基礎問題集
数学1 三角比「三角比」の問題42 解説
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解説
方針・初手
三角関数の種類を統一するため、相互関係 $\sin^2 x + \cos^2 x = 1$ を用いて $f(x)$ を $\sin x$ のみに依存する形に変形する。その後、$t = \sin x$ と置き換え、与えられた $x$ の範囲から $t$ の変域を求める。これにより、定数 $a$ を含む2次関数の最大・最小問題に帰着されるので、軸の位置と定義域の相対関係に着目して場合分けを行う。
解法1
**(1)**
$f(x) = \cos^2 x + 2a \sin x + 4a^2$ において、$\cos^2 x = 1 - \sin^2 x$ を代入すると
$$ f(x) = 1 - \sin^2 x + 2a \sin x + 4a^2 $$
となる。ここで、$t = \sin x$ とおく。
$x$ の定義域は $0 \leqq x \leqq \frac{\pi}{6}$ であるから、$t$ のとり得る値の範囲は
$$ 0 \leqq t \leqq \frac{1}{2} $$
である。$f(x)$ を $t$ の関数とみて $g(t)$ とすると
$$ g(t) = -t^2 + 2at + 4a^2 + 1 $$
となる。平方完成を行うと
$$ g(t) = -(t - a)^2 + 5a^2 + 1 $$
となる。この関数は $t$ について上に凸な2次関数であり、その軸は直線 $t = a$ である。 区間 $0 \leqq t \leqq \frac{1}{2}$ における最大値を、軸の位置によって場合分けして求める。
**(i)** $a < 0$ のとき
軸 $t = a$ は区間の左外にある。したがって、$g(t)$ は $0 \leqq t \leqq \frac{1}{2}$ において単調に減少する。 よって、$t = 0$ のとき最大となる。最大値は
$$ g(0) = 4a^2 + 1 $$
**(ii)** $0 \leqq a \leqq \frac{1}{2}$ のとき
軸 $t = a$ は区間内にある。したがって、頂点で最大となる。最大値は
$$ g(a) = 5a^2 + 1 $$
**(iii)** $\frac{1}{2} < a$ のとき
軸 $t = a$ は区間の右外にある。したがって、$g(t)$ は $0 \leqq t \leqq \frac{1}{2}$ において単調に増加する。 よって、$t = \frac{1}{2}$ のとき最大となる。最大値は
$$ g\left(\frac{1}{2}\right) = -\left(\frac{1}{2}\right)^2 + 2a \cdot \frac{1}{2} + 4a^2 + 1 = 4a^2 + a + \frac{3}{4} $$
**(2)**
(1)で求めた最大値が $2$ となるような $a$ の値を各場合において求め、条件を満たすか確認する。
**(i)** $a < 0$ のとき
最大値が $2$ であるから
$$ 4a^2 + 1 = 2 $$
これを解くと
$$ a^2 = \frac{1}{4} $$
$$ a = \pm\frac{1}{2} $$
$a < 0$ の条件より、$a = -\frac{1}{2}$ である。これは条件を満たす。 このとき、最大値をとるのは $t = 0$ のときである。$t = \sin x = 0$ であり、$0 \leqq x \leqq \frac{\pi}{6}$ より $x = 0$ である。 したがって求める値は
$$ \tan x = \tan 0 = 0 $$
**(ii)** $0 \leqq a \leqq \frac{1}{2}$ のとき
最大値が $2$ であるから
$$ 5a^2 + 1 = 2 $$
これを解くと
$$ a^2 = \frac{1}{5} $$
$$ a = \pm\frac{1}{\sqrt{5}} $$
ここで、$4 < 5$ より $\frac{1}{\sqrt{4}} > \frac{1}{\sqrt{5}}$、すなわち $\frac{1}{2} > \frac{1}{\sqrt{5}}$ であるから、$a = \frac{1}{\sqrt{5}}$ は $0 \leqq a \leqq \frac{1}{2}$ を満たす。 このとき、最大値をとるのは $t = a$ のときである。したがって $\sin x = \frac{1}{\sqrt{5}}$ である。 $0 \leqq x \leqq \frac{\pi}{6}$ の範囲では $\cos x > 0$ であるから
$$ \cos x = \sqrt{1 - \sin^2 x} = \sqrt{1 - \frac{1}{5}} = \frac{2}{\sqrt{5}} $$
したがって求める値は
$$ \tan x = \frac{\sin x}{\cos x} = \frac{\frac{1}{\sqrt{5}}}{\frac{2}{\sqrt{5}}} = \frac{1}{2} $$
**(iii)** $\frac{1}{2} < a$ のとき
最大値が $2$ であるから
$$ 4a^2 + a + \frac{3}{4} = 2 $$
整理すると
$$ 16a^2 + 4a - 5 = 0 $$
これを解くと
$$ a = \frac{-2 \pm \sqrt{4 - 16 \cdot (-5)}}{16} = \frac{-2 \pm 2\sqrt{21}}{16} = \frac{-1 \pm \sqrt{21}}{8} $$
ここで、$4 < \sqrt{21} < 5$ であるから、
$$ \frac{-1+4}{8} < \frac{-1+\sqrt{21}}{8} < \frac{-1+5}{8} $$
すなわち
$$ \frac{3}{8} < \frac{-1+\sqrt{21}}{8} < \frac{1}{2} $$
となり、$\frac{1}{2} < a$ の条件を満たさない。また、$a = \frac{-1-\sqrt{21}}{8}$ も明らかに条件を満たさない。 したがって、この範囲に解は存在しない。
以上より、求める $\tan x$ の値は $0$ または $\frac{1}{2}$ である。
解説
三角関数の最大・最小問題では、変数を統一して多項式の問題に帰着させるのが定石である。本問では2次関数に帰着されるが、その際に置き換えた変数の変域を正確に求めることが重要である。また、文字定数 $a$ が含まれるため、グラフの軸の位置と定義域の相対関係による場合分けが必要となる。
後半では、場合分けして得られた条件の確認が必須となる。(2) の **(ii)** や **(iii)** における無理数と有理数の大小比較は、両辺を2乗して比較するか、近似値を利用して絞り込むとよい。
答え
**(1)**
$a < 0$ のとき: 最大値 $4a^2 + 1$
$0 \leqq a \leqq \frac{1}{2}$ のとき: 最大値 $5a^2 + 1$
$\frac{1}{2} < a$ のとき: 最大値 $4a^2 + a + \frac{3}{4}$
**(2)**
$\tan x = 0, \frac{1}{2}$