基礎問題集
数学2 微分法「接線・不等式」の問題8 解説
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解説
方針・初手
2曲線が第1象限内の同じ点で接線を共有するので、その接点を $P$ とおく。すると
- 2曲線は $P$ を共通に通る
- $P$ における微分係数が一致する
- 共有接線は点 $(0,-a)$ を通る
という3条件が使える。接点の $x$ 座標を $t , (>0)$ とおいて連立するのが自然である。
解法1
第1象限内の接点を
$$ P\left(t,; t^3+at+3\right)=\left(t,; t^2+b\right) \qquad (t>0) $$
とおく。
このとき、2曲線が $P$ で接線を共有するから、まず関数値が等しく
$$ t^3+at+3=t^2+b $$
であり、また微分係数も等しい。
$C_1:y=x^3+ax+3$ の導関数は
$$ y'=3x^2+a $$
$C_2:y=x^2+b$ の導関数は
$$ y'=2x $$
であるから、$x=t$ において
$$ 3t^2+a=2t $$
を得る。
次に、共有接線を $L$ とする。$L$ の傾きは $2t$ であり、$P$ を通るから
$$ L:; y-(t^2+b)=2t(x-t) $$
である。
さらに、この直線は $(0,-a)$ を通るので、$x=0,; y=-a$ を代入して
$$ -a-(t^2+b)=2t(0-t)=-2t^2 $$
すなわち
$$ -a=t^2-b $$
より
$$ b=t^2+a $$
を得る。
一方、最初の関数値の一致
$$ t^3+at+3=t^2+b $$
に上式 $b=t^2+a$ を代入すると
$$ t^3+at+3=2t^2+a $$
となるが、ここで $a=2t-3t^2$ を用いて整理するより、接線条件から直接 $a$ を求めた方が早い。
共有接線 $L$ は $C_1$ の接線でもあるから、$C_1$ の $x=t$ における接線の式は
$$ y-(t^3+at+3)=(3t^2+a)(x-t) $$
である。これが $(0,-a)$ を通るので
$$ -a-(t^3+at+3)=(3t^2+a)(-t) $$
よって
$$ -a-t^3-at-3=-3t^3-at $$
したがって
$$ -a+2t^3-3=0 $$
すなわち
$$ a=2t^3-3 $$
を得る。
これと、微分係数の一致から得た
$$ a=2t-3t^2 $$
を等しいとして
$$ 2t^3-3=2t-3t^2 $$
$$ 2t^3+3t^2-2t-3=0 $$
$$ (2t+3)(t^2-1)=0 $$
となる。
$t>0$ であるから
$$ t=1 $$
である。
すると
$$ a=2\cdot 1^3-3=-1 $$
また
$$ b=t^2+a=1+(-1)\text{ ではない} $$
ここは先ほどの式を確認する。$(0,-a)$ を $C_2$ の接線
$$ y-(t^2+b)=2t(x-t) $$
に代入した式は
$$ -a-(t^2+b)=-2t^2 $$
であったから
$$ -a=t^2-b $$
すなわち
$$ b=t^2+a $$
ではなく
$$ b=t^2+a $$
と見えるが、$a=-1,; t=1$ を入れると $b=0$ となり、共通点条件に合わない。したがってこの変形をもう一度丁寧に行う。
$$ -a-(t^2+b)=-2t^2 $$
両辺に $t^2+b$ を加えると
$$ -a=-t^2+b $$
よって
$$ b=t^2-a $$
である。
したがって
$$ b=1-(-1)=2 $$
となる。
最後に接線の傾きは
$$ 2t=2 $$
であり、$(0,-a)=(0,1)$ を通るから
$$ L:; y=2x+1 $$
である。
解説
共有接線の問題では、接点の $x$ 座標を文字でおき、
- 2曲線の値が一致する
- 微分係数が一致する
- 接線が指定された点を通る
という条件を素直に式にするのが基本である。
この問題では、接線が $(0,-a)$ を通るという条件を $C_1$ 側から使うと $a=2t^3-3$ が出て、微分係数の一致と組み合わせることで $t$ が決まる。最後に $b$ と接線の式を求めればよい。
途中で符号を取り違えやすいので、直線に点を代入する計算は丁寧に追う必要がある。
答え
$$ a=-1,\qquad b=2 $$
共有接線は
$$ y=2x+1 $$
である。