基礎問題集
数学1 二次関数「二次関数」の問題14 解説
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解説
方針・初手
放物線と直線が接する条件を立式する。放物線と直線の方程式を連立して得られる2次方程式が重解をもつこと、すなわち判別式が $0$ になることを利用するのが最も簡明である。また、微積分学の知識を用いて接線の方程式を立式し、与えられた直線と係数比較を行う方針でも解くことができる。
解法1
放物線 $y = ax^2 + bx + c$ は放物線であるから、$a \neq 0$ である。
この放物線と直線 $y = x$ が接するとき、これらを連立した2次方程式 $ax^2 + (b-1)x + c = 0$ は重解をもつ。 判別式を $D_1$ とすると、$D_1 = 0$ となるため、以下の式が成り立つ。
$$ (b-1)^2 - 4ac = 0 $$
これを変形して、
$$ (b-1)^2 = 4ac \quad \cdots \text{①} $$
同様に、放物線と直線 $y = 2x - 1$ が接する条件から、連立方程式 $ax^2 + (b-2)x + c + 1 = 0$ が重解をもつので、判別式 $D_2 = 0$ より、
$$ (b-2)^2 - 4a(c+1) = 0 $$
すなわち、
$$ (b-2)^2 = 4ac + 4a \quad \cdots \text{②} $$
さらに、放物線と直線 $y = 3x - 3$ が接する条件から、連立方程式 $ax^2 + (b-3)x + c + 3 = 0$ が重解をもつので、判別式 $D_3 = 0$ より、
$$ (b-3)^2 - 4a(c+3) = 0 $$
すなわち、
$$ (b-3)^2 = 4ac + 12a \quad \cdots \text{③} $$
これら①、②、③の連立方程式を解いて、$a, b, c$ の値を求める。
②から①を辺々引くと、
$$ (b-2)^2 - (b-1)^2 = (4ac + 4a) - 4ac $$
左辺を展開して整理すると、
$$ -2b + 3 = 4a \quad \cdots \text{④} $$
次に、③から②を辺々引くと、
$$ (b-3)^2 - (b-2)^2 = (4ac + 12a) - (4ac + 4a) $$
左辺を展開して整理すると、
$$ -2b + 5 = 8a \quad \cdots \text{⑤} $$
⑤から④を辺々引くと、
$$ (-2b + 5) - (-2b + 3) = 8a - 4a $$
$$ 2 = 4a $$
したがって、
$$ a = \frac{1}{2} $$
これは $a \neq 0$ を満たす。 この $a$ の値を④に代入すると、
$$ -2b + 3 = 4 \cdot \frac{1}{2} $$
$$ -2b = -1 $$
したがって、
$$ b = \frac{1}{2} $$
最後に、$a = \frac{1}{2}$ と $b = \frac{1}{2}$ を①に代入すると、
$$ \left(\frac{1}{2} - 1\right)^2 = 4 \cdot \frac{1}{2} \cdot c $$
$$ \left(-\frac{1}{2}\right)^2 = 2c $$
$$ \frac{1}{4} = 2c $$
したがって、
$$ c = \frac{1}{8} $$
以上より、求める値が定まる。
解法2
放物線 $y = ax^2 + bx + c$ 上の点 $(t, at^2+bt+c)$ における接線の方程式を求める。 $y' = 2ax + b$ であるから、接線の傾きは $2at + b$ となる。 したがって、接線の方程式は、
$$ y - (at^2 + bt + c) = (2at + b)(x - t) $$
整理すると、
$$ y = (2at + b)x - at^2 + c $$
この接線が $y = x$, $y = 2x - 1$, $y = 3x - 3$ のそれぞれと一致するような実数 $t$ が存在すればよい。 それぞれの接点の $x$ 座標を $t_1, t_2, t_3$ とする。
直線 $y = x$ と一致する条件は、係数を比較して、
$$ \begin{cases} 2at_1 + b = 1 \\ -at_1^2 + c = 0 \end{cases} $$
直線 $y = 2x - 1$ と一致する条件は、
$$ \begin{cases} 2at_2 + b = 2 \\ -at_2^2 + c = -1 \end{cases} $$
直線 $y = 3x - 3$ と一致する条件は、
$$ \begin{cases} 2at_3 + b = 3 \\ -at_3^2 + c = -3 \end{cases} $$
各直線における第1式から、
$$ t_1 = \frac{1-b}{2a}, \quad t_2 = \frac{2-b}{2a}, \quad t_3 = \frac{3-b}{2a} $$
これらをそれぞれの第2式に代入すると、
$$ -a \left(\frac{1-b}{2a}\right)^2 + c = 0 \iff (1-b)^2 = 4ac $$
$$ -a \left(\frac{2-b}{2a}\right)^2 + c = -1 \iff (2-b)^2 = 4a(c+1) $$
$$ -a \left(\frac{3-b}{2a}\right)^2 + c = -3 \iff (3-b)^2 = 4a(c+3) $$
これらの式は、解法1で判別式から導いた条件式①、②、③と全く同じである。 これ以降の計算は解法1と同様にして、$a, b, c$ の値が得られる。
解説
放物線と直線が接する条件を扱う際の標準的な問題である。「連立して得られる2次方程式の判別式 $D=0$ となること」または「微分による接線の方程式との係数比較」の2通りの方針が考えられるが、本問のように接点が不明で直線の式が全て分かっている場合は、判別式を用いる方が思考のステップが少なく自然である。
連立方程式を解く際には、得られた3つの式から二次式である $b^2$ と $4ac$ の項を消去するために、差をとる操作が有効である。文字の消去の順序を工夫することで計算量が大きく減り、計算ミスを防ぐことができる。
答え
$a = \frac{1}{2}$
$b = \frac{1}{2}$
$c = \frac{1}{8}$