基礎問題集
数学2 微分法「最大最小・解の個数」の問題49 解説
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解説
方針・初手
まず $f(x)$ を見やすい形に変形する。
$x+1$ をひとまとまりとみると、
$$ f(x)=(x+1)^3-3t^2(x+1)+2t^3 $$
となる。したがって、$y=x+1$ とおけば $f(x)=y^3-3t^2y+2t^3$ であり、これを因数分解すると極値や区間での増減が一気に分かる。
解法1
**(1)**
$2t^3-3t^2+1$ を因数分解する。
$t=1$ を代入すると
$$ 2-3+1=0 $$
より、$t-1$ を因数にもつ。
実際に割ると
$$ 2t^3-3t^2+1=(t-1)(2t^2-t-1) $$
であり、
$$ 2t^2-t-1=(2t+1)(t-1) $$
だから、
$$ 2t^3-3t^2+1=(t-1)^2(2t+1) $$
である。
**(2)**
$f(x)$ が極小値 $0$ をもつことを示す。
先ほどの形を用いて $y=x+1$ とおくと、
$$ f(x)=y^3-3t^2y+2t^3 $$
である。これを因数分解すると、
$$ y^3-3t^2y+2t^3=(y-t)^2(y+2t) $$
となるから、
$$ f(x)=(x-t+1)^2(x+2t+1) $$
を得る。
次に微分すると、
$$ f'(x)=3x^2+6x-3(t^2-1) $$
であり、
$$ f'(x)=3{(x+1)^2-t^2}=3(x-t+1)(x+t+1) $$
となる。したがって、停留点は
$$ x=t-1,\quad x=-t-1 $$
である。
ここで $t>0$ なので $-t-1<t-1$ であり、また $f'(x)$ の符号は
- $x<-t-1$ で正
- $-t-1<x<t-1$ で負
- $x>t-1$ で正
となる。よって $x=t-1$ で極小となる。
そのときの値は、
$$ f(t-1)=(t-1-t+1)^2(t-1+2t+1)=0 $$
である。したがって、$f(x)$ は極小値 $0$ をもつ。
**(3)**
$-1\leqq x\leqq 2$ における $f(x)$ の最小値 $m$ と最大値 $M$ を求める。
区間 $-1\leqq x\leqq 2$ では
$$ x+t+1\geqq t>0 $$
であるから、この区間内では $f'(x)$ の符号は $x-t+1=x-(t-1)$ の符号だけで決まる。
したがって、増減は $t$ の値で場合分けされる。
**(i)**
$0<t\leqq 3$ のとき
このとき $t-1\in[-1,2]$ である。よって $x=t-1$ で最小となり、
$$ m=f(t-1)=0 $$
である。
最大値は端点で比較すればよい。まず、
$$ f(-1)=2t^3 $$
であり、また
$$ f(2)=8+12-6(t^2-1)+2t^3-3t^2+1 =2t^3-9t^2+27 $$
さらに、
$$ 2t^3-9t^2+27=(t-3)^2(2t+3) $$
である。
両者の差をとると、
$$ f(2)-f(-1)=27-9t^2=9(3-t^2) $$
となるから、
- $0<t<\sqrt{3}$ では $f(2)>f(-1)$
- $t=\sqrt{3}$ では $f(2)=f(-1)$
- $\sqrt{3}<t\leqq 3$ では $f(2)<f(-1)$
である。よって
$$ M= \begin{cases} (t-3)^2(2t+3) & (0<t\leqq \sqrt{3})\\ 2t^3 & (\sqrt{3}\leqq t\leqq 3) \end{cases} $$
となる。
**(ii)**
$t>3$ のとき
このとき $t-1>2$ であるから、区間 $[-1,2]$ では常に
$$ x-(t-1)<0 $$
となり、$f'(x)<0$ が成り立つ。したがって $f(x)$ は区間全体で単調減少である。
よって最大値は $x=-1$、最小値は $x=2$ で与えられ、
$$ M=f(-1)=2t^3 $$
$$ m=f(2)=(t-3)^2(2t+3) $$
となる。
以上をまとめると、
$$ m= \begin{cases} 0 & (0<t\leqq 3)\\ (t-3)^2(2t+3) & (t>3) \end{cases} $$
$$ M= \begin{cases} (t-3)^2(2t+3) & (0<t\leqq \sqrt{3})\\ 2t^3 & (t\geqq \sqrt{3}) \end{cases} $$
である。
解説
この問題の本質は、$x+1$ に着目して
$$ f(x)=(x-t+1)^2(x+2t+1) $$
と因数分解することにある。これにより、極小値が $0$ になることはすぐ分かる。
また、区間 $[-1,2]$ では $x+t+1>0$ が常に成り立つため、$f'(x)$ の符号判定が $x-(t-1)$ のみで済む。したがって、増減表を複雑に書かなくても、$t-1$ が区間内に入るかどうかで最小値の位置が決まり、最大値は端点比較に帰着される。
端点比較では
$$ f(-1)=2t^3,\quad f(2)=(t-3)^2(2t+3) $$
を直接比べるのではなく、差
$$ f(2)-f(-1)=9(3-t^2) $$
を見るのが最短である。
答え
$$ \text{(1)}\quad 2t^3-3t^2+1=(t-1)^2(2t+1) $$
$$ \text{(2)}\quad f(x)\text{ は }x=t-1\text{ で極小値 }0\text{ をもつ} $$
$$ \text{(3)}\quad m= \begin{cases} 0 & (0<t\leqq 3)\\ (t-3)^2(2t+3) & (t>3) \end{cases} $$
$$ M= \begin{cases} (t-3)^2(2t+3) & (0<t\leqq \sqrt{3})\\ 2t^3 & (t\geqq \sqrt{3}) \end{cases} $$