基礎問題集
数学2 微分法「微分の基本」の問題5 解説
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解説
方針・初手
$x \to 3$ のとき,分子 $x^2+2x-15$ は $x=3$ で $0$ になる。
極限値が有限の $3$ になるためには,分母 $x^2+ax+b$ も $x=3$ で $0$ にならなければならない。したがって,分母も $(x-3)$ を因数にもつと考えて因数分解の形に直すのが自然である。
解法1
まず,分子を因数分解すると
$$ x^2+2x-15=(x-3)(x+5) $$
である。
極限
$$ \lim_{x\to 3}\frac{x^2+2x-15}{x^2+ax+b} $$
が有限値をもつためには,分母も $x=3$ で $0$ にならなければならないから,
$$ x^2+ax+b=(x-3)(x+c) $$
とおける。
これを展開すると
$$ x^2+ax+b=x^2+(c-3)x-3c $$
より,
$$ a=c-3,\qquad b=-3c $$
である。
したがって極限は
$$ \begin{aligned} \lim_{x\to 3}\frac{(x-3)(x+5)}{(x-3)(x+c)} &= \lim_{x\to 3}\frac{x+5}{x+c} \\ \frac{8}{3+c} \end{aligned} $$
となる。これが $3$ に等しいので,
$$ \frac{8}{3+c}=3 $$
すなわち
$$ 8=3(3+c)=9+3c $$
より,
$$ 3c=-1,\qquad c=-\frac13 $$
を得る。
よって
$$ a=c-3=-\frac13-3=-\frac{10}{3}, \qquad b=-3c=-3\left(-\frac13\right)=1 $$
である。
解法2
分母も $x=3$ で $0$ にならないと極限は $0$ になってしまうので,まず
$$ 3^2+3a+b=0 $$
すなわち
$$ 9+3a+b=0 $$
が必要である。
ここで分子は
$$ x^2+2x-15=(x-3)(x+5) $$
であり,$x=3$ で 1 次の零点をもつ。極限が有限非零の値 $3$ になるためには,分母も $x=3$ で 1 次の零点をもつ必要がある。
そこで,分母を $(x-3)$ で割ると
$$ x^2+ax+b=(x-3)\left(x+a+3\right) $$
となるためには,定数項について
$$ b=-3(a+3) $$
でなければならない。これは先ほどの条件 $9+3a+b=0$ と同じである。
よって
$$ x^2+ax+b=(x-3)(x+a+3) $$
と表せるので,
$$ \begin{aligned} \lim_{x\to 3}\frac{x^2+2x-15}{x^2+ax+b} &= \lim_{x\to 3}\frac{(x-3)(x+5)}{(x-3)(x+a+3)} \\ \frac{8}{a+6} \end{aligned} $$
これが $3$ に等しいから,
$$ \frac{8}{a+6}=3 $$
より,
$$ 8=3a+18 $$
したがって
$$ 3a=-10,\qquad a=-\frac{10}{3} $$
である。
これを
$$ 9+3a+b=0 $$
に代入すると,
$$ 9+3\left(-\frac{10}{3}\right)+b=0 $$
$$ 9-10+b=0 $$
$$ b=1 $$
となる。
解説
この問題の要点は,極限値が有限の非零値になるとき,分子と分母が同じ次数だけ $0$ になる必要があることである。
分子は $x=3$ で $(x-3)$ を 1 つだけ因数にもつので,分母も同様に $(x-3)$ を 1 つだけ因数にもつとみて処理すればよい。単に $x=3$ を代入して条件を立てるだけでなく,その後に因数 $(x-3)$ を約して極限値を求める流れが重要である。
答え
$$ a=-\frac{10}{3},\qquad b=1 $$