基礎問題集
数学2 複素数と方程式「因数定理・剰余の定理」の問題11 解説
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解説
方針・初手
まず
$$ P(x)=x^2+4x-5=(x-1)(x+5),\qquad Q(x)=2x^2-x-1=(x-1)(2x+1) $$
とおく。
条件は
$$ f(x)\equiv 4x-3 \pmod{P(x)},\qquad f(x)\equiv 5x-4 \pmod{Q(x)} $$
である。
このとき $P,Q$ は共通因子 $x-1$ をもつので、$f(x)$ は
$$ L(x)=\operatorname{lcm}(P(x),Q(x))=(x-1)(x+5)(2x+1) $$
を法として定まる。
したがって、$x+5$ で割った余りは剰余の定理で直接求まり、$2x^2+11x+6$ で割った余りが一意に定まるかどうかは $L(x)$ を法とした剰余で判定すればよい。
解法1
**(1)**
$x+5$ で割った余り
$x+5$ は $P(x)$ の因子であるから、
$$ f(-5)=4(-5)-3=-23 $$
である。
したがって、$f(x)$ を $x+5$ で割った余りは
$$ -23 $$
である。
**(2)**
$2x^2+11x+6$ で割った余り
$$ C(x)=2x^2+11x+6 $$
とおく。
$f(x)$ が条件を満たすとき、任意の多項式 $h(x)$ に対して
$$ F(x)=f(x)+L(x)h(x) $$
も同じ条件を満たす。
よって、$L(x)$ を $C(x)$ で割った余りが $0$ でなければ、$f(x)$ と $f(x)+L(x)$ は $C(x)$ で割った余りが異なり、余りは一意に定まらない。
そこで $L(x)$ を $C(x)$ で割った余りを求める。
$$ L(x)=(x-1)(x+5)(2x+1)=2x^3+9x^2-6x-5 $$
また
$$ C(x)=2x^2+11x+6\equiv 0 $$
より
$$ 2x^2\equiv -11x-6 \pmod{C(x)} $$
である。したがって
$$ 2x^3=x(2x^2)\equiv x(-11x-6)=-11x^2-6x \pmod{C(x)} $$
であり、さらに
$$ -11x^2\equiv -11\cdot \frac{-11x-6}{2}=\frac{121x+66}{2} \pmod{C(x)} $$
だから
$$ 2x^3\equiv \frac{109x+66}{2} \pmod{C(x)} $$
を得る。
よって
$$ \begin{aligned} L(x) &=2x^3+9x^2-6x-5 \\ &\equiv \frac{109x+66}{2}+\frac{-99x-54}{2}-6x-5 \\ &=1-x \pmod{C(x)}. \end{aligned} $$
$1-x\neq 0$ であるから、$L(x)$ は $C(x)$ で割り切れない。
したがって、$f(x)$ を $2x^2+11x+6$ で割った余りは一意に定まらない。
解説
この問題の要点は、2つの除式が互いに素ではなく、共通因子 $x-1$ をもつことである。
そのため、条件から $f(x)$ が一意に定まるわけではなく、最小公倍式
$$ L(x)=(x-1)(x+5)(2x+1) $$
を法としてしか定まらない。
$x+5$ で割った余りは、$x+5$ が $P(x)$ の因子なので $f(-5)$ を見ればただちに決まる。一方、$2x^2+11x+6$ については $L(x)$ を法とする自由度が残り、その自由度が実際に余りを変えてしまうので一意には決まらない。
答え
**(1)**
$x+5$ で割った余りは
$$ -23 $$
である。
**(2)**
$2x^2+11x+6$ で割った余りは一意に定まらない。