基礎問題集
数学2 微分法「最大最小・解の個数」の問題66 解説
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解説
方針・初手
$3^x$ と $3^{-x}$ が混在しているので、まず $a=3^x,(>0)$ とおいて整理するのが自然である。
すると
$$ t=4\cdot 3^x+3^{-x}=4a+\frac{1}{a} $$
となり、$f(x)$ も $a,\dfrac1a$ を用いて整理できる。 そのうえで $f(x)$ を $t$ の式に直し、最後は「1つの $t$ に対して $x$ が何個対応するか」を見ればよい。
解法1
**(1)**
$t$ の最小値とそのときの $x$ を求める。
$a=3^x,(>0)$ とおくと
$$ t=4a+\frac{1}{a} $$
である。
相加平均・相乗平均の関係より
$$ 4a+\frac{1}{a}\geqq 2\sqrt{4a\cdot \frac{1}{a}}=4 $$
である。等号成立条件は
$$ 4a=\frac{1}{a} $$
すなわち
$$ 4a^2=1 $$
より
$$ a=\frac12 $$
である。$a=3^x$ だから
$$ 3^x=\frac12 $$
となり、
$$ x=\log_3\frac12=-\log_3 2 $$
である。
したがって、$t$ の最小値は $4$、そのときの $x$ は $-\log_3 2$ である。
**(2)**
$f(x)$ を $t$ の式で表す。
$a=3^x,(>0)$ とおくと
$$ 9^x=a^2,\qquad 3^{x+2}=9a,\qquad 3^{-x+2}=\frac{9}{a},\qquad 9^{-x}=\frac{1}{a^2} $$
であるから、
$$ f(x)=16a^2-36a-\frac{9}{a}+\frac{1}{a^2} $$
となる。
一方、
$$ t=4a+\frac{1}{a} $$
より
$$ t^2=\left(4a+\frac{1}{a}\right)^2=16a^2+8+\frac{1}{a^2} $$
であり、
$$ 9t=36a+\frac{9}{a} $$
である。したがって
$$ t^2-9t-8 =16a^2+8+\frac{1}{a^2}-36a-\frac{9}{a}-8 =16a^2-36a-\frac{9}{a}+\frac{1}{a^2} =f(x) $$
となる。
ゆえに
$$ f(x)=t^2-9t-8 $$
である。
(3) 方程式 $f(x)=k$ の相異なる実数解の個数が $3$ 個であるとき、$k$ とその3つの実数解を求める。
(2) より
$$ f(x)=k \iff t^2-9t-8=k $$
である。すなわち
$$ t^2-9t-(k+8)=0 $$
を満たす $t$ を考えればよい。
また (1) より、$t$ の取りうる値は
$$ t\geqq 4 $$
である。
さらに、$t=4a+\dfrac1a$ に対して $a>0$ を考えると、
$$ 4a+\frac{1}{a}=t \iff 4a^2-ta+1=0 $$
である。この二次方程式は
- $t=4$ のとき重解をもち、$a=\dfrac12$ の1個
- $t>4$ のとき異なる正の2解をもつ
したがって、$t=4$ に対しては $x$ は1個、$t>4$ に対しては $x$ は2個対応する。
よって、$f(x)=k$ の実数解がちょうど3個となるには、$t$ の解が
- 1つは $t=4$
- もう1つは $t>4$
でなければならない。
そこで $t=4$ を
$$ t^2-9t-(k+8)=0 $$
に代入すると
$$ 16-36-(k+8)=0 $$
より
$$ k=-28 $$
を得る。
このとき
$$ t^2-9t-(k+8)=t^2-9t+20=(t-4)(t-5) $$
となるから、$t=4,5$ である。
次に、それぞれに対する $x$ を求める。
まず $t=4$ のときは、(1) より
$$ x=-\log_3 2 $$
である。
次に $t=5$ のとき
$$ 4\cdot 3^x+3^{-x}=5 $$
であり、$a=3^x$ とおくと
$$ 4a+\frac1a=5 $$
すなわち
$$ 4a^2-5a+1=0 $$
である。これを因数分解すると
$$ (4a-1)(a-1)=0 $$
より
$$ a=\frac14,\ 1 $$
したがって
$$ 3^x=\frac14,\ 1 $$
より
$$ x=\log_3\frac14=-\log_3 4,\qquad x=0 $$
となる。
以上より、実数解は
$$ x=-\log_3 4,\ -\log_3 2,\ 0 $$
の3個である。
解説
この問題の本質は、$3^x$ と $3^{-x}$ を別々に扱わず、$a=3^x$ とおいて $a,\dfrac1a$ の形にまとめることである。
とくに
$$ t=4a+\frac1a $$
とおいたあと、
$$ f(x)=16a^2-36a-\frac9a+\frac1{a^2} $$
をそのまま眺めるのではなく、
$$ t^2=\left(4a+\frac1a\right)^2 $$
を作ると $f(x)$ が二次式 $t^2-9t-8$ に落ちる。この変形が中心である。
また (3) では、$t$ の値が1つ決まったときに $x$ が何個対応するかを見る必要がある。 $t=4$ は最小値なので $x$ が1個、$t>4$ なら左右に2個出る。この対応関係を見落とすと、実数解の個数を正しく数えられない。
答え
**(1)**
$$ t_{\min}=4,\qquad x=-\log_3 2 $$
**(2)**
$$ f(x)=t^2-9t-8 $$
**(3)**
$$ k=-28 $$
このとき $f(x)=k$ の3つの実数解は
$$ x=-\log_3 4,\ -\log_3 2,\ 0 $$
である。