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数学1 三角比「三角比」の問題17 解説

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解説

方針・初手

**(1)** 四角形が円に内接する性質(向かい合う角の和が $180^\circ$)を利用する。対角線BDを引き、$\triangle BCD$ と $\triangle ABD$ のそれぞれで余弦定理を用いて $BD^2$ を2通りに表す。

**(2)** (1)で求めた角を用いて、$\triangle BCD$ と $\triangle ABD$ の面積をそれぞれ計算し、足し合わせる。

**(3)** 円Oは $\triangle BCD$ の外接円でもあることに着目し、$\triangle BCD$ において正弦定理を用いる。

**(4)** 3辺BC, CD, DAに接する円の中心は、$\angle BCD$ の二等分線と $\angle CDA$ の二等分線の交点となる。この中心から辺CDに下ろした垂線を利用し、辺CDの長さを半径 $r$ で表して方程式を立てる。

解法1

**(1)**

$\angle BCD = C$、$\angle DAB = A$ とおく。

四角形ABCDは円Oに内接するため、$A + C = 180^\circ$ より $\cos A = -\cos C$ である。

$\triangle BCD$ において余弦定理より

$$ BD^2 = 1^2 + 2^2 - 2 \cdot 1 \cdot 2 \cos C = 5 - 4\cos C $$

$\triangle ABD$ において余弦定理より

$$ BD^2 = 1^2 + 3^2 - 2 \cdot 1 \cdot 3 \cos A = 10 + 6\cos C $$

これらを等置して

$$ 5 - 4\cos C = 10 + 6\cos C $$

$$ \cos C = -\frac{1}{2} $$

$0^\circ < C < 180^\circ$ より、$\angle BCD = 120^\circ$ である。

また、$BD^2 = 5 - 4 \cdot \left(-\frac{1}{2}\right) = 7$ であり、$BD > 0$ より $BD = \sqrt{7}$ である。

**(2)**

(1)より $C = 120^\circ$、$A = 60^\circ$ である。

四角形ABCDの面積を $S$ とすると、$S = \triangle BCD + \triangle ABD$ より

$$ S = \frac{1}{2} \cdot 1 \cdot 2 \sin 120^\circ + \frac{1}{2} \cdot 1 \cdot 3 \sin 60^\circ = \frac{\sqrt{3}}{2} + \frac{3\sqrt{3}}{4} = \frac{5\sqrt{3}}{4} $$

**(3)**

円Oは $\triangle BCD$ の外接円である。円Oの半径を $R$ とすると、$\triangle BCD$ において正弦定理より

$$ 2R = \frac{BD}{\sin C} = \frac{\sqrt{7}}{\frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{2\sqrt{7}}{\sqrt{3}} $$

$$ R = \frac{\sqrt{7}}{\sqrt{3}} $$

よって、円Oの面積は

$$ \pi R^2 = \pi \left( \frac{\sqrt{7}}{\sqrt{3}} \right)^2 = \frac{7}{3}\pi $$

**(4)**

3辺BC, CD, DAに接する円の中心を $I$、半径を $r$ とおく。

点 $I$ は辺BC, CD, DAから等距離にあるため、$\angle BCD$ の二等分線と $\angle CDA$ の二等分線の交点である。

点 $I$ から辺CDに下ろした垂線の足を $H$ とすると、$IH = r$ である。

$\angle BCD = 120^\circ$ より $\angle ICH = 60^\circ$ であり、直角三角形ICHにおいて

$$ CH = \frac{r}{\tan 60^\circ} = \frac{r}{\sqrt{3}} $$

次に、$\angle CDA = D$ とおく。対角線ACを引き、$\triangle ABC$ と $\triangle ADC$ において余弦定理を用いると

$$ AC^2 = 1^2 + 1^2 - 2 \cdot 1 \cdot 1 \cos \angle ABC = 2 - 2\cos \angle ABC $$

$$ AC^2 = 2^2 + 3^2 - 2 \cdot 2 \cdot 3 \cos D = 13 - 12\cos D $$

円に内接する四角形の性質から $\angle ABC + D = 180^\circ$ より $\cos \angle ABC = -\cos D$ であるため

$$ 2 + 2\cos D = 13 - 12\cos D $$

$$ 14\cos D = 11 $$

$$ \cos D = \frac{11}{14} $$

これより半角の公式を用いると

$$ \tan^2 \frac{D}{2} = \frac{1 - \cos D}{1 + \cos D} = \frac{1 - \frac{11}{14}}{1 + \frac{11}{14}} = \frac{\frac{3}{14}}{\frac{25}{14}} = \frac{3}{25} $$

$0^\circ < D < 180^\circ$ より $\tan \frac{D}{2} > 0$ であるから、$\tan \frac{D}{2} = \frac{\sqrt{3}}{5}$ である。

直角三角形IDHにおいて

$$ DH = \frac{r}{\tan \frac{D}{2}} = \frac{5r}{\sqrt{3}} $$

$CD = CH + DH$ であるから

$$ \frac{r}{\sqrt{3}} + \frac{5r}{\sqrt{3}} = 2 $$

$$ \frac{6r}{\sqrt{3}} = 2 $$

$$ r = \frac{\sqrt{3}}{3} $$

なお、このとき $CH = \frac{1}{3} < BC$、$DH = \frac{5}{3} < DA$ となるため、接点はそれぞれ辺BC, DAの線分上に確かに存在する。

したがって、求める円の面積は

$$ \pi r^2 = \pi \left(\frac{\sqrt{3}}{3}\right)^2 = \frac{1}{3}\pi $$

解説

**(1)** から **(3)** までは、円に内接する四角形の計量における典型的な流れである。対角線を引いて余弦定理と正弦定理を組み合わせる処理は確実に行えるようにしておきたい。

**(4)** は「3辺に接する円」の中心がどこにあるかを図形的に把握できるかが鍵となる。円の中心が2つの内角の二等分線の交点であることを見抜き、$\angle CDA$ の半角の正接($\tan$)を求めて辺CD上で長さを足し合わせることで、未知の半径 $r$ についての一次方程式をスムーズに導くことができる。

答え

(1) $BD = \sqrt{7}$, $\angle BCD = 120^\circ$

(2) $\frac{5\sqrt{3}}{4}$

(3) $\frac{7}{3}\pi$

(4) $\frac{1}{3}\pi$

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