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数学2 複素数と方程式「複素数」の問題6 解説

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数学2複素数と方程式複素数問題6
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数学2 複素数と方程式 複素数 問題6の問題画像
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解説

方針・初手

与えられた条件 $1+\omega+\omega^2=0$ は、$\omega$ が $1$ でない $3$ 乗根であることを示唆している。まず $\omega^3=1$ を示し、次に $1+\omega=-\omega^2$ を用いて $(1+\omega)^{3n}$ を処理する。

最後は二項展開を行い、添字を $3$ で割った余りごとにまとめるのが自然である。

解法1

**(1)**

与式より

$$ 1+\omega+\omega^2=0 $$

であるから、

$$ \omega^2+\omega+1=0 $$

である。ここで $\omega=1$ なら

$$ 1+\omega+\omega^2=1+1+1=3\neq 0 $$

となって矛盾するので、$\omega\neq 1$ である。

したがって

$$ \omega^3-1=(\omega-1)(\omega^2+\omega+1)=0 $$

において、$\omega-1\neq 0$ だから

$$ \omega^3=1 $$

が成り立つ。

**(2)**

与式 $1+\omega+\omega^2=0$ を変形すると

$$ 1+\omega=-\omega^2 $$

である。よって

$$ (1+\omega)^{3n}=(-\omega^2)^{3n}=(-1)^{3n}\omega^{6n} $$

となる。

ここで $\omega^3=1$ より

$$ \omega^{6n}=(\omega^3)^{2n}=1 $$

であるから、

$$ (1+\omega)^{3n}=(-1)^{3n}=(-1)^n $$

を得る。

**(3)**

次のようにおく。

$$ A=\sum_{k=0}^{n}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k},\qquad B=\sum_{k=0}^{n-1}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k+1},\qquad C=\sum_{k=0}^{n-1}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k+2} $$

まず $(1+\omega)^{3n}$ を二項展開すると、

$$ \begin{aligned} (1+\omega)^{3n} &=\sum_{r=0}^{3n}{}_{3n}\mathrm{C}_{r}\omega^r \\ &=\sum_{k=0}^{n}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k}\omega^{3k} +\sum_{k=0}^{n-1}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k+1}\omega^{3k+1} +\sum_{k=0}^{n-1}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k+2}\omega^{3k+2} \end{aligned} $$

となる。$\omega^3=1$ より $\omega^{3k}=1$、$\omega^{3k+1}=\omega$、$\omega^{3k+2}=\omega^2$ なので、

$$ (1+\omega)^{3n}=A+B\omega+C\omega^2 $$

である。一方、(2) より

$$ (1+\omega)^{3n}=(-1)^n $$

だから、

$$ A+B\omega+C\omega^2=(-1)^n $$

を得る。

次に、$1+\omega+\omega^2=0$ から

$$ 1+\omega^2=-\omega $$

であるので、

$$ (1+\omega^2)^{3n}=(-\omega)^{3n}=(-1)^n $$

である。これを同様に二項展開すると、

$$ (1+\omega^2)^{3n}=A+B\omega^2+C\omega $$

となるから、

$$ A+B\omega^2+C\omega=(-1)^n $$

を得る。

この2式の差をとると、

$$ (B-C)(\omega-\omega^2)=0 $$

である。ここで $\omega\neq \omega^2$ である。実際、$\omega=\omega^2$ なら $\omega(\omega-1)=0$ となるが、$\omega=0$ は $1+\omega+\omega^2=0$ に反し、$\omega=1$ もすでに否定した。よって

$$ B-C=0 $$

すなわち

$$ \begin{aligned} \sum_{k=0}^{n-1}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k+1} &= \sum_{k=0}^{n-1}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k+2} =0 \end{aligned} $$

が成り立つ。

さらに $B=C$ を

$$ A+B\omega+C\omega^2=(-1)^n $$

に代入すると、

$$ A+B(\omega+\omega^2)=(-1)^n $$

となる。ここで $1+\omega+\omega^2=0$ より $\omega+\omega^2=-1$ だから、

$$ A-B=(-1)^n $$

すなわち

$$ \begin{aligned} \sum_{k=0}^{n}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k} &= \sum_{k=0}^{n-1}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k+1} =(-1)^n \end{aligned} $$

が成り立つ。

解説

この問題の本質は、$\omega$ が $1$ でない $3$ 乗根であることにある。したがって $\omega^3=1$ を使うと、べきが $3$ ごとに循環し、二項展開の各項を添字の合同類ごとに整理できる。

(3) は、いわゆる「$3$ 乗根を使って二項係数を分類する」典型処理である。$(1+\omega)^{3n}$ と $(1+\omega^2)^{3n}$ を並べて使うと、${}_{3n}\mathrm{C}_{r}$ のうち $r\equiv 1,2 \pmod 3$ の部分和の関係がきれいに取り出せる。

答え

**(1)**

$$ \omega^3=1 $$

**(2)**

$$ (1+\omega)^{3n}=(-1)^n $$

**(3)**

$$ \begin{aligned} \sum_{k=0}^{n-1}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k+1} &= \sum_{k=0}^{n-1}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k+2} =0 \end{aligned} $$

$$ \begin{aligned} \sum_{k=0}^{n}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k} &= \sum_{k=0}^{n-1}{}_{3n}\mathrm{C}_{3k+1} =(-1)^n \end{aligned} $$

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