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数学2 複素数と方程式「高次方程式」の問題7 解説

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数学2複素数と方程式高次方程式問題7
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数学2 複素数と方程式 高次方程式 問題7の問題画像
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解説

方針・初手

(1) は、3次方程式 $x^3+px+q=0$ の判別式を用いるのが最短である。

(2) は、まず解と係数の関係から $\alpha^3+\beta^3+\gamma^3,\ \alpha^2+\beta^2+\gamma^2$ を $k$ で表し、与えられた条件式から $\alpha^2$ を求める。その後、$\alpha$ が実数であることを示し、残り2解を共役複素数として処理する。

解法1

(1) $k$ の値の範囲

方程式

$$ x^3+(1-k^2)x-k=0 $$

は、$x^3+px+q=0$ の形で

$$ p=1-k^2,\qquad q=-k $$

である。

3次方程式 $x^3+px+q=0$ の判別式は

$$ \Delta=-4p^3-27q^2 $$

であり、虚数解をもつことと $\Delta<0$ は同値である。

したがって

$$ \Delta=-4(1-k^2)^3-27k^2<0 $$

を解けばよい。ここで $t=k^2\ (\ge 0)$ とおくと、

$$ -4(1-t)^3-27t<0 $$

すなわち

$$ 4(1-t)^3+27t>0 $$

である。左辺を整理すると

$$ 4(1-t)^3+27t =4-12t+12t^2-4t^3+27t =(4-t)(2t+1)^2 $$

となる。

$2t+1>0$ であるから、

$$ (4-t)(2t+1)^2>0 $$

$$ 4-t>0 $$

と同値である。よって

$$ t<4 $$

すなわち

$$ k^2<4 $$

であるから、

$$ -2<k<2 $$

となる。

(2) $\alpha$ が実数であること、および $k$ と解の決定

方程式の3解を $\alpha,\beta,\gamma$ とする。

解と係数の関係より

$$ \alpha+\beta+\gamma=0,\qquad \alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha=1-k^2,\qquad \alpha\beta\gamma=k $$

である。

まず

$$ \alpha^3+\beta^3+\gamma^3-3\alpha\beta\gamma =(\alpha+\beta+\gamma){(\alpha+\beta+\gamma)^2-3(\alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha)} $$

より、$\alpha+\beta+\gamma=0$ を用いて

$$ \alpha^3+\beta^3+\gamma^3=3\alpha\beta\gamma=3k $$

を得る。

また

$$ \alpha^2+\beta^2+\gamma^2 =(\alpha+\beta+\gamma)^2-2(\alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha) =-2(1-k^2)=2(k^2-1) $$

