基礎問題集
数学1 三角比「三角比」の問題6 解説
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解説
方針・初手
すべての辺の長さが与えられているため、余弦定理を用いて各内角の余弦($\cos$)を $k$ の式で表すことが基本となる。 **(1)** では $\cos A$ を立式し、関数としての単調性から最大値を求める。 **(2)** では $\cos B$ の式から、角の条件を $\cos$ の不等式に変換して解く。 **(3)** では $\cos C$ を立式し、角が最大となるとき余弦が最小となることに着目して、相加平均と相乗平均の大小関係などを利用する。
解法1
**(1)**
$\triangle\text{ABC}$ において、余弦定理により
$$ \cos A = \frac{\text{CA}^2 + \text{AB}^2 - \text{BC}^2}{2 \cdot \text{CA} \cdot \text{AB}} $$
が成り立つ。各辺の長さを代入すると
$$ \cos A = \frac{k^2 + \left(\frac{1}{2}\right)^2 - 1^2}{2 \cdot k \cdot \frac{1}{2}} = \frac{k^2 - \frac{3}{4}}{k} = k - \frac{3}{4k} $$
となる。次に関数 $f(k) = k - \frac{3}{4k}$ の $\frac{1}{2} < k \leqq 1$ における最大値を考える。 $k$ で微分すると
$$ f'(k) = 1 + \frac{3}{4k^2} $$
となる。$k > 0$ において $f'(k) > 0$ であるため、$f(k)$ は単調増加する関数である。 したがって、与えられた定義域 $\frac{1}{2} < k \leqq 1$ において、$f(k)$ は $k = 1$ のとき最大値をとる。その値は
$$ f(1) = 1 - \frac{3}{4} = \frac{1}{4} $$
である。
**(2)**
同様に余弦定理を用いて $\cos B$ を求める。
$$ \cos B = \frac{\text{AB}^2 + \text{BC}^2 - \text{CA}^2}{2 \cdot \text{AB} \cdot \text{BC}} = \frac{\left(\frac{1}{2}\right)^2 + 1^2 - k^2}{2 \cdot \frac{1}{2} \cdot 1} = \frac{5}{4} - k^2 $$
$\angle\text{B}$ は三角形の内角であるから $0^\circ < \angle\text{B} < 180^\circ$ である。 この範囲において $\angle\text{B} \geqq 60^\circ$ となる条件は、$\cos$ が単調減少する関数であるため
$$ \cos B \leqq \cos 60^\circ $$
すなわち
$$ \frac{5}{4} - k^2 \leqq \frac{1}{2} $$
となる。これを $k^2$ について解くと
$$ k^2 \geqq \frac{3}{4} $$
$k > 0$ であるから、$k \geqq \frac{\sqrt{3}}{2}$ を得る。 与えられた条件 $\frac{1}{2} < k \leqq 1$ と合わせると、求める $k$ の範囲は
$$ \frac{\sqrt{3}}{2} \leqq k \leqq 1 $$
である。
**(3)**
余弦定理を用いて $\cos C$ を求める。
$$ \cos C = \frac{\text{BC}^2 + \text{CA}^2 - \text{AB}^2}{2 \cdot \text{BC} \cdot \text{CA}} = \frac{1^2 + k^2 - \left(\frac{1}{2}\right)^2}{2 \cdot 1 \cdot k} = \frac{k^2 + \frac{3}{4}}{2k} = \frac{k}{2} + \frac{3}{8k} $$
$0^\circ < \angle\text{C} < 180^\circ$ において、$\angle\text{C}$ が最大となるのは $\cos C$ が最小となるときである。 $k > 0$ より $\frac{k}{2} > 0$ かつ $\frac{3}{8k} > 0$ であるため、相加平均と相乗平均の大小関係により
$$ \frac{k}{2} + \frac{3}{8k} \geqq 2\sqrt{\frac{k}{2} \cdot \frac{3}{8k}} = 2\sqrt{\frac{3}{16}} = \frac{\sqrt{3}}{2} $$
が成り立つ。等号が成立するのは $\frac{k}{2} = \frac{3}{8k}$ のときであり、これを解くと
$$ k^2 = \frac{3}{4} $$
$k > 0$ より $k = \frac{\sqrt{3}}{2}$ となる。この値は $\frac{1}{2} < k \leqq 1$ を満たしている。 したがって、$\angle\text{C}$ が最大となるのは $k = \frac{\sqrt{3}}{2}$ のときであり、そのとき $\cos C = \frac{\sqrt{3}}{2}$ となるため、$\angle\text{C} = 30^\circ$ である。 このとき、**(1)** および **(2)** で導出した式に $k = \frac{\sqrt{3}}{2}$ を代入すると
$$ \cos A = \frac{\sqrt{3}}{2} - \frac{3}{4 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{\sqrt{3}}{2} - \frac{\sqrt{3}}{2} = 0 $$
$$ \cos B = \frac{5}{4} - \left(\frac{\sqrt{3}}{2}\right)^2 = \frac{5}{4} - \frac{3}{4} = \frac{1}{2} $$
を得る。したがって、$\angle\text{A} = 90^\circ$、$\angle\text{B} = 60^\circ$ である。
解説
- 三角形の 3 辺の長さが与えられている場面で角度に関する条件を扱うときは、余弦定理を用いて角の余弦を辺の長さの関数として表すアプローチが定石である。
- **(1)** において関数 $f(k) = k - \frac{3}{4k}$ の単調増加性は、導関数を用いずとも、$k$ が増加するとき $k$ 自身は増加し、$-\frac{3}{4k}$ も増加することから論証してもよい。
- **(3)** において $\frac{k^2 + \frac{3}{4}}{2k}$ の最小値を求める際、微分を用いることも可能だが、分子を分母で割って $A \cdot k + \frac{B}{k}$ の形を作り、相加平均と相乗平均の大小関係を用いるのが最も簡潔な処理である。
答え
ア:$k - \frac{3}{4k}$ (または $\frac{4k^2 - 3}{4k}$)
イ:$\frac{1}{4}$
ウ:$\frac{\sqrt{3}}{2}$
エ:$1$
オ:$\frac{\sqrt{3}}{2}$
カ:$90$
キ:$60$
ク:$30$