基礎問題集
数学2 微分法「最大最小・解の個数」の問題15 解説
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解説
方針・初手
点対称移動では、元の点と移した先の点の中点が対称の中心になる。したがって、$C_1$ 上の一般の点 $(t,t^2)$ を対称移動した点を文字で表し、中点条件から $C_2$ の式を求めるのが自然である。
その後、$C_1$ と $C_2$ の交点は連立方程式で求まり、異なる2点で交わる条件は判別式で判定できる。
面積最大では、交点の $x$ 座標を $x_1,x_2$ とおき、弦 $PQ$ の方程式と長さを $x_1+x_2,\ x_1x_2$ で表すと整理しやすい。
解法1
**(1)**
対称の中心を
$$ M\left(a,\frac{2}{3}a^2+1\right) $$
とする。
$C_1:y=x^2$ 上の一般の点を
$$ A(t,t^2) $$
とおき、その対称移動した点を
$$ A'(X,Y) $$
とする。点対称より、$M$ は $AA'$ の中点であるから、
$$ \frac{t+X}{2}=a,\qquad \frac{t^2+Y}{2}=\frac{2}{3}a^2+1 $$
である。したがって、
$$ X=2a-t,\qquad Y=\frac{4}{3}a^2+2-t^2 $$
を得る。
ここで $t=2a-X$ であるから、
$$ Y=\frac{4}{3}a^2+2-(2a-X)^2 $$
すなわち
$$ Y=-X^2+4aX+2-\frac{8}{3}a^2 $$
である。よって、変数名を $x,y$ に戻せば、
$$ C_2:\ y=-x^2+4ax+2-\frac{8}{3}a^2 $$
である。
**(2)**
$C_1$ と $C_2$ の交点は
$$ x^2=-x^2+4ax+2-\frac{8}{3}a^2 $$
を満たすから、
$$ 2x^2-4ax-2+\frac{8}{3}a^2=0 $$
すなわち
$$ x^2-2ax+\frac{4}{3}a^2-1=0 $$
を解けばよい。
異なる2点で交わるための条件は、この2次方程式が異なる2実根をもつことである。判別式を $D$ とすると、
$$ D=(-2a)^2-4\left(\frac{4}{3}a^2-1\right) =4a^2-\frac{16}{3}a^2+4 =4-\frac{4}{3}a^2 $$
であるから、
$$ D>0 \iff 4-\frac{4}{3}a^2>0 \iff a^2<3 $$
となる。もともと $a>0$ なので、
$$ 0<a<\sqrt{3} $$
である。
**(3)**
$C_1$ と $C_2$ の交点の $x$ 座標を $x_1,x_2$ とする。すると、(2) で得た2次方程式より
$$ x_1+x_2=2a,\qquad x_1x_2=\frac{4}{3}a^2-1 $$
である。
交点を
$$ P(x_1,x_1^2),\qquad Q(x_2,x_2^2) $$
とする。
まず、放物線 $y=x^2$ 上の2点 $(u,u^2),(v,v^2)$ を結ぶ直線は
$$ y=(u+v)x-uv $$
で表される。したがって、弦 $PQ$ の方程式は
$$ y=(x_1+x_2)x-x_1x_2 $$
すなわち
$$ y=2ax-\frac{4}{3}a^2+1 $$
である。
次に、$|PQ|$ を求める。$x_2-x_1>0$ とすると、
$$ |PQ| =\sqrt{(x_2-x_1)^2+(x_2^2-x_1^2)^2} =(x_2-x_1)\sqrt{1+(x_1+x_2)^2} $$
である。また、
$$ (x_2-x_1)^2=(x_1+x_2)^2-4x_1x_2 $$
より、
$$ (x_2-x_1)^2 =(2a)^2-4\left(\frac{4}{3}a^2-1\right) =4\left(1-\frac{a^2}{3}\right) $$
だから、
$$ |PQ|=2\sqrt{1-\frac{a^2}{3}}\sqrt{1+4a^2} $$
を得る。
一方、点 $R(0,2)$ から直線
$$ 2ax-y-\frac{4}{3}a^2+1=0 $$
までの距離は
$$ \frac{\left|2a\cdot 0-2-\frac{4}{3}a^2+1\right|}{\sqrt{4a^2+1}} =\frac{1+\frac{4}{3}a^2}{\sqrt{4a^2+1}} $$
である。
よって、三角形 $PQR$ の面積を $S$ とすると、
$$ S=\frac{1}{2}\cdot |PQ|\cdot \text{(RからPQへの距離)} $$
より
$$ S=\frac{1}{2}\cdot 2\sqrt{1-\frac{a^2}{3}}\sqrt{1+4a^2} \cdot \frac{1+\frac{4}{3}a^2}{\sqrt{1+4a^2}} $$
したがって、
$$ S(a)=\left(1+\frac{4}{3}a^2\right)\sqrt{1-\frac{a^2}{3}} \qquad \left(0<a<\sqrt{3}\right) $$
となる。
これを微分すると、
$$ S'(a) =\frac{8a}{3}\sqrt{1-\frac{a^2}{3}} -\left(1+\frac{4}{3}a^2\right)\frac{a}{3\sqrt{1-\frac{a^2}{3}}} $$
であり、整理して
$$ \begin{aligned} S'(a) &= \frac{a}{3\sqrt{1-\frac{a^2}{3}}}(7-4a^2) \end{aligned} $$
となる。
ここで $0<a<\sqrt{3}$ では分母は正であり、$a>0$ でもあるから、$S'(a)$ の符号は $7-4a^2$ の符号で決まる。したがって、
$$ S'(a)>0 \iff 0<a<\frac{\sqrt{7}}{2}, \qquad S'(a)<0 \iff \frac{\sqrt{7}}{2}<a<\sqrt{3} $$
である。よって、$S(a)$ は
$$ a=\frac{\sqrt{7}}{2} $$
で最大になる。
解説
この問題の要点は、点対称移動を「中点条件」で式に落とすことである。ここを一般の点で処理すれば、$C_2$ はすぐに求まる。
また、交点を求めた後に座標をそのまま代入して面積を計算すると煩雑になりやすい。交点の $x$ 座標を2次方程式の根とみなし、和と積
$$ x_1+x_2,\qquad x_1x_2 $$
を使うと、弦 $PQ$ の方程式、長さ、さらに面積まで一貫して簡潔に表せる。放物線 $y=x^2$ では、2点 $(u,u^2),(v,v^2)$ を結ぶ直線が
$$ y=(u+v)x-uv $$
になることは典型的な処理である。
答え
**(1)**
$$ C_2:\ y=-x^2+4ax+2-\frac{8}{3}a^2 $$
**(2)**
$$ 0<a<\sqrt{3} $$
**(3)**
$$ a=\frac{\sqrt{7}}{2} $$