから、
$$ a = \frac{\sqrt{3}}{2} $$
である。また、**{(1)}** より、
$$ b = \pm 2\sqrt{3} $$
である。
解説
放物線と $x$ 軸が切り取る線分の長さと、頂点の $y$ 座標に着目して方程式を立てる基本問題である。 放物線の軸は $x$ 軸に垂直であるため、頂点と $x$ 軸上の2交点を結んでできる三角形は必ず二等辺三角形になる。これが正三角形となるための条件をいかに処理するかがポイントとなる。
解法1のように、あらかじめ面積から正三角形の辺の長さと高さを具体的な数値として求めておくと、変数の次数が上がりにくく計算ミスを防ぎやすい。一方、解法2のように正三角形の形状条件(辺の比)から先に $b$ の値を確定させる方法も、見通しよく解き進めることができる。
答え
$a = \frac{\sqrt{3}}{2}$
$b = \pm 2\sqrt{3}$