基礎問題集
数学2 微分法「グラフ・増減・極値」の問題1 解説
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解説
方針・初手
$a$ による変化は $a-\dfrac{1}{a}$ の形でしか現れないので、まず
$$ b=a-\frac{1}{a} $$
とおいて整理する。
すると $f(x)$ は $b$ を含む3次関数になる。極大値と極小値の差は、極値をとる2点の間で導関数を積分すれば簡潔に表せるので、その形で処理する。
解法1
$$ b=a-\frac{1}{a} $$
とおくと、
$$ f(x)=(3x^2-4)(x-b)=3x^3-3bx^2-4x+4b $$
である。
したがって導関数は
$$ f'(x)=9x^2-6bx-4 $$
となる。これを $0$ とおくと、
$$ 9x^2-6bx-4=0 $$
より
$$ x=\frac{6b\pm \sqrt{36b^2+144}}{18} =\frac{b\pm \sqrt{b^2+4}}{3} $$
を得る。
そこで
$$ x_1=\frac{b-\sqrt{b^2+4}}{3},\qquad x_2=\frac{b+\sqrt{b^2+4}}{3} \quad (x_1<x_2) $$
とおく。
$f'(x)$ は上に開く2次式であるから、$x_1$ で極大、$x_2$ で極小をとる。
また、
$$ f'(x)=9(x-x_1)(x-x_2) $$
と因数分解できるので、極大値と極小値の差は
$$ \begin{aligned} f(x_1)-f(x_2) &= -\int_{x_1}^{x_2} f'(x),dx \\ -9\int_{x_1}^{x_2}(x-x_1)(x-x_2),dx \end{aligned} $$
である。
ここで
$$ m=\frac{x_1+x_2}{2},\qquad d=\frac{x_2-x_1}{2} $$
とおき、$x=m+t$ と変数変換すると、積分区間は $t=-d$ から $d$ になり、
$$ (x-x_1)(x-x_2)=(t+d)(t-d)=t^2-d^2 $$
だから、
$$ \begin{aligned} f(x_1)-f(x_2) &=-9\int_{-d}^{d}(t^2-d^2),dt \\ &=-9\left[\frac{t^3}{3}-d^2t\right]_{-d}^{d} \\ &=12d^3. \end{aligned} $$
さらに $d=\dfrac{x_2-x_1}{2}$ であるから、
$$ f(x_1)-f(x_2)=\frac{3}{2}(x_2-x_1)^3 $$
となる。
ここで
$$ \begin{aligned} x_2-x_1 &= \frac{2\sqrt{b^2+4}}{3} \end{aligned} $$
なので、
$$ \begin{aligned} f(x_1)-f(x_2) &=\frac{3}{2}\left(\frac{2\sqrt{b^2+4}}{3}\right)^3 \\ &=\frac{4}{9}(b^2+4)^{3/2}. \end{aligned} $$
この値が最小となるのは、$b^2$ が最小となるとき、すなわち
$$ b=0 $$
のときである。
$b=a-\dfrac{1}{a}$ であったから、
$$ a-\frac{1}{a}=0 $$
より
$$ a^2=1 $$
となる。
したがって
$$ a=\pm 1 $$
である。
解説
この問題の本質は、$a$ をそのまま追うのではなく
$$ a-\frac{1}{a} $$
を1つの文字 $b$ で置き換えることにある。
また、3次関数の極大値と極小値の差は、極値をとる2点そのものに代入して計算すると煩雑になりやすい。導関数を積分して差を表すと、極値の差が「2つの極値点の距離」だけで決まる形になり、計算が大幅に整理される。
答え
$$ a=\pm 1 $$
である。