基礎問題集
数学2 複素数と方程式「複素数」の問題7 解説
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解説
方針・初手
$z$ は絶対値が $1$ の複素数なので、極形式に直して累乗を処理するのが基本である。 また、$w$ はそのまま累乗するのではなく、まず分母を有理化して簡単な形に直す。
解法1
まず $z$ について考える。
$$ z=\frac{1-\sqrt3 i}{2} =\frac12-\frac{\sqrt3}{2}i =\cos\left(-\frac{\pi}{3}\right)+i\sin\left(-\frac{\pi}{3}\right) $$
したがって、ド・モアブルの定理より
$$ z^n=\cos\left(-\frac{n\pi}{3}\right)+i\sin\left(-\frac{n\pi}{3}\right) $$
である。
よって
$$ z^{11} =\cos\left(-\frac{11\pi}{3}\right)+i\sin\left(-\frac{11\pi}{3}\right) $$
ここで、偏角は $2\pi$ だけ変えても同じ複素数を表すから、
$$ -\frac{11\pi}{3}+4\pi=\frac{\pi}{3} $$
より
$$ z^{11} =\cos\left(\frac{\pi}{3}\right)+i\sin\left(\frac{\pi}{3}\right) =\frac12+\frac{\sqrt3}{2}i $$
次に $z^{2000}$ を求める。
$z$ の偏角が $-\frac{\pi}{3}$ であるから、
$$ z^6=\cos(-2\pi)+i\sin(-2\pi)=1 $$
したがって、$2000=6\cdot 333+2$ より
$$ z^{2000}=z^{6\cdot 333+2}=(z^6)^{333}z^2=z^2 $$
よって
$$ z^{2000} =\cos\left(-\frac{2\pi}{3}\right)+i\sin\left(-\frac{2\pi}{3}\right) =-\frac12-\frac{\sqrt3}{2}i $$
次に $w$ を求める。
$$ w=\frac{5-i}{2-3i} =\frac{(5-i)(2+3i)}{(2-3i)(2+3i)} $$
分母は
$$ (2-3i)(2+3i)=4+9=13 $$
分子は
$$ (5-i)(2+3i)=10+15i-2i-3i^2=13+13i $$
であるから、
$$ w=\frac{13+13i}{13}=1+i $$
したがって
$$ w^7=(1+i)^7 $$
ここで
$$ (1+i)^2=1+2i+i^2=2i $$
ゆえに
$$ (1+i)^4=(2i)^2=-4 $$
したがって
$$ (1+i)^7=(1+i)^4(1+i)^2(1+i)=(-4)\cdot 2i\cdot (1+i) $$
これを計算すると
$$ (-4)\cdot 2i\cdot (1+i)=-8i(1+i)=8-8i $$
よって
$$ w^7=8-8i $$
解説
この問題の要点は、$z$ と $w$ で処理の方針が異なることにある。
$z$ は絶対値が $1$ であるため、極形式に直すと累乗が偏角の計算に帰着する。特に $z^6=1$ を使えば、$z^{2000}$ は指数を $6$ で割った余りだけ見ればよい。
一方、$w$ は分数の形のまま累乗すると不利である。先に有理化して $w=1+i$ と変形すれば、累乗計算はかなり簡単になる。このように、複素数の累乗では「極形式に直すべきか」「先に簡単な形へ変形すべきか」を見極めることが重要である。
答え
**[ア]** $\displaystyle \frac12+\frac{\sqrt3}{2}i$
**[イ]** $\displaystyle -\frac12-\frac{\sqrt3}{2}i$
**[ウ]** $\displaystyle 8-8i$