基礎問題集
数学1 二次関数「二次関数」の問題36 解説
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解説
方針・初手
放物線と直線の交点に関する問題である。交点の座標を直接求めるのは計算が煩雑になるため、交点の $x$ 座標を $\alpha, \beta$ とおき、解と係数の関係を利用して線分PQの長さを表現する。
解法1
**(1)**
放物線 $y=x^2$ と直線 $y=ax+b$ の交点の $x$ 座標は、2次方程式
$$ x^2 = ax+b $$
すなわち
$$ x^2 - ax - b = 0 $$
の実数解である。$b>0$ より、この2次方程式の判別式を $D$ とすると
$$ D = (-a)^2 - 4 \cdot 1 \cdot (-b) = a^2 + 4b > 0 $$
となり、異なる2つの実数解をもつ。これらを $\alpha, \beta$ ($\alpha < \beta$) とすると、解と係数の関係より
$$ \alpha + \beta = a, \quad \alpha\beta = -b $$
が成り立つ。
交点 P, Q の座標は $(\alpha, a\alpha+b), (\beta, a\beta+b)$ とおけるので、線分PQの長さは
$$ \begin{aligned} \text{PQ} &= \sqrt{(\beta - \alpha)^2 + \{(a\beta+b) - (a\alpha+b)\}^2} \\ &= \sqrt{(\beta - \alpha)^2 + a^2(\beta - \alpha)^2} \\ &= \sqrt{(1+a^2)(\beta - \alpha)^2} \end{aligned} $$
ここで、
$$ (\beta - \alpha)^2 = (\alpha + \beta)^2 - 4\alpha\beta = a^2 - 4(-b) = a^2 + 4b $$
であるから、これを代入して
$$ \text{PQ} = \sqrt{(1+a^2)(a^2+4b)} $$
**(2)**
直線 $y = ax+b$ が点 $\left(1, \frac{5}{4}\right)$ を通るので、
$$ \frac{5}{4} = a + b $$
すなわち
$$ b = -a + \frac{5}{4} $$
これを (1) で求めた $\text{PQ}$ の式の中身(ルートの中身)に代入する。
$$ \begin{aligned} \text{PQ}^2 &= (1+a^2)\left\{a^2 + 4\left(-a + \frac{5}{4}\right)\right\} \\ &= (1+a^2)(a^2 - 4a + 5) \\ &= a^4 - 4a^3 + 6a^2 - 4a + 5 \end{aligned} $$
$f(a) = a^4 - 4a^3 + 6a^2 - 4a + 5$ とおいて $a$ で微分すると、
$$ \begin{aligned} f'(a) &= 4a^3 - 12a^2 + 12a - 4 \\ &= 4(a^3 - 3a^2 + 3a - 1) \\ &= 4(a-1)^3 \end{aligned} $$
$f'(a) = 0$ となるのは $a=1$ のときである。
$a < 1$ のとき $f'(a) < 0$、$a > 1$ のとき $f'(a) > 0$ であるから、$f(a)$ は $a=1$ のとき最小値をとる。
その値は
$$ f(1) = 1^4 - 4 \cdot 1^3 + 6 \cdot 1^2 - 4 \cdot 1 + 5 = 4 $$
である。このとき、$b = -1 + \frac{5}{4} = \frac{1}{4}$ であり、$b>0$ の条件を満たしている。
したがって、$\text{PQ}^2$ の最小値は $4$ であるから、線分PQの長さの最小値は
$$ \text{PQ} = \sqrt{4} = 2 $$
解法2
**(2) の別解**
$\text{PQ}^2$ の式を展開した $a^4 - 4a^3 + 6a^2 - 4a + 5$ について、二項定理を用いて式変形を行う。
$$ (a-1)^4 = a^4 - 4a^3 + 6a^2 - 4a + 1 $$
であることに着目すると、
$$ \begin{aligned} \text{PQ}^2 &= a^4 - 4a^3 + 6a^2 - 4a + 5 \\ &= (a^4 - 4a^3 + 6a^2 - 4a + 1) + 4 \\ &= (a-1)^4 + 4 \end{aligned} $$
と変形できる。
$a$ は実数であるから $(a-1)^4 \geqq 0$ であり、等号は $a=1$ のとき成り立つ。
このとき $b = -1 + \frac{5}{4} = \frac{1}{4} > 0$ であり、条件を満たす。
よって、$\text{PQ}^2$ は $a=1$ のとき最小値 $4$ をとる。線分PQの長さは正であるから、その最小値は
$$ \text{PQ} = \sqrt{4} = 2 $$
解説
放物線と直線の交点間の距離を求める典型的な問題である。(1) は交点の座標を直接求めようとすると根号が含まれ計算が複雑になるため、解と係数の関係を用いて対称式として処理する手法が有効である。(2) は4次関数の最小値を求める問題となるが、微分による増減の調査(解法1)でも、式を平方完成の要領で変形して $(a-1)^4$ を作る方法(解法2)でも容易に求められる。最後に $b>0$ の条件を満たしているかの確認を忘れないようにしたい。
答え
(1) $\sqrt{(1+a^2)(a^2+4b)}$
(2) $2$