基礎問題集
数学2 微分法「グラフ・増減・極値」の問題15 解説
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解説
方針・初手
まず
$$ t=a^2+3a+2=(a+1)(a+2) $$
とおく。すると与えられた関数は
$$ f(x)=x^3+t^2x^2-\frac{4}{27}t^3 $$
となる。
極大値をもつかどうかは、導関数 $f'(x)$ が異なる2つの実数解をもつかどうかを見ればよい。また、極大値 $M$ は極大点における関数値を計算して求める。
解法1
$f(x)$ を微分すると
$$ f'(x)=3x^2+2t^2x=x(3x+2t^2) $$
である。したがって停留点は
$$ x=0,\quad x=-\frac{2}{3}t^2 $$
である。
ここで (i) $t=0$ のときを考えると、
$$ f'(x)=3x^2 $$
となり、$x=0$ でのみ $f'(x)=0$ であるが、符号は変化しない。したがってこのとき $f(x)$ は極大値をもたない。
一方、(ii) $t\neq 0$ のときは、$t^2>0$ であるから
$$ -\frac{2}{3}t^2<0 $$
となり、停留点は異なる2点である。さらに
$$ f''(x)=6x+2t^2 $$
より、
$$ f''!\left(-\frac{2}{3}t^2\right) =6\left(-\frac{2}{3}t^2\right)+2t^2 =-2t^2<0 $$
であるから、$x=-\dfrac{2}{3}t^2$ で極大値をとる。
よって、三次関数が極大値をもつための条件は
$$ t\neq 0 $$
すなわち
$$ a^2+3a+2\neq 0 $$
であり、
$$ (a+1)(a+2)\neq 0 $$
より
$$ a\neq -1,-2 $$
である。
次に極大値 $M$ を求める。極大点 $x=-\dfrac{2}{3}t^2$ を代入すると
$$ \begin{aligned} M &=f!\left(-\frac{2}{3}t^2\right) \\ &=\left(-\frac{2}{3}t^2\right)^3+t^2\left(-\frac{2}{3}t^2\right)^2-\frac{4}{27}t^3 \\ &=-\frac{8}{27}t^6+\frac{4}{9}t^6-\frac{4}{27}t^3 \\ &=\frac{4}{27}t^6-\frac{4}{27}t^3 \\ &=\frac{4}{27}\bigl(t^6-t^3\bigr). \end{aligned} $$
したがって
$$ M=\frac{4}{27}\left\{(a^2+3a+2)^6-(a^2+3a+2)^3\right\} $$
である。
さらに $M$ のとり得る値の範囲を求める。
$t=a^2+3a+2$ は
$$ t=\left(a+\frac{3}{2}\right)^2-\frac{1}{4} $$
と変形できるので、
$$ t\ge -\frac{1}{4} $$
である。ただし極大値をもつ場合を考えているので $t\neq 0$ である。
ここで
$$ u=t^3 $$
とおくと、$t\ge -\dfrac14$ より
$$ u\ge -\frac{1}{64} $$
であり、
$$ M=\frac{4}{27}(u^2-u) =\frac{4}{27}\left\{\left(u-\frac12\right)^2-\frac14\right\}. $$
よって
$$ M\ge -\frac{1}{27}. $$
等号は $u=\dfrac12$、すなわち $t=\sqrt[3]{\dfrac12}$ のときに成り立つ。これは $t\ge -\dfrac14$ の範囲内で実現可能であるから、最小値 $-\dfrac{1}{27}$ は実際にとる。
また $u\to \infty$ とすれば $M\to \infty$ であるから、上限はない。
したがって
$$ -\frac{1}{27}\le M<\infty $$
である。
解説
この問題では、$a$ を直接扱うよりも $t=a^2+3a+2$ とおいて整理するのが本筋である。導関数に現れるのが $t^2$ であるため、停留点の個数は $t=0$ のときだけ特別になる。
また、極大値の範囲は $M$ をそのまま $t$ の式で追うより、$u=t^3$ と置いて二次式
$$ u^2-u $$
としてみると一気に見通しがよくなる。平方完成によって最小値が直ちに分かる点が重要である。
答え
**(1)**
極大値をもつ条件は
$$ a^2+3a+2\neq 0 $$
すなわち
$$ a\neq -1,-2 $$
である。
**(2)**
極大値 $M$ は
$$ M=\frac{4}{27}\left\{(a^2+3a+2)^6-(a^2+3a+2)^3\right\} $$
である。
また、そのとり得る値の範囲は
$$ -\frac{1}{27}\le M<\infty $$
である。