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数学1 三角比「三角比」の問題46 解説

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解説

方針・初手

円に内接する四角形の性質(対角の和が $180^\circ$)と、三角形の面積公式、余弦定理を組み合わせて辺の長さを求める図形問題である。 まずは与えられた辺の長さと角の余弦から、対角線 $\text{AC}$ の長さを余弦定理で求める。さらに、$\sin \angle\text{ABC}$ を計算し、$\triangle\text{ABC}$ の面積を求める。四角形全体の面積から $\triangle\text{ABC}$ の面積を引くことで $\triangle\text{ACD}$ の面積が求まるので、あとは $\triangle\text{ACD}$ について面積の式と余弦定理を用いて連立方程式を立てて解く。

解法1

$\triangle\text{ABC}$ において、余弦定理より対角線 $\text{AC}$ の長さの2乗は次のように計算できる。

$$ \begin{aligned} \text{AC}^2 &= \text{AB}^2 + \text{BC}^2 - 2\text{AB} \cdot \text{BC} \cos \angle\text{ABC} \\ &= 1^2 + 5^2 - 2 \cdot 1 \cdot 5 \cdot \left( -\frac{1}{5} \right) \\ &= 1 + 25 + 2 \\ &= 28 \end{aligned} $$

$\text{AC} > 0$ であるから、$\text{AC} = 2\sqrt{7}$ となる。

次に、$\angle\text{ABC}$ は三角形の内角であるから $0^\circ < \angle\text{ABC} < 180^\circ$ であり、$\sin \angle\text{ABC} > 0$ である。相互関係から $\sin \angle\text{ABC}$ を求める。

$$ \begin{aligned} \sin \angle\text{ABC} &= \sqrt{1 - \cos^2 \angle\text{ABC}} \\ &= \sqrt{1 - \left( -\frac{1}{5} \right)^2} \\ &= \sqrt{1 - \frac{1}{25}} \\ &= \frac{2\sqrt{6}}{5} \end{aligned} $$

これより、$\triangle\text{ABC}$ の面積を求める。

$$ \begin{aligned} \triangle\text{ABC} &= \frac{1}{2} \text{AB} \cdot \text{BC} \sin \angle\text{ABC} \\ &= \frac{1}{2} \cdot 1 \cdot 5 \cdot \frac{2\sqrt{6}}{5} \\ &= \sqrt{6} \end{aligned} $$

四角形 $\text{ABCD}$ の面積は $4\sqrt{6}$ であるから、$\triangle\text{ACD}$ の面積は次のように求まる。

$$ \begin{aligned} \triangle\text{ACD} &= (\text{四角形 ABCD}) - \triangle\text{ABC} \\ &= 4\sqrt{6} - \sqrt{6} \\ &= 3\sqrt{6} \end{aligned} $$

四角形 $\text{ABCD}$ は円に内接するので、向かい合う角の和は $180^\circ$ である。したがって、$\angle\text{ADC} = 180^\circ - \angle\text{ABC}$ が成り立つ。この性質から $\angle\text{ADC}$ の正弦と余弦を求める。

$$ \sin \angle\text{ADC} = \sin (180^\circ - \angle\text{ABC}) = \sin \angle\text{ABC} = \frac{2\sqrt{6}}{5} $$

$$ \cos \angle\text{ADC} = \cos (180^\circ - \angle\text{ABC}) = -\cos \angle\text{ABC} = \frac{1}{5} $$

ここで、$\text{AD} = x, \text{CD} = y$ とおく。$\triangle\text{ACD}$ の面積について以下の式が成り立つ。

$$ \frac{1}{2}xy \sin \angle\text{ADC} = 3\sqrt{6} $$

数値を代入して整理する。

$$ \frac{1}{2}xy \cdot \frac{2\sqrt{6}}{5} = 3\sqrt{6} $$

$$ \frac{\sqrt{6}}{5}xy = 3\sqrt{6} $$

両辺を $\sqrt{6}$ で割り、$5$ を掛けると、$xy$ の値が求まる。

$$ xy = 15 $$

また、$\triangle\text{ACD}$ において余弦定理を適用する。

$$ \text{AC}^2 = \text{AD}^2 + \text{CD}^2 - 2\text{AD} \cdot \text{CD} \cos \angle\text{ADC} $$

これまで求めた値を代入する。

$$ 28 = x^2 + y^2 - 2xy \cdot \frac{1}{5} $$

$xy = 15$ を代入して整理する。

$$ \begin{aligned} 28 &= x^2 + y^2 - 2 \cdot 15 \cdot \frac{1}{5} \\ 28 &= x^2 + y^2 - 6 \\ x^2 + y^2 &= 34 \end{aligned} $$

これで $x$ と $y$ についての連立方程式が得られた。和と積の形を作るために、$(x+y)^2$ の値を計算する。

$$ \begin{aligned} (x+y)^2 &= x^2 + y^2 + 2xy \\ &= 34 + 2 \cdot 15 \\ &= 64 \end{aligned} $$

$x > 0, y > 0$ であるから、$x+y > 0$ となり、$x+y = 8$ を得る。

$x+y = 8$ かつ $xy = 15$ であるから、$x$ と $y$ は以下の $t$ についての二次方程式の $2$ つの解である。解と係数の関係を用いている。

$$ t^2 - 8t + 15 = 0 $$

左辺を因数分解する。

$$ (t-3)(t-5) = 0 $$

よって、$t = 3, 5$ となる。問題の条件より $\text{CD} > \text{AD}$ すなわち $y > x$ であるから、$x = 3, y = 5$ に確定する。

したがって、辺 $\text{CD}$ の長さは $5$ である。

解説

円に内接する四角形の求量問題における非常に典型的な解法パターンである。四角形を1本の対角線で $2$ つの三角形に分割し、一方の三角形から「対角線の長さ」と「三角形の面積」を得る。その後、もう一方の三角形において「面積の公式」と「余弦定理」から $2$ つの辺に関する連立方程式(基本対称式である和と積)を導くという流れは入試頻出である。内接四角形の対角の和が $180^\circ$ であることを利用した $\sin$ および $\cos$ の変換を淀みなく行えるようにしておきたい。

答え

$\text{CD} = 5$

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