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数学2 微分法「接線・不等式」の問題13 解説

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数学2微分法接線・不等式問題13
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数学2 微分法 接線・不等式 問題13の問題画像
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解説

方針・初手

点 $P$ から曲線 $C$ に引いた接線の接点の $x$ 座標を $t$ とおく。接線が $P$ を通る条件を $t$ について立てると3次方程式が得られ、その異なる実数解の個数が接線の本数になる。

まずその3次方程式を整理し、$b/a$ の値によって接線の本数がどう変わるかを調べる。

解法1

曲線 $C$ を

$$ f(x)=x^3-a^2x+a^3 $$

とおく。

接点を $T(t,f(t))$ とすると、$T$ における接線は

$$ y=f(t)+f'(t)(x-t) $$

であり、

$$ f'(t)=3t^2-a^2 $$

である。この接線が $P(b,0)$ を通る条件は

$$ 0=f(t)+f'(t)(b-t) $$

であるから、

$$ 0=t^3-a^2t+a^3+(3t^2-a^2)(b-t) $$

となる。整理すると

$$ 2t^3-3bt^2+a^2b-a^3=0 $$

を得る。

したがって、点 $P$ から曲線 $C$ に引ける接線の本数は、方程式

$$ 2t^3-3bt^2+a^2b-a^3=0 $$

の異なる実数解の個数に等しい。

ここで

$$ t=au,\qquad b=av \quad (v>0) $$

とおくと、

$$ 2u^3-3vu^2+v-1=0 $$

となる。これを

$$ H(u)=2u^3-3vu^2+v-1 $$

とおくと、

$$ H'(u)=6u(u-v) $$

であるから、極大点は $u=0$、極小点は $u=v$ である。

それぞれの値は

$$ H(0)=v-1 $$

および

$$ H(v)=-v^3+v-1=-(v^3-v+1) $$

である。

ここで

$$ g(v)=v^3-v+1 $$

とおくと、

$$ g'(v)=3v^2-1 $$

より、$v>0$ における最小値は $v=\dfrac1{\sqrt3}$ でとる。したがって

$$ g\left(\frac1{\sqrt3}\right)=1-\frac{2}{3\sqrt3}>0 $$

であるから、

$$ v^3-v+1>0 \qquad (v>0) $$

すなわち

$$ H(v)<0 \qquad (v>0) $$

が常に成り立つ。

以上より、$H(u)$ の実数解の個数は $H(0)=v-1$ の符号で決まる。

**(i)**

$0<v<1$ のとき

極大値も極小値も負であるから、実数解は1個である。したがって接線は1本である。

**(ii)**

$v=1$ のとき

$$ 2u^3-3u^2=u^2(2u-3)=0 $$

となるから、異なる実数解は

$$ u=0,\ \frac32 $$

の2個である。したがって接線はちょうど2本である。

**(iii)**

$v>1$ のとき

極大値が正、極小値が負であるから、実数解は3個である。したがって接線はちょうど3本である。

よって、(1) の条件は

$$ \frac ba>1 $$

すなわち

$$ b>a $$

である。図示すると、$(a,b)$ 平面の第一象限において、直線 $b=a$ の上側の領域である。

次に (2) を考える。接線がちょうど2本であるためには、上の (ii) より

$$ b=a $$

でなければならない。

このとき接点の $x$ 座標は

$$ t=0,\ \frac{3a}{2} $$

である。したがって2つの接点を

$$ A=(0,a^3),\qquad B=\left(\frac{3a}{2},\ \left(\frac{3a}{2}\right)^3-a^2\cdot\frac{3a}{2}+a^3\right) $$

とおける。$B$ の $y$ 座標を整理すると

$$ B=\left(\frac{3a}{2},\frac{23}{8}a^3\right) $$

であり、また

$$ P=(a,0) $$

である。

したがって

$$ \vec{PA}=(-a,a^3),\qquad \vec{PB}=\left(\frac a2,\frac{23}{8}a^3\right) $$

であるから、

$$ \vec{PA}\cdot\vec{PB} =-a\cdot\frac a2+a^3\cdot\frac{23}{8}a^3 =\frac{a^2}{8}(23a^4-4) $$

となる。

$\angle APB<90^\circ$ であるための必要十分条件は

$$ \vec{PA}\cdot\vec{PB}>0 $$

であるから、

$$ 23a^4-4>0 $$

すなわち

$$ a>\sqrt[4]{\frac4{23}} $$

を得る。

さらに $b=a$ であるから、求める条件は

$$ b=a,\qquad a>\sqrt[4]{\frac4{23}} $$

である。

解説

接点の $x$ 座標を未知数として、「その点での接線が指定した点を通る条件」を立てるのが基本方針である。この問題ではそれが3次方程式になり、接線の本数はその異なる実数解の個数に一致する。

また、$t=au,\ b=av$ とおくと、本数の判定が比 $\dfrac ba$ のみに帰着する。したがって (1) は、3次関数の極大値と極小値の符号を見る典型問題である。

(2) では「ちょうど2本」は境界の場合であり、実際に $b=a$ に限られる。角の大小判定は、接線の傾きで処理するよりも、$\vec{PA},\vec{PB}$ の内積を用いる方が確実である。

答え

**(1)**

点 $P$ から曲線 $C$ に接線がちょうど3本引ける条件は

$$ b>a $$

である。したがって、$(a,b)$ 平面の第一象限における直線 $b=a$ の上側の領域である。

**(2)**

点 $P$ から曲線 $C$ に接線がちょうど2本引け、しかも $\angle APB<90^\circ$ となる条件は

$$ b=a,\qquad a>\sqrt[4]{\frac4{23}} $$

である。

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