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数学2 微分法「接線・不等式」の問題19 解説

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数学2微分法接線・不等式問題19
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数学2 微分法 接線・不等式 問題19の問題画像
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解説

方針・初手

変曲点は $f''(x)=0$ を満たす点であるから、まず $y=x^4-2(a+1)x^3+3ax^2$ を 2 回微分して、変曲点の $x$ 座標を求める。

その差が $\sqrt{2}$ であるという条件から $a$ を決定する。

その後は $a=1$ を代入して曲線を具体化し、変曲点 $P,Q$ の座標、さらに条件を満たす点 $R$ の座標を求めれば、面積や接線の情報も処理できる。

解法1

$f(x)=x^4-2(a+1)x^3+3ax^2$ とおく。

**(1)**

まず 2 階微分を求めると

$$ f''(x)=12x^2-12(a+1)x+6a=6{2x^2-2(a+1)x+a} $$

となる。

変曲点 $P,Q$ の $x$ 座標は、2 次方程式

$$ 2x^2-2(a+1)x+a=0 $$

の 2 つの実数解である。

2 次方程式 $Ax^2+Bx+C=0$ の 2 解の差の絶対値は $\dfrac{\sqrt{B^2-4AC}}{|A|}$ であるから、この 2 解の差は

$$ \frac{\sqrt{[-2(a+1)]^2-4\cdot 2\cdot a}}{2} =\frac{\sqrt{4(a+1)^2-8a}}{2} =\sqrt{a^2+1} $$

である。

これが $\sqrt{2}$ に等しいので、

$$ \sqrt{a^2+1}=\sqrt{2} $$

より

$$ a^2=1 $$

となる。$a>0$ であるから、

$$ a=1 $$

である。

**(2)**

以後 $a=1$ とする。このとき

$$ f(x)=x^4-4x^3+3x^2 $$

である。

変曲点の $x$ 座標は

$$ f''(x)=12x^2-24x+6=0 $$

すなわち

$$ 2x^2-4x+1=0 $$

の解であるから、

$$ x=1\pm \frac{\sqrt{2}}{2} $$

となる。

小さい方を $P$、大きい方を $Q$ とすると、

$$ P\left(1-\frac{\sqrt{2}}{2},,f\left(1-\frac{\sqrt{2}}{2}\right)\right),\qquad Q\left(1+\frac{\sqrt{2}}{2},,f\left(1+\frac{\sqrt{2}}{2}\right)\right) $$

である。

ここで $u=x-1$ とおくと、

$$ f(1+u)=(1+u)^4-4(1+u)^3+3(1+u)^2 =u^4-3u^2-2u $$

となる。

$s=\dfrac{\sqrt{2}}{2}$ とおけば $s^2=\dfrac12,\ s^4=\dfrac14$ であるから、

$$ f(1-s)=s^4-3s^2+2s =\frac14-\frac32+\sqrt{2} =-\frac54+\sqrt{2} $$

$$ f(1+s)=s^4-3s^2-2s =\frac14-\frac32-\sqrt{2} =-\frac54-\sqrt{2} $$

よって

$$ P\left(1-\frac{\sqrt{2}}{2},,-\frac54+\sqrt{2}\right),\qquad Q\left(1+\frac{\sqrt{2}}{2},,-\frac54-\sqrt{2}\right) $$

である。

線分 $PQ$ の中点の $x$ 座標は

$$ \frac{\left(1-\frac{\sqrt{2}}{2}\right)+\left(1+\frac{\sqrt{2}}{2}\right)}{2}=1 $$

である。したがって、条件を満たす点 $R$ は $x=1$ をもち、$C$ 上にあるから

$$ R=(1,f(1))=(1,0) $$

となる。

次に三角形 $PQR$ の面積を求める。

$$ \overrightarrow{PQ} =\left(\sqrt{2},,-2\sqrt{2}\right),\qquad \overrightarrow{PR} =\left(\frac{\sqrt{2}}{2},,\frac54-\sqrt{2}\right) $$

であるから、

$$ \begin{aligned} [ PQR ] &=\frac12\left| \det\begin{pmatrix} \sqrt{2} & -2\sqrt{2}[2mm] \frac{\sqrt{2}}{2} & \frac54-\sqrt{2} \end{pmatrix}\right| [2mm] &=\frac12\left|\sqrt{2}\left(\frac54-\sqrt{2}\right)-(-2\sqrt{2})\cdot \frac{\sqrt{2}}{2}\right| [2mm] &=\frac12\left|\frac{5\sqrt{2}}{4}-2+2\right| [2mm] &=\frac{5\sqrt{2}}{8} \end{aligned} $$

よって、三角形 $PQR$ の面積は

$$ \frac{5\sqrt{2}}{8} $$

である。

**(3)**

$P$ の $x$ 座標を $t_P$、$Q$ の $x$ 座標を $t_Q$ とする。

一般に、$x=t$ における接線を $\ell_t$ とすると、

$$ g_t(x)=f(x)-\ell_t(x) $$

は、$x=t$ を少なくとも 2 重解にもつ。また $t$ が変曲点の $x$ 座標であれば $f''(t)=0$ であるから、$x=t$ は 3 重解になる。

実際、この問題では

$$ f'''(x)=24x-24 $$

であり、変曲点の $x$ 座標 $t_P=1-\dfrac{\sqrt{2}}{2},\ t_Q=1+\dfrac{\sqrt{2}}{2}$ はいずれも $1$ ではないので、

$$ f'''(t_P)\neq 0,\qquad f'''(t_Q)\neq 0 $$

である。したがって $g_t(x)$ は

$$ g_t(x)=(x-t)^3(x-s) $$

と書け、この $s$ が接線と曲線のもう 1 つの交点の $x$ 座標である。

ここで $g_t(x)$ は 4 次式であり、接線は 1 次式なので、$x^3$ の係数は $f(x)$ と同じく $-4$ である。ゆえに、4 つの根の和は

$$ t+t+t+s=4 $$

であり、

$$ s=4-3t $$

となる。

よって

$$ x_{P'}=4-3t_P,\qquad x_{Q'}=4-3t_Q $$

であるから、線分 $P'Q'$ の中点の $x$ 座標は

$$ \frac{x_{P'}+x_{Q'}}{2} =\frac{(4-3t_P)+(4-3t_Q)}{2} =4-\frac32(t_P+t_Q) $$

となる。

ところが

$$ t_P+t_Q=2 $$

であるから、

$$ 4-\frac32\cdot 2=1 $$

となる。

したがって、線分 $P'Q'$ の中点の $x$ 座標は

$$ 1 $$

である。

解説

この問題の要点は、変曲点を直接求めるのではなく、まず $f''(x)=0$ の 2 解に着目することである。2 解の差が与えられているので、2 次方程式の解の差の公式を使えば $a$ はすぐに決まる。

$a=1$ が出た後は、変曲点の $x$ 座標が $1$ を中心に対称になることが重要である。実際、$x=1$ を基準に $u=x-1$ とおくと式の構造が見やすくなり、$P,Q,R$ の座標計算や面積計算が整理される。

(3) では、変曲点における接線がその点で 3 重に接することを用いるのが本質である。4 次式と接線との差は 4 次式であり、その 3 重根が既知なら、残り 1 つの根は根の和から一気に求められる。

答え

**(1)**

$a=1$

**(2)**

三角形 $PQR$ の面積は

$$ \frac{5\sqrt{2}}{8} $$

**(3)**

線分 $P'Q'$ の中点の $x$ 座標は

$$ 1 $$

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