基礎問題集
数学2 微分法「接線・不等式」の問題26 解説
数学2の微分法「接線・不等式」にある問題26の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
$x$ のすべての実数に対して不等式が成り立つためには、特定の $x$ を代入して得られる必要条件をまず調べるのが自然である。
そのうえで、式を
$$ \begin{aligned} 3x^4-4ax^3-6x^2+12ax+7 &= \left(3x^4-6x^2+7\right)-4a\left(x^3-3x\right) \end{aligned} $$
と見て、$3x^4-6x^2+7$ が $x^3-3x$ をどの程度おさえられるかを調べる。
解法1
与えられた式を
$$ f(x)=3x^4-4ax^3-6x^2+12ax+7 $$
とおく。
まず、$f(x)\ge 0$ がすべての実数 $x$ で成り立つなら、特に $x=1,-1$ でも成り立つ。
$x=1$ を代入すると、
$$ f(1)=3-4a-6+12a+7=4+8a\ge 0 $$
より、
$$ a\ge -\frac12 $$
である。
また、$x=-1$ を代入すると、
$$ f(-1)=3+4a-6-12a+7=4-8a\ge 0 $$
より、
$$ a\le \frac12 $$
である。
したがって必要条件として
$$ -\frac12\le a\le \frac12 $$
を得る。
次に、これが十分条件でもあることを示す。
$f(x)$ を
$$ f(x)=\left(3x^4-6x^2+7\right)-4a\left(x^3-3x\right) $$
と変形する。
ここで、
$$ \begin{aligned} \left(3x^4-6x^2+7\right)-2\left(x^3-3x\right) &= 3x^4-2x^3-6x^2+6x+7 \end{aligned} $$
を因数分解すると、
$$ 3x^4-2x^3-6x^2+6x+7=(x+1)^2(3x^2-8x+7) $$
となる。
また、
$$ \begin{aligned} \left(3x^4-6x^2+7\right)+2\left(x^3-3x\right) &= 3x^4+2x^3-6x^2-6x+7 \end{aligned} $$
を因数分解すると、
$$ 3x^4+2x^3-6x^2-6x+7=(x-1)^2(3x^2+8x+7) $$
となる。
ここで
$$ 3x^2-8x+7,\qquad 3x^2+8x+7 $$
はいずれも判別式が
$$ (-8)^2-4\cdot 3\cdot 7=64-84=-20<0 $$
であり、しかも $x^2$ の係数が正であるから、すべての実数 $x$ に対して正である。
よって
$$ \left(3x^4-6x^2+7\right)-2\left(x^3-3x\right)\ge 0 $$
かつ
$$ \left(3x^4-6x^2+7\right)+2\left(x^3-3x\right)\ge 0 $$
である。したがって
$$ 3x^4-6x^2+7\ge 2\left|x^3-3x\right| $$
がすべての実数 $x$ に対して成り立つ。
いま $|a|\le \dfrac12$ とすると、$4|a|\le 2$ であるから、
$$ \begin{aligned} f(x) &= \left(3x^4-6x^2+7\right)-4a\left(x^3-3x\right) \ge \left(3x^4-6x^2+7\right)-4|a|\left|x^3-3x\right| \end{aligned} $$
$$ \ge \left(3x^4-6x^2+7\right)-2\left|x^3-3x\right| \ge 0 $$
となる。
よって、$-\dfrac12\le a\le \dfrac12$ ならば $f(x)\ge 0$ はすべての実数 $x$ に対して成り立つ。
以上より求める範囲は
$$ -\frac12\le a\le \frac12 $$
である。
解説
この問題では、まず $x=1,-1$ を代入すると $a$ の範囲に鋭い必要条件が出る点が重要である。
その後は、$a$ を含む部分を $x^3-3x$ にまとめ、
$$ 3x^4-6x^2+7 $$
との大小関係を調べればよい。実際には
$$ \left(3x^4-6x^2+7\right)\pm 2\left(x^3-3x\right) $$
がきれいに因数分解できるため、
$$ 3x^4-6x^2+7\ge 2|x^3-3x| $$
が従う。これにより $|a|\le \dfrac12$ がそのまま十分条件になる。
必要条件を先に出してから、それが十分でもあることを示す流れが最も見通しがよい。
答え
$$ -\frac12\le a\le \frac12 $$