である。

よって与えられた条件

$$ \alpha^3+\beta^3+\gamma^3=-2\alpha^2+\beta^2+\gamma^2 $$

に上の結果を代入すると、

$$ 3k=-2\alpha^2+(\beta^2+\gamma^2) $$

かつ

$$ \beta^2+\gamma^2 =(\alpha^2+\beta^2+\gamma^2)-\alpha^2 =2(k^2-1)-\alpha^2 $$

だから、

$$ 3k=2(k^2-1)-3\alpha^2 $$

したがって

$$ \alpha^2=\frac{2k^2-3k-2}{3} =\frac{(2k+1)(k-2)}{3} $$

を得る。

$\alpha$ は実数である

上式より $\alpha^2$ は実数である。

ここで $\alpha$ が実数でないと仮定する。$\alpha^2$ が実数であるから、$\alpha$ は純虚数で

$$ \alpha=it\qquad (t\ne 0,\ t\in\mathbb{R}) $$

と書ける。

これを方程式

$$ \alpha^3+(1-k^2)\alpha-k=0 $$

に代入すると、

$$ i(-t^3+(1-k^2)t)-k=0 $$

となるので、実部・虚部を比較して

$$ k=0,\qquad -t^3+t=0 $$

を得る。$t\ne 0$ より $t=\pm 1$、したがって $\alpha^2=-1$ である。

一方、$k=0$ を

$$ \alpha^2=\frac{2k^2-3k-2}{3} $$

に代入すると

$$ \alpha^2=-\frac{2}{3} $$

となり矛盾する。よって $\alpha$ は実数である。

$\alpha$ と $k$ を求める

(1) より $-2<k<2$ である。さらに $\alpha$ は実数なので $\alpha^2\ge 0$ から

$$ \frac{(2k+1)(k-2)}{3}\ge 0 $$

である。ここで $k<2$ だから

$$ 2k+1\le 0 $$

すなわち

$$ k\le -\frac12 $$

である。

方程式は虚数解をもつから、実数解は1個であり、それが $\alpha$ である。したがって $\beta,\gamma$ は共役複素数である。

いま

$$ \beta+\gamma=-\alpha,\qquad \beta\gamma=\frac{k}{\alpha} $$

であるから、

$$ \beta^2+\gamma^2=(\beta+\gamma)^2-2\beta\gamma =\alpha^2-\frac{2k}{\alpha} $$

となる。これを条件式に代入すると

$$ 3k=-2\alpha^2+\alpha^2-\frac{2k}{\alpha} =-\alpha^2-\frac{2k}{\alpha} $$

よって

$$ \alpha^3+3k\alpha+2k=0 $$

を得る。

一方、$\alpha$ は元の方程式の解だから

$$ \alpha^3+(1-k^2)\alpha-k=0 $$

である。この2式の差をとると

$$ (k^2+3k-1)\alpha+3k=0 $$

すなわち

$$ \alpha=-\frac{3k}{k^2+3k-1} $$

を得る。

これを先ほどの

$$ \alpha^2=\frac{2k^2-3k-2}{3} $$

に代入して整理すると

$$ (k+1)(k+2)(2k^4+3k^3-19k^2+6k-1)=0 $$

となる。

ここで $-2<k\le -\dfrac12$ であるから、$k+2\ne 0$ である。また

$$ q(k)=2k^4+3k^3-19k^2+6k-1 $$

とおくと、

$$ q'(k)=8k^3+9k^2-38k+6 $$

であり、区間 $-2<k\le -\dfrac12$ では $q'(k)>0$ だから $q(k)$ は単調増加である。したがって

$$ q(k)\le q!\left(-\frac12\right) =2\cdot\frac1{16}+3\cdot\left(-\frac18\right)-19\cdot\frac14+6\cdot\left(-\frac12\right)-1 =-9<0 $$

となり、この区間では $q(k)=0$ は起こらない。

よって

$$ k+1=0 $$

しかありえないから、

$$ k=-1 $$

である。

このとき方程式は

$$ x^3+(1-(-1)^2)x-(-1)=x^3+1=0 $$

となるので、

$$ x^3+1=(x+1)(x^2-x+1) $$

より3解は

$$ -1,\qquad \frac{1+\sqrt3,i}{2},\qquad \frac{1-\sqrt3,i}{2} $$

である。

条件式で区別されている $\alpha$ は実数解だから、

$$ \alpha=-1,\qquad \beta=\frac{1+\sqrt3,i}{2},\qquad \gamma=\frac{1-\sqrt3,i}{2} $$

とできる。

解説

この問題の核心は、与えられた条件式をそのまま扱わず、まず対称式に直すことである。

特に

$$ \alpha+\beta+\gamma=0 $$

であるため、

$$ \alpha^3+\beta^3+\gamma^3=3\alpha\beta\gamma $$

がすぐに使える。これにより条件式が $\alpha^2$ と $k$ の関係式に落ちる。

その後は、$\alpha^2$ が実数であることから $\alpha$ の性質を吟味し、さらに「虚数解をもつ3次方程式は、実数解1個と共役複素数2個をもつ」という構造を使うのが自然である。

答え

**(1)**

$$ -2<k<2 $$

**(2)**

$\alpha$ は実数であり、

$$ k=-1 $$

このとき3次方程式の解は

$$ \alpha=-1,\qquad \beta=\frac{1+\sqrt3,i}{2},\qquad \gamma=\frac{1-\sqrt3,i}{2} $$

である。

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